2001年9月の米同時テロから9月11日で20年となるが、11日は土曜日になるため、10日に企業や政府機関が犠牲者を追悼する催しが開かれた。ニューヨーク証券取引所は取引開始前に、トレーダーらとともに約1分間の黙とうを捧げた。テロ後、1週間休場してから再開した時の様子など、20年を振り返る映像も流れた。テロで航空機が突入した国防総省でも追悼式が開かれ、軍関係者らが出席した。
海底火山「福徳岡ノ場」島存続の可能性低い 波で消失か
国土地理院の解析によると、8月13日に11年ぶりに噴火が確認された小笠原諸島の硫黄島の南にある海底火山、「福徳岡ノ場」では新たにできた2つの島のうち、9月5日時点では東側の島がほとんど確認できなくなっていることが分かった。気象庁は、島は今後波で削られ存続する可能性が低いとしている。
噴火直後は大量の噴出物が積もって、直径数百メートルから1キロほどの2つの島ができているのが確認された。現在も噴煙が上がるなど火山活動は続いているが、8月16日以降、大規模な噴火は確認されていない。国土地理院が9月5日撮影された衛星画像を解析した結果、東側の島はほとんど確認できなくなっていることが分かり、西側の島は陸地部分がやや小さくなったものの、画像でもはっきりと確認できるという。
ベトナム・ハノイで日本型ものづくりの連携講座を実施
ベトナム・ハノイの日越大学(VJU)、三谷産業(本社:金沢市)、小金井精機製作所(本社:埼玉県入間市)は9月8日、「三谷産業・小金井精機製作所連携講座」の開講式および、開講記念特別セミナーをオンラインで実施した。特別セミナーでは早稲田大学の藤本隆宏教授が講師を務めた。日越大学は日本の官学が協力する教育機関。
軽症・中等症治療薬「ソトロビマブ」9月末にも特例承認か
厚生労働省は、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が開発した新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「ソトロビマブ」について、9月末にも特例承認する方針を決めたもよう。9月下旬に開く専門部会で審議し、了承されれば速やかに承認する方向という。ソトロビマブは、軽症・中等症患者を対象で、感染防御に働く中和抗体を点滴で投与する薬剤。GSKによると、海外で約1,000人が参加した臨床試験で、入院や死亡を79%減らす効果が確認されたという。
コロナ水際対策の自宅待機10日間に短縮へ 月内にも適用
日本政府は、新型コロナウイルスの水際対策として帰国者や入国者に求めている自宅待機期間を、現行の14日間から10日間に短縮する方向で調整に入った。早ければ9月末にも適用する。経団連などから待機期間の短縮を強く要望する声が寄せられていた。これを受け、世界的にも厳しいとされてきた措置の一部を緩和し、停滞する社会経済活動の再開・回復を後押ししたい考え。
19都道府県の緊急事態宣言9/30まで延長 まん延防止8県
日本政府は9月9日、12日が期限となる21都道府県の緊急事態宣言について、東京や大阪など19都道府県で9月30日まで延長する一方、宮城県と岡山県はまん延防止等重点措置に移行させることを決めた。
この結果、緊急事態宣言は北海道、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、広島、福岡、沖縄の19都道府県、まん延防止等重点措置は宮城、岡山、福島、石川、香川、熊本、宮崎、鹿児島の8県となる。このほか、富山、山梨、愛媛、高知、佐賀、長崎の6県のまん延防止等重点措置は解除する。
空飛ぶ車の24年実用化目指す スカイドライブと連携 大阪
大阪府の吉村洋文知事は9月8日、人を乗せて空を移動する「空飛ぶ車」の開発企業、スカイドライブ(所在地:東京都)と連携協定を締結すると発表した。大阪府は2025年の「大阪・関西万博」を見据え、2024年には空飛ぶ車でユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)と万博会場の夢洲を結ぶなど、大阪湾での実用化を目指している。
高市氏 総裁選出馬を正式表明「日本経済強靭化計画」提唱
高市早苗前総務相は9月8日、国会内で記者会見し、自民党総裁選に出馬すると正式表明した。女性議員の総裁選出馬は2008年の小池百合子氏以来。支持基盤は政治信条の近い安倍晋三前首相のほか、かつて所属した細田派の一部や保守系議員。自民党総裁選への出馬表明は岸田文雄氏に続き2人目。河野太郎規制改革担当相も出馬の意向を固めたもようで、同氏は週内にも記者会見を開く見通し。
高市氏は”アベノミクス”の継承を掲げ、経済政策の柱に①金融緩和②緊急時の機動的な財政出動③大胆な危機管理投資・成長投資-を挙げ、「サナエノミクスの3本の矢」と表現した。そのうえで、新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受けた「日本経済強靭化計画で経済を立て直し、成長軌道に乗せていく」と強調した。
政府と日銀が掲げる2%の物価安定目標を達成するまで、政府が目標としている2025年度の国と地方の基礎的財政収支、プライマリバランス(PB)の黒字化の目標を凍結すると明言した。また、新型コロナ対策としてロックダウン(都市封鎖)を可能とする法整備の検討に早急に取り組むと述べた。
米国累計感染者4,000万人超え デルタ株 景気回復へ悪影響
米ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、米東部時間9月7日午後3時(日本時間8日午前4時)時点で米国の新型コロナウイルスの累計感染者数は4,012万7,000人、死者数は64万9,700人に上った。デルタ株の感染拡大により、感染者数は5カ月ほどで1,000万人増えた。また、新規死者数(7日移動平均)は9月6日に1,448人と、3月上旬の水準にまで増えている。
こうした状況を受け、景気回復への影響も懸念されている。米ゴールドマン・サックスは9月6日、米の国内総生産(GDP)予想を下方修正した。消費者心理の悪化や、米政府の財政支援の縮小などで下期に伸びが鈍化すると想定。2021年の年間成長率見通しを従来の6%から5.7%へ
引き下げた。
調剤薬局倒産1~8月で22件と年間最多 コロナで受診控え影響
東京商工リサーチのまとめによると、全国の調剤薬局の倒産が1~8月で22件に上り、これまで年間最多だった2017年の17件を上回ったことが分かった。新型コロナウイルス感染を懸念する患者の受診控えが影響したことに加え、医療機関も自治体等の要請により、コロナ専門病院に切り替わったり、一般外来の診療体制を絞り込んだことなども背景にあるとみられる。