インド政府は5月1日、直近24時間の新型コロナウイルスの新規感染者が40万1,993人に上ったと発表した。同国では4月下旬から連日、1日あたり30万台の世界最悪規模を確認してきたが、初めて40万人を超えた。また、死亡者も1日あたり3,500人を超えた。この結果、同国の累計感染者数は1,900万人に達している。
同国では「二重変異株」の流行で、各地で生活必需品の買い出し以外の外出が禁止されているが、感染拡大が止まる気配がない。
世界の新型コロナ累計感染者1億5,000万人突破 変異株流行で
米国ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、世界の新型コロナウイルスの累計感染者は4月30日、1億5,000万人を突破した。欧米ではワクチン接種が進み感染拡大のスピードは大幅に鈍化したものの、アフリカはじめ新興国などワクチンの供給が遅れている地域では、変異株の広がりに伴ってコロナ禍への脅威は全く消えていない。中でも二重変異株の急拡大が指摘されているインドでは感染拡大が続いている。
5月1日時点の世界の累計感染者は米国が3,200万人超で最多、以下、インドが1,900万人、ブラジル1,450万人超えで続く。これら3カ国で世界全体の4割強を占めている。また、変異株の流行により、5月1日時点の累計死亡者は318万人を超えている。
感染拡大止まらず早くも専門家「宣言延長しかない」の声
東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3回目の緊急事態宣言が発令されてから5月2日で1週間が経過したが、4都府県に限らず全国で猛烈な勢いで感染拡大続いており、医療体制も危機的な状況にある自治体も少なくない。政府は発令時、5月11日を宣言解除の期日と定めているが、専門家からは早くも「宣言の延長が避けられない」との声があがっている。
これは専門家の間で、感染力が強いとされる変異株が全国に広がり、すでに「必要な時に適切な医療を受けられない」という医療崩壊が始まっているとの認識があるからだ。また、過去2回の緊急事態宣言時ほどの緊張感が薄れていることで、今後も残された日数での大きな改善は見込めないとの判断もある。
大阪府では1日に過去最多の1,262人の感染を確認するなど連日1,000人を超える高止まり状態が続いている。4月29日には44人、5月1日には41人の死者を記録。東京都では4月29日、1月28日以来の1,000人超えとなる1,027人の新規感染者を確認している。こうした状況から病床のひっ迫は深刻で、その度合いは様々な指標が「感染爆発」を示すステージ4や、「感染急増」を示すステージ3に当てはまっている。
野口さん搭乗の「クルードラゴン」半年ぶりISSより地球帰還
国際宇宙ステーション(ISS)に2020年11月から滞在していた日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人の飛行しは、日本時間5月2日午後4時前に米国フロリダ州の沖合のメキシコ湾に着水、およそ半年ぶりに地球に帰還した。民間として世界で初めて運用段階に入った宇宙船の1号機のミッションは、この帰還によって終了した。
今回の宇宙飛行が3回目となった野口さんは、ISSの滞在中に船外活動を行って新しい太陽光パネルを取り付けるための作業をしたほか、無重力でiPS細胞を培養したり、植物を育てたりする実験を行った。
日本 コロナ予備費の5,000億円支出決定 事業者支援を後押し
日本政府は4月30日、2021年度予算で5兆円を計上した新型コロナウイルス対策の予備費から、5,000億円を支出することを閣議決定した。地方創生臨時交付金の特別枠として都道府県に交付し、事業者支援を後押しする。2021年度のコロナ予備費の支出は初めて。
コロナ拡大続くインドの日系企業 酸素不足で生産停止相次ぐ
1日あたりの新規感染者が30万人台後半の高い水準で深刻な拡大が続くインドで、生産を一時停止する日系企業が相次いでいる。想定を大幅に超える新規感染者が連日発生し、患者用の医療用酸素が不足していることから、溶接はじめ部品の製造工程で使われる酸素を医療用に回すため。従業員の感染予防と安全を確保する側面もある。
スズキは同国内の3工場について5月1日から9日まで生産を一時停止する。ホンダも5月1日から15日まで同国内の全4工場での二輪生産を停止する。トヨタ自動車も4月26日から5月14日まで稼働停止を発表している。このほか、パナソニックは4月27日から5月3日まで冷蔵庫やエアコン工場を停止している。
五輪への看護師派遣 医療現場で反発、強い怒りの声
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が、大会中の医療スタッフとして、日本看護協会い看護師500人の派遣を要請したことに対して、看護師たちが反発を強め、波紋を広げている。
病院や福祉施設などの労働者でつくる日本医療労働組合連合会(医労連)は4月30日、「派遣要請は直ちに見直すべき」だとする談話を発表。医労連は、新型コロナウイルスの感染拡大が収束する見通しがない中、「患者と看護師の命や健康を犠牲にしてまで開催に固執しなければならないのかと、強い憤りを感じる」とのコメントを出している。
中国 宇宙ステーション建設へ 中核の居住区部分打上げ
新華社などによると、中国は4月29日、南部の海南省から独自の宇宙ステーション「天宮」の建設に向け、中核となる居住区部分を大型ロケット「長征5号B遥2」に搭載して打ち上げた。2022年ごろに完成させる計画で、中国が目指す「宇宙強国」の確立への大きなステップとなる。こ後、飛行士や物資を乗せた宇宙船を打ち上げて組立を進める。
医療・物資提供体制危機のインドに40カ国・地域から申し出
インド外務省は4月29日、欧米・中東・アジアなど40カ国・地域から医療・物資提供の申し出が寄せられたと発表した。
インドでは29日、新型コロナウイルスの新規感染者がこれまでで最多の37万人余が確認され、死者も過去最多の3,600人以上に上った。首都ニューデリーを中心に医療用の酸素が不足し、ムンバイをはじめとするマハラシュトラ州で多くの死者が出るなど、医療体制が危機的状況にある。
米モデルナ製ワクチン 関空に到着「接種センター」で使用へ
米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンを積み込んだ日航機が4月30日午前、ベルギーから関西空港に到着した。モデルナ製ワクチンは5月中の承認が見込まれ、政府は東京と大阪に設置を予定している「大規模接種センター」での使用を想定している。国内ですでに接種が始まっている米ファイザー製は成田空港に順次到着しているが、関空でのワクチン受け入れは初めて。