中国・北京の天安門広場で7月1日、中国共産党の創立から100年となるのに合わせ大規模な記念式典が開かれた。演説した習近平総書記(国家主席)は「我々は生産力が劣っていた状況から、経済規模で世界2位になるという歴史的な進歩を実現した」と述べ、党の実績を強調した。
そのうえで、「中国共産党がなければ中国の建国はなく、中華民族の偉大な復興も実現できない。歴史と人民は共産党を選択した」と述べ、一党支配の正統性をアピールした。
台湾「独立」志向32.4%と過去最高更新 中国を警戒
台湾の政治大選挙研究センターが実施した、2020年12月の最新世論調査によると、「即座に独立すべきだ」(6.6%)、「独立に向かうべきだ」(25.8%)を合わせた独立志向の市民は32.4%と、過去最高を更新した。
一方、「即座に統一すべきだ」(1.0%)、「統一に向かうべきだ」(5.6%)を合わせた統一志向の回答は6.6%と過去最低を記録した。
1国2制度によって中国の一部となった香港で2019年以降、民主派に対する当局の抑圧が進んでいることで、中国への警戒感がかつてないほど強まっている。
5月鉱工業生産3カ月ぶり低下 半導体不足で落ち込み
経済産業省が6月30日発表した5月の鉱工業生産指数速報(2015年=100、季節調整済み)は前月と比べて5.9%低下し、94.1となった。低下は3カ月ぶり。世界的な半導体不足の影響などで自動車を中心に幅広い分野で落ち込み、下げ幅は2020年5月(10.5%低下)以来の大きさとなった。
生産指数は2021年4月に新型コロナ感染拡大前の2020年1月(99.1)を超えて100.0まで回復していたが、再びコロナ前の水準を下回った。こうした状況を踏まえ、基調判断は「生産は持ち直している」を据え置いた。
職域接種 新規中止へ ワクチン供給めど立たず
日本政府は6月29日、新規の申請受付を一時停止している新型コロナウイルスの企業、大学などでの職域接種について、新たな受付を中止する方針を固めた。モデルナ製ワクチンの供給のめどが立たないためで、30日に決定する見通し。
中国・習国家主席「一帯一路」に140カ国が署名
国営通信、新華社によると、中国の習近平国家主席は巨大経済圏構想「一帯一路」に関するアジア太平洋地域のオンライン国際会合に書面であいさつを寄せ、この協定に「140カ国が署名した」と述べた。
G7(主要7カ国)などで、不透明で、”ひもつき”開発支援などの問題点を含んでいるとの指摘がある一帯一路に対し、習氏は協力国が増えていると強調した。
慶応大 iPS細胞による脊髄再生治療へ患者受け入れ
慶応大学は、人のiPS細胞を使って脊髄損傷を治療する臨床研究について、6月28日から患者の受け入れを始める。交通事故や転倒、運動中のけがなどで背骨の中を通る神経の束(脊髄)が傷ついた患者に、他人のiPS細胞からつくった神経のもとになる細胞約200万個を移植。1年かけて安全性や有効性を検証する。読売新聞が報じた。
リハビリ以外に有効な治療法がない脊髄損傷に対して、iPS細胞で脊髄を再生させる治療は世界的にも報告例がないという。
まず受け入れるのは、脊髄が損傷してから2~4週間以内の「亜急性期」で、運動や感覚の機能がマヒした18歳の患者。経過をみながら3人程度を受け入れる。
日本 5月の失業率3.0%に悪化 5カ月ぶり3%台
総務省が6月29日発表した5月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0.2ポイント上昇の3.0%となり、2カ月連続で悪化した。2020年12月以来、5カ月ぶりの3%台。コロナ禍で雇用情勢の悪化が長期化し、好転する兆しが見えない状況が続いている。
一方、厚生労働省が同日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同じ1.09倍だった。
スパコン「富岳」3期連続4冠 世界ランキング
理化学研究所と富士通が開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」が6月28日公表されたスパコン世界ランキングの主要4部門で首位を維持した。ランキングは毎年6月と11月に発表されており、富岳は2020年6月以降、3期連続で4冠となった。
香港警察 りんご日報元主筆も渡英直前逮捕
香港警察は6月27日夜、24日付で廃刊した香港紙「りんご日報」の元主筆の一人、●偉光(ふういこう)氏(57)を香港国家安全維持法違反容疑で逮捕した。同氏は英国にわたるためためいた、香港国際空港で逮捕された。主要な香港メディアが報じた。同氏は英文版「アップル・デイリー」の執行編集長も務めていた。
当局はりんご日報社に対し、資産凍結を解除する条件として社員の個人情報などの提供を求めているという。りんご日報や元記者らを容赦なく追い詰めて”みせしめ”にすることで、他のメディアを萎縮させる狙いもあるとみられる。
香港ネットメディア 摘発恐れ評論削除,経営陣退陣
香港のネットメディア「立場新聞」(英語名:「スタンドニュース」)が6月27日夜、5月以前に掲載したブログや、読者からの投稿などの評論を当面の間すべて削除すると発表した。また、経営陣6人が退陣することも明らかにした。立場新聞は、香港で民主派寄りのニュースを配信してきたネットメディア。
香港の親中メディアは、「りんご日報」に続いて照準をあて、立場新聞も「反中的だ」として、香港国家安全維持法違反になる可能性を報じていた。このため、摘発を恐れ自主的に文章の削除を始めたものとみられる。ただ、ニュース配信は続けるとしている。
立場新聞は2014年に設立された非営利のニュースメディアで、編集の独立を掲げ、民主、人権、自由、法治などの価値観を守ることを運営方針にしている。