9月3日開かれた自民党の臨時役員会で、前日まで再選に向け出馬に意欲を示していた菅首相が急転、「新型コロナウイルス対策に専念したい」とし、「総裁選に出馬しない」旨、表明した。これに伴い、菅氏は任期切れとなる9月末で首相を退陣することになる。
病気に倒れた安倍首相の後を受け、7割近い支持率でスタートした菅内閣だったが、後手後手のコロナ対応の印象を拭えず、コロナ感染拡大防止とは完全に矛盾し、世論に逆らったオリンピック強行で遂に失点を挽回できないまま、1年で幕を下ろす。
自民党総裁選は9月17日告示、同29日投開票の予定で、内閣支持率の低迷下にあっても、菅氏は官邸はもとより党執行部にも続投の強い意思を明確に伝え、再選に意欲を見せていた。わずか1日の間に果たして「総裁選出馬」から「不出馬」を決断させる決定的な出来事があったのか?闇の中だ。
パラ車いすテニスで諸石・菅野ペアが銅メダル獲得
東京パラリンピック第9日の9月1日、車いすテニスの混合上下肢障害ダブルスで、諸石光照(54)、菅野浩二(40)のペアが銅メダルを獲得した。上半身にも障害がある選手によるこの種目が2004年アテネ大会で実施されて以来、日本勢初のメダル。
午後9時前に始まった3位決定戦の試合は、雨のため中断。屋根のあるセンターコートに移って深夜に再開された。同ペアはフルセットにもつれ込む接戦となったが、7-5、3-6、7-5で英国ペアを退け、翌日早朝にまで及んだ熱闘を制した。
変異ウイルス「ミュー株」国内初確認 ワクチンに影響も
厚生労働省の調べによると、6月下旬と7月上旬に成田・羽田の空港検疫所で陽性と確認された40代と50代の女性2人が変異ウイルスの「ミュー株」に感染していたことが分かった。国内でミュー株が確認されたのは初めて。
ミュー株は南米や欧州で報告され、世界保健機関(WHO)は8月30日、ワクチンの効果や感染力に影響を与える可能性などがある「VOI(=注目すべき変異株)」に位置付けている。今年1月にコロンビアで初めて確認されて以降、30カ国以上で感染が確認されている。
新型コロナの累計感染者150万人超え 感染スピード加速
日本国内で確認された新型コロナウイルスの感染者が、累計で150万人を超えた。驚くのがデルタ株の広がりによる感染スピードの速さ。国内の累計感染者数が50万人から100万人を超えるまでにかかった日数がおよそ4カ月だったが、今回100万人から150万人を超えるまでに要した日数はわずか26日だった。連日、新規感染者数が過去最多を更新し続けたことで分かるように、急速に感染者が増えた様子が数字に表れている。
ILO 世界人口の53%が社会保障なく、格差広がる傾向
国際労働機関(ILO)が9月1日公表した報告書によると、世界人口の53%に相当する約40億人が、失業手当や年金などの社会保障が全くない状況に置かれていることが分かった。また、報告書は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、社会保障面でも先進国と発展途上国の間の格差が広がる傾向にあると指摘している。
パラ 競泳男子100m平泳ぎで木村敬一が銀メダル獲得
東京パラリンピック第9日の9月1日、競泳男子100m平泳ぎの視覚障害クラスで木村敬一(30)が銀メダルを獲得した。4大会連続の出場で、今大会初のメダル獲得で、パラリンピック通算で7つ目のメダル。ロンドン大会で銀メダルと銅メダルの2つのメダル、リオ大会では銀メダルと銅メダル合わせて4つのメダルを獲得している。
パラ ボッチヤで杉村英孝が日本史上初の金メダル獲得
東京パラリンピック第9日の9月1日、ボッチヤ個人(脳性マヒBC2)決勝で、杉村英孝がリオデジャネイロ大会の金メダルのタイのワッチャラポンを5-0で下し、個人種目で日本勢史上初メダルとなる金メダルを獲得した。
デジタル庁 9/1発足 縦割り打破 デジタル政策の司令塔
デジタル政策の司令塔となるデジタル庁が9月1日発足した。他省庁に勧告できる強い権限を持ち縦割りを打破、国と地方のシステム統一や行政手続きのオンライン化に取り組む。発足時の職員は600人規模で、民間人材は200人程度起用する。
パラ自転車女子個人ロードタイムで杉浦佳子が金メダル
東京パラリンピック第8日の8月31日、自転車の女子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害C1~C3)で、杉浦佳子(50)が25分55秒76でフィニッシュ。2位に22秒27の大差をつけて金メダルを獲得した。
今大会の日本勢で5個目の金メダルを獲得した杉浦は、夏冬を通じて日本パラリンピック史上で最年長となる50歳の金メダリストとなった。
22年度予算の概算要求 過去最大110兆円規模 コロナ対策等
国の2022年度の予算に向けた各省庁の概算要求が8月31日に提出期限を迎え、総額は過去最大の110兆円規模になる見通し。最も要求額が多いのは厚生労働省で、年金や医療、介護などの社会保障費が膨らみ続け、過去最大の33兆9,450億円となっている。財務省が計上する、国債の償還や利払いに使う国債費も、過去最大の30兆円規模になっている。これらの結果、2022年度の概算要求は110兆円を超え、4年連続で過去最大になるとみられる。