政府・与党は、中小企業の経営を引き継ぐ際に発生する相続税や贈与税の負担を全額猶予・免除する「事業承継税制」の特例措置について、今年度末となっている申請期限を延長する方向で調整に入った。事業承継を後押しし、後継者がいないことによる廃業を防ぐのが狙い。
事業承継税制の活用は、特例措置の導入で一気に拡大。2018年度は前年度比10倍超の約3,000件に上り、2023年度に約5,500件まで伸びた。経営者の高齢化が目立つ中小企業にとって、実質的な税負担がゼロになる特例措置の恩恵は大きく、経済界では延長を求める声が広がっていた。
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外国人の不動産所有状況を一元管理
政府は、東京、大阪など大都市圏で急増している海外に居住する外国人の投資用などの高額マンションで、当該地区における居住者が税金などで悪影響を被っている状況を受けて、外国人による不動産所有状況を一元的に把握、管理するデータベースを構築する方向で調整に入った。
国籍を届け出る仕組みがないマンションの不動産登記などでは、国籍登録制度の導入を進める。また、不動産取得の実態を透明化したうえで、外国人による土地取得のあり方について検討する。
データベースの登録対象は、マンションなどの不動産登記のほか、森林、農地、国土利用計画法に基づく大規模土地取引、国境離島や防衛関係施設の周辺など重要土地等調査・規制法に定める重要土地などを想定。
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JC カランダガン 20年ぶり外国馬が制す
競馬の第45回ジャパンカップ(JC、G1、2400m芝、17頭出走)は11月30日、東京競馬場で行われた。4番人気に支持された今年の欧州年度代表馬カランダガン(フランス、ミカエル・バルザローナ騎乗)が、最後の直線でマスカレードボールとのたたき合いをハナ差交わし制した。1着賞金5億円と外国調教馬に与えられる褒奨金300万ドル(約4億6,800万円)を獲得した。
外国馬のJC勝利は20年ぶり、フランス馬の勝利は38年ぶりだった。バルザローナ騎手、フランシスアンリ・グラファール調教師はJRAのG1初勝利。走破タイムは2分20秒3。芝2400mの世界最高、2018年JCのアーモンドアイの記録を0秒3塗り替えた。ダノンデサイルが3着、クロワデュノールは4着だった。
香港 火災死者151人に 政府批判13人拘束
香港当局は12月1日、北部の大埔の高層住宅街で起きた高層マンション火災で、同日午後までに151人の死亡をを確認したと発表した。また、今回の大規模火災の原因について、修繕工事で使われていた保護ネットの一部が難燃性基準を満たしていなかったこと、さらに香港政府の責任を求めた人ら13人過失致死容疑で拘束したことを明らかにした。火災では32階建て公営マンション7棟が焼けた。同日午後時点で5棟で捜索が終了した。
被災者を中心にいま高まっているのが、これらマンション群の安全管理に関する不備が相次いで発覚したことで、香港政府の責任を追及する声だ。しかし、同政府は「国家安全維持法」をたてに批判を抑え込む動きを強めている。複数の香港メディアは連日、火災に関する独立調査委員会の設置や、政府職員の責任追及などを求めた嘆願書の賛同を募った人たちの検挙、拘束を報じている。