内閣府が5月18日発表した2020年1~3月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動を除いた実質で前期比0.9%減、この状態が1年続いた場合の年率換算はマイナス3.4%となり、消費税率引き上げなどの影響でマイナス7.3%の大幅な落ち込みとなった2019年10~12月に続いて、2四半期連続のマイナスとなった。
GDPの半分以上を占める個人消費が、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響でマイナス0.7%となったほか、輸出がマイナス6.0%、企業の設備投資がマイナス0.5%、住宅投資がマイナス4.5%などとなったことが響いた。この結果、昨年度1年間のGDPの伸び率は実質マイナス0.1%となり、5年ぶりのマイナスとなった。
先行きについて西村経済財政担当相は、新型コロナウイルスの影響がフルに表面化してくる「4、5月はさらに厳しい」として4~6月の一段下げを予測している。
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ベトナム政府が人口戦略の要点示す 2人の子供の出産を奨励
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ベトナム政府はこのほど「2030年までの地域・対象別の出生率調整プログラム」を承認した。同政府は2019年11月に承認した「2030年までのベトナム人口戦略」で、2030年までに合計特殊出生率を人口置換水準とされる2.1とすること、および地方間の合計特殊出生率の差を50%縮めることを目標に掲げていた。
今回この人口戦略で掲げた目標の実現に向けて、2030年までに以下を事項を達成するとしている。①出生率が低水準(出産可能年齢の女性の子供の数の平均が2.0人未満)にある21の省市の合計特殊出生率を10%増加させる②出生率が高水準(同2.2人超)にある9の省の合計特殊出生率を10%減少させる③出生率が人口置換水準(同2.0~2.2人)を満たす33の省市はこれを維持する。
また、即時に実施すべき取り組みの一つとして、夫婦が2人の子供を産むための奨励策として以下を示した。①男女とも30歳までの結婚と早期出産、35歳までの2人目の出産の奨励②小さい子供を育てる家族に適した環境づくり、とくに工業団地や経済区での幼稚園、保育園の建設③女性が妊娠、出産し、2人の子供を産むことの支援-などを挙げている。
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ベトナム企業数19年末で75万社余 伸び鈍化で20年に100万社到達困難
ベトナム統計総局がまとめた「ベトナム企業白書2020」によると、ベトナム全国の企業数は2019年末時点で75万8,610社(前年比6.1%増)だった。2018年末時点の71万4,755社(同9.2%増)から伸び率が大きく鈍化した。これは2019年は新規設立企業が13万8,139社(同5.2%増)となったほか、営業停止、解散などを差し引きすると、4万社程度の増加にとどまったためだ。
ベトナム政府は2020年までに100万社到達の目標を掲げている。しかし、新型コロナウイルスの影響などによる操業停止、新規登録の企業数が減少している現状などを踏まえると、2020年の100万社到達は難しく、90万社程度になると統計総局では予測している。
なお同国の2019年末時点の企業を業種別にみると、サービス業が最多の50万8,770社(同6.9%増)、鉱工業・建設業が23万9,755社(同5.1%増)、農林水産業が1万85社(同6.3%減)となり、第一次産業から第二次・第三次産業へ移行していることがわかる。所在地の省・市別ではホーチミン市が最多の23万9,623社(同5.0%増)、ハノイ市が15万5,940社(同9.0%増)で、この2大都市で全体の5割を占めている。3位以下はビンズオン省が3万1,599社(同14.6%増)、ダナン市2万2,566社、ドンナイ省2万2,398社、ハイフォン市1万9,918社と続いている。目立つところではバクニン省が14.5%増となっている半面、ハイフォン市は7.8%減少している。