イオンリテール 廃棄の未利用魚「あかえい」メンチカツ発売

イオンリテール(本社:千葉市美浜区)は6月21日から23日の3日間、イオン、イオンスタイルなど約350店舗で福島県沖で漁獲後に利用されず余剰となった未利用魚「あかえい」を使用したメンチカツを販売すると発表した。1パック(4個入り)本体298円(税別)。
同社は2018年6月より、福島県、福島県漁業協同組合連合会とともに、福島県で水揚げされた新鮮な魚を限定店舗で販売する「福島鮮魚便」を展開している。また、流通させるために必要な規格を満たさず、知名度が低く調理方法も分からないなどの理由から、食べることが可能でも商品化されずに、多くは廃棄されてしまう未利用魚を使用した商品開発に取り組んでいる。

大和ハウス バンコクのホテル開発に参画 25年3月開業

大和ハウス工業(本社:大阪市北区)は6月20日、タイ・バンコク中心部で同国不動産開発大手のSC Asset Corporation PLC(以下、SCアセット社)が進めているホテル「KROMO,Curio Collection by Hilton」の開発に参画することになり、5月20日にSCアセット社と契約に関するパートナーシップ締結式を行ったと発表した。
同事業は同社がタイで初めて参画するホテル事業となる。同ホテルは総事業費27億4,170万タイバーツ(約104億1,800万円)。地上28階建て、総客室数306室。2025年3月開業予定。

ダイハツ 新潟・三条市と介護事業所の共同送迎で連携協定

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は6月21日、新潟県三条市と市内介護事業所における共同送迎事業検討のための連携協定を同日、締結したと発表した。この協定をもとに同事業の受容性調査と、地域に合わせて最適化した運営体制の検討を開始する。
福祉介護領域における新たなモビリティサービスの取り組みの一環として、共同送迎を起点に介護人材不足の解消と、高齢者の移動手段確保の実現を支援する。

シン・エナジー 未利用材活用の生野銀山バイオマス発電所

シン・エナジー(本社:神戸市中央区)は6月21日、地元の山田林業、グローバル建設、ハヤキとともに経営する生野銀山バイオマス(所在地:兵庫県朝来市)が開発した「生野銀山バイオマス発電所」の竣工式を6月18日に執り行ったと発表した。同発電所は原料となる未利用材の全量を地元から調達する地産地消型のバイオマス発電所で、朝来市初の小規模木質バイオマス発電所となる。兵庫県は約67%、朝来市は約84%という豊富な森林率を有している。

ホンダ 50cc「原付き」25年5月生産終了 排ガス規制強化で

ホンダ(本社:東京都港区)は、総排気量50cc以下の「原付き一種(原動機付自転車)」の生産を2025年5月に終了する。同年から始まる新たな排出ガス規制への対応が難しいため。50cc以下の原付きは低価格で燃費もよく、通勤・通学の足として長年支持されてきたが、現在は電動アシスト自転車や電動キックボードなどに押され、販売が低迷していることから生産終了を決めた。

西松建設, 奥村組 シンガポールLTAから鉄道工事共同受注

西松建設(本社:東京都港区)と奥村組(本社:大阪市阿倍野区)は6月21日、シンガポール陸上交通庁(LTA)から同国の国内8路線目となる地下鉄MRTクロスアイランド線第2期工事のうち、CR210工区(ジュロンレイク・ディストリクト駅とウエスト・コースト駅の間のトンネル建設工事、総延長約4.8km、2.4km×2本)を共同で受注したと発表した。
契約金額はJV全体で約281億円、うち西松建設分約169億円、請負比率:西松建設60%、奥村組40%。工期は2024年6月20日〜2032年6月30日。
この工事は複合地盤であるジュロン層を掘削するトンネル工事。また掘削距離が長いため各トンネルをつなぐ連絡坑が10カ所計画されており、短い工期でトンネル掘削および連絡坑工事を平行して行う。クロスアイランド線の第2期工事は、シンガポール中央部に新設されるターフシティ駅からジュロンレイク・ディストリクト駅までの全長約15km全6駅の区間となり、2032年の開業を予定している。

ルネサス 米パワー半導体大手トランスフォームの買収完了

ルネサスエレクトロニクス(本社:東京都江東区)は6月20日、GaN(窒化ガリウム)パワー半導体のグローバルリーダー、米トランスフォームの買収を同日完了したと発表した。買収金額は3億3,900万ドル(約537億円)。GaNやSiC(炭化ケイ素)は、従来のSi(シリコン)に比べ電力効率に優れ、小型化が可能なことから、次世代パワー半導体のキーテクノロジーとして期待されている。
GaNやSiCを使用した半導体製品は、EV(電気自動車)やデータセンターのサーバー、AI処理、再生可能エネルギー装置、産業用電力変換装置、急速充電・アダプターなどのコンシューマー機器等の需要の高まりを背景に、今後10年で急成長が見込まれている。

タニタ, 東大IOG スマート農園活用,フレイル予防で共同研究

健康総合企業タニタ(本社:東京都板橋区)は6月20日、東京大学高齢社会総合研究機構(東京大学IOG、所在地:東京都文京区)と、都市型スマート農園活用による社会的・身体的フレイル予防に関する共同研究を開始すると発表した。
タニタ本社敷地内の「タニタふれあい農園」を実験フィールドとし、都市型スマート農園での体験が社会的・身体的フレイルに及ぼす予防・改善効果を共同で検証していく。まず板橋区の地域住民を対象に参加希望者を募り、2024年7月から実証実験をスタートする。フレイルは「加齢により心身が衰え、弱った状態」のことで、進行すると要介護の状態に陥るリスクがある。

日立造船 株主総会で「カナデビア」への社名変更を承認

日立造船は6月20日、大阪市内で株主総会を開き、社名を「カナデビア」とする定款変更議案が株主の90%以上の賛成で可決された。10月1日に社名変更する。
日立造船は1881年に大阪鉄工所として創業。1943年に現社名となった。ただ戦後の財閥解体で日立製作所の系列から外れており、資本関係はない。祖業の造船事業も2002年に分離している。現在、同社は国内外のごみ焼却発電施設の建設・運営などを主幹事業としており、社名が会社の実態と合わない状況が続いていた。

川崎重工 26年めどに民間地下シェルター換気装置を事業化

川崎重工業(本社:神戸市中央区)は6月20日、2026年の市場投入を目標に、国内で初めて民間防衛用や災害用地下シェルターの試作機を完成させ、2024年5月から実証実験を始めていると発表した。これにより、基本機能を検証し、さらなる改良と必要な性能確認を行っている。
地下シェルター用換気装置に求められる外気中のエアゾル遮断に、同社が開発したガス透過膜を用いた新しい換気システム「SEPERNA(R)」を、有毒ガス除去には特殊な化学フィルター適用することで、それぞれの課題を解決している。