ゼレンスキー氏 安保理でロシアを批判 独自和平案を提示

ウクライナのゼレンスキー大統領は9月20日、同国を巡る国連安全保障理事会の特別会合に出席し、自国への侵攻をを続けるロシアを批判した。また、独自の和平案を提示するとともに、国連改革についても言及した。
和平案についてゼレンスキー氏は、独立直後の「ウクライナの1991年時点の国境までロシア軍とロシア艦隊が完全に撤退するよう呼び掛ける」と述べた。そのうえで、ウクライナによる自国国境と、黒海とアゾフ海を含む排他的経済水域(EEZ)の完全な管理再開を求めた。
また「国連総会に安保理で行使された拒否権を覆す力を与えるべきだ」と訴えた。このほか、安保理について、アジアがより幅広く代表されるべきだと指摘。「日本やインド、イスラム諸国が常任理事国として参加できないのは異常だ」などと語った。

プーチン氏と金正恩氏が会談 北朝鮮の人工衛星開発支援

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記は9月13日、ロシア極東アムール州ボストーチヌイ宇宙基地で会談した。両首脳の会談は2019年4月以来、およそ4年5カ月ぶり。ロシアメディアが報じた。プーチン大統領は、北朝鮮の人工衛星開発を支援する意向を示しているほか、ウクライナの反転攻勢を見据え、武器取引など軍事技術協力の拡大を協議した可能性がある。

日米韓首脳 毎年会談で合意 防衛, 経済安全保障で協力協議

日本の岸田首相、米国のバイデン大統領、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の3首脳は8月18日(日本時間19日未明)、米国の首都ワシントン近郊の山荘「キャンプデービッド」で防衛協力、経済安全保障分野などで会談した。
その結果、①年1回以上は首脳含め各閣僚級レベルで会談する②北朝鮮への対処および、対中国を念頭に置いた幅広い協力に広げる③半導体や人工知能(AI)などでより強固なサプライチェーン(供給網)を構築するーなどを申し合わせた。

ミャンマー 26年のASEAN議長国を辞退 域内が軍政に批判的で

クーデターで国軍が全権を掌握しているミャンマーが、持ち回りで務める東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国を辞退する意向であることが分かった。ミャンマーの軍政に対し、ASEAN主要国ではいずれも批判的。また、インドネシアなど軍政を認めない国や、タイなど対話による事態打開の道を探るべきとの国に分かれる。こうした状況を踏まえ、議長国として議論をまとめきれないと判断したとみられる。

中国 8/10から日本など約80カ国に団体旅行解禁 約3年半ぶり

中国政府は8月10日、日本、米国、欧州(EU)、韓国など世界約80カ国への団体旅行を新たに解禁すると発表した。新型コロナウイルス禍の影響で2020年1月に禁止して以来、約3年半ぶりの再開。先行して解禁した国を加えると約140カ国への団体旅行を認めたことになる。

処理水の放出開始時期 8月下旬に決定する方向で調整 政府

政府は福島第1原発の処理水の海洋放出計画について、岸田首相の米国訪問後、8月下旬に具体的な放出開始時期を決定する方向調整を進めている。政府関係者によると、岸田首相は日米韓3カ国首脳会談のため、米国訪問の際、米国のバイデン大統領、韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領との個別の会談も行って、直接計画を説明し、理解を求める見通しだ。

マレーシアで”盆踊り大会”4万人余が踊りの輪 海外では最大規模

マレーシア・クアラルンプール近郊の会場で7月22日夜、海外では最大規模とされる”盆踊り大会”が開かれた。地元の人たちはじめ現地で暮らす日本人ら4万人余りが集結。やぐらの周囲に幾重もの踊りの輪をつくって、日本の夏の雰囲気を楽しんだ。
マレーシアの盆踊り大会は、現地の日本人会などが46年前の1977年に始めたもの。日本から学ぶことで国の発展を目指そうとした、マレーシアの東方政策「ルックイースト政策」とも相まって、その一環として定着した。

G20 エネルギー相会合 化石燃料低減で合意できず, 声明見送り

20カ国・地域(G20)のエネルギー担当相による会合が7月22日、インドゴア州で開かれた。脱炭素社会の実現を目指す必要性では合意したが、その実現に向けた化石燃料の低減では合意できなかった。再生可能エネルギーの導入料を2030年までに世界で3倍に高めるとの目標でも一致できなかった。このため2022年に続き、今年も共同声明の採択は見送られた。
ただ、議長国を務めたインドのモディ首相は、経済成長に安価な化石燃料の利用が欠かせない新興・途上国「グローバルサウス」の国々の現状を見据え、「グローバルサウスの国々が置き去りにされないことが重要だ」と指摘している。