大阪・関西万博は4月20日で13日の開幕から1週間となった。万博協会は19日の約10万4,000人を加え、7日目までの総入場者は60万人を超えたと発表した。そして、この間、課題も浮き彫りになってきた。
協会は”並ばない万博”を掲げ、インターネットによる入場券販売や事前予約制を導入した。しかし14万1,000人が訪れた開幕日は東ゲート付近で通信障害が発生し、スマートフォンで電子チケット(QRコード)を表示できないトラブルが起きた。このためWiFi(ワイファイ)を急遽、設置し、移動基地局も配備した。
今後、日陰が少ない会場で、暑くなる季節を控え日傘やミスト、給水用マイボトルなど熱中症対策も大切になる。会期中は1日最大22万7,000人の来場が予想されるだけに、会期序盤のこれまでに浮き彫りになった課題への対策、改善・解消は、円滑な運営のカギを握る。
万博 初日来場者11万9,000人 雨天影響?予約下回る 協会
「1万人の第九」Adoさんライブ, 水上ショー饗宴 万博初日
大阪・関西万博は開幕初日の4月13日、あいにくの雨だったが、早朝から入場ゲートは大混雑し、人気のパビリオンにも長蛇の列ができた。予定されていた航空自衛隊の曲技飛行隊「ブルーインパルス」の展示飛行は、天候不良で注視となったが、開幕を祝う多彩なイベントで盛り上がった。
開場時刻の午前9時、大屋根リングでベートーベンの「交響曲第9番」第4楽章を1万人で合唱する「1万人の第九 EXPO2025」があり、公募で選ばれた1万263人(6〜93歳)による歌声で祭典の幕を開けた。午後7時過ぎには会場南側のウォータープラザで会期中、毎夜ある水上ショー「アオと夜の虹のパレード」があった。午後7時45分ごろからは会場西側の屋外ステージ・EXPOアリーナで、素顔を見せずに活動し、国内外で人気を誇るAdoさんのライブがあった。
万博5カ国のパビリオン開幕に間に合わず インド,チリなど
大阪・関西万博 4/13開幕「いのち輝く未来社会のデザイン」
「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博の開会式が4月12日、大阪・夢洲(所在地:大阪市此花区)の会場で開かれ、国内外の要人ら約1,300人が出席した。日本と海外の158カ国・地域、7国際機関が参加する万博が13日に開幕し、10月13日まで184日間にわたる祭典が始まった。万博を運営する日本国際博覧会協会は会期中、国内外から2,820万人の来場を見込んでいる。
開会式には天皇、皇后両陛下、万博名誉総裁の秋篠宮ご夫妻が出席されたほか、石破首相や大阪府の吉村知事、参加国の代表らが参加した。
会場の面積は東京ドーム33個分に相当する約155ha。参加国や国内企業が出展する計84のパビリオンが建ち並び、貴重な文化財や次世代の技術が展示される。
中心部には、今回の万博のシンボルともいえる世界最大の木造建築物となる大屋根リング(1周2km)が組まれ、海外各国の57館をすべてリングの内側に置くことで、「多様でありながら、ひとつ」というメッセージが込められている。
①入場券の販売低迷②熱中症対策③メタンガス発生リスク④大混雑必至の会場へのアクセスーーなど様々な課題・難題を抱えながらも、6カ月余りにわたる万博がスタートした。ともかく何より「安心で安全な万博の実現」を祈りたい。
万博に合わせ4/9から「御堂筋イルミネーション」開始
大阪府と大阪市、経済団体などでつくる「大阪・光の饗宴実行委員会」は4月9日、大阪市の御堂筋沿道の街路樹をライトアップする「御堂筋イルミネーション」を開始した。南海難波駅前の「なんば広場」で点灯式が行われた。12月31日まで。
点灯式には事前に申し込んだおよそ1,000人が参加。午後7時過ぎに点灯。ブレイキンの半井重幸さんがダンスパフォーマンスを披露したほか、万博のアンバサダー、コブクロが公式ソングを歌い会場を盛り上げていた。
御堂筋イルミネーションは、例年は11〜12月ごろに点灯される冬の風物詩となっているが、目前に迫った大阪・関西万博開幕に合わせスタートし、会期中そして年内に拡大する。点灯時間も例年より2時間延長し、日没から午前1時までとする。