「人手不足」影響広がる 企業の5割超実感 事業活動に支障

東京商工リサーチが実施した調査によると、「人手不足」が原因で全企業の5割超で活動に支障を生じていることが分かった。人手不足で「負の影響がある」と回答したのは、業種別のトップが建設業の67.9%(826社中、561社)。次いで運輸業の66.5%(209社中、139社)、情報通信業の56.5%(304社中、172社)と続いている。規模別にみると、「負の影響がある」と回答したのは大企業が60.7%(410社中、249社)に対し、中小企業は51.6%(4,982社中、2,572社)。
2024年の人手不足倒産は、2013年以降の12年間で最多の290件(前年比82.3%増)に達した。人手不足による影響について、具体的には「既存従業員の作業負担が増加」が51.6%(2,714社中、1,401社)と半数を占めた。次いで「既存従業員の労働時間が増加」が39.6%(1,077社)、「受注や来店予約を断った」が35.7%(969社)と続いている。

神田前財務官 第11代アジア開銀総裁に就任 問われる手腕

アジア開発銀行(ADB)は2月24日、第11代総裁に神田真人前財務官が正式に就任した。ADBは1966年の設立以来、日本から歴代総裁を輩出してきた。神田氏は声明で「この地域にとって重要な時期に、総裁の役割を引き受けることを光栄に思う」とコメントした。
米国で目まぐるしく変わり、予測の難しい第2次トランプ政権が発足して世界経済の先行きが懸念される中、国際金融の場で神田氏の手腕が問われる。

高野連 7イニング制 今秋の国民スポーツ大会で初めて実施

日本高校野球連盟(高野連)は2月21日、大阪市西区で理事会を開き、今年9月から10月にかけて滋賀県で行われる国民スポーツ大会の高校野球で7イニング制を実施することを決めた。高野連は厳しい暑さやケガから選手を守ろうと、これまで7イニング制の導入の検討を続けてきたが、今回初めて実施することを決めたもの。
7イニング制の大会に出場するのは、夏の全国高校野球選手権大会で準決勝に進出した4チームに加えて、開催地の滋賀県の代表校など合わせて8チームの予定。

万博「ライドシェア」4月に大阪で最大315台が24時間運行

タクシー会社が運営主体となり、一般のドライバーが運転する「日本版ライドシェア」について、大阪府内では大阪・関西万博の期間中、タクシー不足が見込まれるとして、万博開幕後、4月下旬から5月末にかけて最大で315台が24時間運行できることになった。
大阪市など7つの市と堺市の大部分を含む「大阪市域交通圏」では、万博開幕を前にライドシェアの24時間運行が始まり、2月末の時点では最大105台の運行が可能となる。近畿運輸局によると、運行台数は段階的に増やしていく考え。6月以降については、運行状況をみながら台数を検討し、府内の他のエリアでも事業者から希望があれば、運行を調整するという。

ゼレンスキー大統領「平和実現なら辞任の用意」明言

ウクライナのゼレンスキー大統領は2月23日、同国の平和が実現するかNATO加盟が認められれば「大統領を辞任する用意がある」と述べた。
ロシアによる違法な軍事侵攻から24日で3年。頭越しの戦闘集結へ動いているトランプ米大統領から、ゼレンスキー氏は「選挙なしの独裁者」などと非難されている。そのため、権力にしがみつく考えはないことを示し、感情的な、ぎくしゃくした思いを和らげたい狙いがあるとみられる。そのうえでゼレンスキー氏は「安全保障の確保に集中する」と強調した。

ホンダ 小型機で初めて無給油で米国横断できる新型ジェット

ホンダは2月20日、米国の航空機事業子会社、ホンダエアクラフトカンパニー(所在地:米国ノースカロライナ州)が、小型機として初めて給油無なしで米国を横断できる新型ビジネスジェット機のテスト機の製造を米国で始めたと発表した。2026年にはテスト機で初飛行し、2028年にも型式証明を取得することを目指す。
この新型機「ホンダジェット・エシュロン」のテスト機をノースカロライナ州の生産工場で製造する。燃料性能は通常の小型機と比べ20%の改善を見込んでいる。最大定員は乗客と乗員合わせて11人。

東京・足立区で4月からデマンドタクシー本格運行へ 23区初

東京都足立区は4月から、デマンドタクシーを本格的に運行させることになった。地域住民の公共交通手段としてデマンドタクシーを運行するのは東京23区で初めて。
足立区は23区で最も高齢化率が高く、人口減少や運転手不足でこれまでのすべてのバス路線を維持することが難しくなっていることから、区は昨年、西部の入谷地区と鹿浜地区でデマンドタクシーの実証実験を進めていた。
デマンドタクシーは、事前に電話予約すると自宅と病院や駅など30カ所の乗降地点の間で利用できる。料金の一部は区が補助し、利用者は距離に応じて500円か1,000円を支払う。

フェブラリーS コスタノヴァが初V 女性初JRA平地G1制覇

JRA(日本中央競馬会)今年最初のG1レース、第42回フェブラリーステークス(1600m、ダート、16頭出走)が2月23日、東京・府中市の東京競馬場で行われた。2番人気に支持されたコスタノヴァ(レイチェル・キング騎乗)が1分35秒5で優勝し、1着賞金1億2,000万円を獲得した。キング騎手はこのレース初勝利で、女性騎手でJRA平地G1初制覇の快挙となった。木村哲也調教師はJRAのダートG1初勝利。
コスタノヴァは好位につけてレースを進め、やや早いラスト約300mで先頭にたち、ゴールまで押し切った。5番人気のサンライズジパングが3/4馬身差の2着、一番人気に推されていたミッキーファイトがさらに1馬身1/4差の3着だった。

水尻監督アニメ『普通の生活』銀熊賞 ベルリン国際映画祭

カンヌ、ベネチアと並ぶ世界3大映画祭の一つ、今年で75回目を迎えたベルリン国際映画祭の授賞式が2月22日行われた。短編映画の部門で日本の水尻自子(みずしりよりこ)監督のアニメ作品『普通の生活』が、銀熊賞を受賞した。銀熊賞は、最高賞の金熊賞に次ぐ賞。
普通の生活、繰り返される日常は決して同じものではなく、変化していることを繊細な色彩とタッチで表現した作品。水尻監督は、授賞式に寄せたビデオメッセージで「明確な物語やせりふもない、感覚的な作品でこのような賞を頂けたことは本当に光栄に思っています」と喜びを語っている。
長編部門のコンペティション部門では、ノルウェーのダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の作品『Dreams』が金熊賞に選ばれた」。

フォーエバーヤング サウジカップ制覇 世界最高15億円獲得

海外競馬の世界最高賞金レース、G1・サウジカップ(ダート1800m)が2月22日(日本時間23日)、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われた。日本から参戦したフォーエバーヤング(牡4、坂井瑠星騎乗、矢作芳人厩舎)が、香港競馬の王者、ロマンチックウォリアー(せん馬6)との叩き合いを制し、海外G1初勝利を挙げた。世界最高の1着賞金1,000万ドル(約15億5,000万円)を獲得した。坂井騎手は初の海外G1タイトル。矢作調教師は2023年のパンサラッサ以来となる同レース2勝目。
大外枠のフォーエバーヤングは、早めに3番手につけレースを進めた。4コーナーでロマンチックウォリアーが大外から一気のまくりで先頭に躍り出る。これを、追い出しを遅らせたフォーエバーヤングが追撃。壮絶な叩き合いの末、ゴール前、わずかにフォーエバーヤングが交わしてゴール板を駆け抜けた。
ロマンチックウォリアーは通算23戦18勝、うちG1を10勝し、総獲得賞金36億円以上を稼ぎ出している歴代世界トップの名馬。今回のサウジカップはダートレース初挑戦だった。