東京商工リサーチのまとめによると、2月の企業倒産(負債額1,000万円以上)は前年同月比23%増の712件に上った。増加は23カ月連続。物価高を要因とする倒産は57件と39%増え、価格転嫁しにくい中小零細企業の”息切れ”が目立った。人件費の上昇も経営悪化に拍車をかけている。年度末を迎え、増加基調が強まる可能性があり注視する必要がある。2月に700件台となるのは2016年以来8年ぶり。
産業別では小売業が73%増の88件、製造業が48%増の89件、卸売業が42%増の94件だった。業業院10人未満の企業が620件と全体の約9割を占めた。うち従業員5人未満の企業は538件で最多だった。
TOTO ベトナム・ビンフック省の水栓金具工場稼働開始
伊藤忠 核融合エネルギー米スタートアップBLF社と提携
伊藤忠商事(本社:東京都港区)は3月7日、核融合エネルギー関連スタートアップのBlue Laser Fusion Inc.(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、以下、BLF社)の第三者割当増資を引き受けるとともに、フュージョンエネルギー関連ビジネス、およびBLF社が開発するレーザー技術を応用した関連ビジネスにおける戦略的業務提携契約を締結したと発表した。
BLF社は、高輝度青色発光ダイオードの発明でノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が共同創業者の一人として2022年11月に設立されたスタートアップ企業。自社で開発を進めるハイパワーレーザーを用いたレーザー方式核融合炉の商用化を目指している。
コマツ ナトリウムイオンバッテリー搭載フォークリフト
コマツは3月7日、ナトリウムイオンバッテリーを搭載した電動式フォークリフトのコンセプトマシンを開発し、3月から取引先顧客の現場で実証実験を開始すると発表した。ナトリウムイオンバッテリーを搭載するのは同社として初めてで、フォークリフトへの搭載は世界でも先駆的な取り組み。
ナトリウムイオンバッテリーは①エネルギー密度は低いものの、急速充電が可能②サイクル寿命(充放電を繰り返せる回数)が長いことから、ランニングコストの低減が期待できる③地球上に豊富に存在するナトリウムを用いるため、安定した調達が可能で、将来的にコスト削減が見込まれるーなどが利点。
同社は電動式フォークリフトの選択肢を増やすことで、あらゆる現場の電動化を加速させ、環境負荷低減とカーボンニュートラルの実現に貢献する。
23年の国際特許出願 前年比1.8%減 減少は14年間で初
JFEエンジ さいたま市と電池交換式EVパッカー車の実証
JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は3月7日、さいたま市と2023年5月に締結した協力協定に基づき、廃棄物焼却施設で発電した電力の有効活用による地域の脱炭素化と、レジリエンス性向上に資するエネルギー循環型ごみ収集システムの構築に向けて同日、同システムの共同実証試験を開始したと発表した。これに伴い電池交換式EVパッカー車の出発式を執り行った。
さいたま市の廃棄物焼却施設クリーンセンター大崎から廃棄物発電による電力供給を受け、隣接する東部清掃事務所にEV電池を自動交換する電池交換ステーションを設置。電池交換式パッカー車は2台以上の複数台運用する。同ステーションではわずか約58秒で電池交換が可能で、EVの課題とされている充電時間に制約されず、ごみ収集を行うことができるとしている。