UNHCR 世界の難民・避難民1億2,000万人超 10年で倍増

国連難民高等弁務官(UNHCR)は6月13日、国際紛争や迫害により国や故郷を追われた難民や国内避難民が4月末時点で1億2,000万人を超えたと発表した。10年前と比べ2倍に増えた。世界各地で紛争が続出、故郷を追われる人が絶えない。
国連が定める「世界難民の日」(6月20日)に先立ち、報告書をまとめた。

センコー タイミーと物流センター運営で働き方の実証実験

センコー(本社:大阪市北区)と、スキマバイトアプリのタイミー(本社:東京都港区)は6月12日、6月よりセンコーの印西・浦和エリアでスポットワーカーを中心とした物流センター運営の実現に向けて、実証実験を行うことで合意したと発表した。実証実験では、日本全体が抱える人手不足の解消と、労働者側の「働きたい時に働ける」という環境づくり、働き方の多様化の実現に向けた取り組みへのチャレンジを試みる。
煩雑な物流作業を、DX化の推進およびロボティクス技術等により標準化を図り労働環境を整え、タイミーのスキマバイトサービスを活用し、マッチングされた働く意欲のある幅広い層のスポットワーカーを中心に物流センター運営を行うというスキームだ。
2030年を見据え人手不足の課題解決の一環として、物流の効率化に向けて、若年層や女性など多様な人材の活用、育成に重点を置き、持続可能な物流センターの構築を目指す。

「育成就労」で外国人確保 技能実習に代わる改正法成立

技能実習に代わる外国人材の新制度「育成就労」を新設する出入港在留管理法などの改正法が6月14日、参院本会議で可決、成立した。自民、公明の与党や日本維新の会、国民民主党などが賛成した。新制度は業種ごとに1〜2年の間で定めた制限期間後は、現制度で原則認めていない本人意向の転職が可能になる。ただ、転職には日本語の修得状況、技能などの条件がある。
育成就労は人材育成に加え、人材確保を目的として明記した。期間は3年間。試験などの条件を満たせば最長5年就労できる「特定技能1号」、その後に在留資格の更新制限がない「特定技能2号」になることも可能だ。特定技能2号になると家族を帯同でき、将来は永住権も申請できる。

大阪・中之島に最先端医療施設「Nakanoshima Qross」開業

大阪市北区中之島に6月29日、iPS細胞を使った再生医療など最先端の医療を提供する新たな拠点「Nakanoshima Qross」が開業する。地上16階建ての建物に8つの医療機関のほか、ヒトのiPS細胞の製造や研究開発を行う企業など合わせて41の団体が参画する。開業を前に12日、内覧会が行われた。

郵便料金値上げへ 10月から手紙110円, はがき85円に

日本郵便は6月13日、総務省に10月1日に行う手紙の料金を現行の84円から110円とすることなど、郵便料金を一斉に値上げする届け出を行った。利用数の減少や物流コストの上昇がその要因。
具体的には定形郵便物の手紙は重さ25g以下の料金が現行の84円から110円に、50g以下の料金が現行の94円から110円にそれぞれ引き上げられ、区分を統合して同じ料金とする。はがきは現行の63円から85円に値上げされる。速達の追加料金は重さ250gまでの料金は現行の260円から300円に、レターパックライトは現行の370円から430円に、レターパックプラスは520円から600円のそれぞれ引き上げられる。
定形郵便物の値上げは、消費増税時を除けば、1994年以来30年ぶりとなる。

EU 中国製EVに最大38.1%の追加関税 7/4から実施

欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は6月12日、中国製の電気自動車(EV)の輸入に関して最大38.1%の追加関税を課すと発表した。これにより現行の10%から最大48.1%に上がる。7月4日から実施される。
欧州委員会は2023年10月から、低コストEVを可能にしているとみられる、中国政府から補助金を受けた安価なEVが欧州市場に流入している実情について調査を開始。その結果、競争を不当に阻害していると判断した。

鹿島 安価で締固めが不要な「LACsコンクリート」開発

鹿島は6月12日、鉄筋コンクリート構造物の施工の生産性向上を目的に、安価で締固め作業が不要な高流動コンクリート「LACsコンクリート」(ラックスコンクリート)を開発したと発表した。これを実工事に初導入した結果、普通コンクリートで施工した場合と比べ、作業人数を約80%削減、打設時間を約60%短縮できることを確認した。同社は今後、LACsコンクリートを各現場に導入、展開し、コンクリート打設作業の効率化を進めていく。

サントリーHD タイで再生農業の手法でサトウキビ栽培開始

サントリーホールディングス(本社:大阪市北区)は6月11日、サトウキビを主とした農産品の持続可能な調達を支援する国際団体、VIVEおよびタイ有数の製糖会社、Kaset Thai International Sugar Corporation Public Co.,Ltd.(以下、KTIS社)と協働し、タイで再生農業の手法によるサトウキビ栽培を開始すると発表した。サトウキビ栽培における脱炭素促進策の一環。
VIVEは持続可能な砂糖調達を目指し、2015年に設立された、加工業者・製造業者を中心に80以上の組織が参加する国際団体。KTISは世界最大級のサトウキビの圧搾工場を所有、サントリーグループのタイにおける砂糖サプライヤーの1社。

パナソニックE タイ セブン1,000店舗で使用済み乾電池回収

パナソニックエナジー(本社:大阪府門真市)は6月10日、長期的な環境負荷の軽減に貢献することを目的に、CP ALL Public Company Limited(以下、CP ALL)と協業し、2022年からタイ国内のセブン・イレブンで進めてきた使用済み乾電池の回収が2024年3月に、目標だった1,000店舗で回収ボックス設置を達成、リサイクルスキームを確立したと発表した。
また同時期に使用済み電池を再利用可能な経済価値のある材料に溶解する電炉「ECOARC(TM)Furnace」を有するタイ製鉄会社のUMC Metals Ltd.と協業。この技術により再利用可能な材料を取り出す事が可能となり、電池リサイクルを通じたサーキュラーエコノミー構想を加速していくとしている。

白血病治療薬 ALS[症状の進行抑える効果 治験で確認 京大

京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授などのグループは6月12日、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者に白血病の薬として使われている薬を投与したところ、症状の進行を抑える効果が確認できたとする、第2段階の治験の結果を発表した。
この薬はボスチニブで、同グループは5年前から患者での治験を開始。今回、発症から2年以内の患者26人を対象に半年間にわたって投与し、薬を投与されていないグループと比較したところ、症状の進行を抑える効果が確認されたという。