太陽光パネルなど再利用促す 国がリサイクルを一括認可へ

使用済み太陽光パネルからレアメタル(希少金属)やガラスを取り出す次世代リサイクル事業について、環境省は廃棄物処理業の認可を自治体ごとではなく、一括で認可し事業者が全国展開しやすく支援する方針を固めた。廃棄物処理法に特例を設ける新法を今国会に提出する。現行法では処理業者は事業をする自治体ごとに認可を得る必要がある。

タイ政府 タクシン元首相の近く仮釈放を発表 服役せず

タイ政府は2月13日、タクシン元首相が近く仮釈放されると発表した。タウィー法相が同日、近く仮釈放される対象者930人の中にタクシン氏が含まれていることを明らかにしたもの。タクシン氏は禁錮1年の実刑が確定しているが、2023年に帰国して以来、首都バンコクで入院生活を続けており、一度も刑務所に入らず釈放されることになる。

ダイハツ 3/1付で経営刷新 新社長にトヨタの井上雅宏氏

トヨタ自動車の佐藤恒治社長は2月13日、子会社のダイハツ工業(本社:大阪府池田市)の奥平総一郎、松林淳会長が3月1日付で退任し、親会社のトヨタ自動車の中南米本部長の井上雅宏氏が3月1日付で社長に就任すると発表した。ダイハツは経営体制を刷新、新生、井上氏のもとで、不正を再発させない組織風土の確立および社会からの信頼回復を目指す。ダイハツは今後、国内の軽自動車に限定、これまで推進してきた海外事業の企画、開発はトヨタ自動車の受託を担う。

日野自 ライン再稼働 豊田自動織機不正で停止の羽村工場

日野自動車は2月12日、羽村工場(所在地:東京都羽村市)で停止中の生産ラインを13日朝から再稼働することを明らかにした。同ラインでは自社製のほか、エンジン認証不正問題が発覚した豊田自動織機のエンジンを使いトラックを生産していることから、1月29日から生産を停止していた。

明大発スタートアップ ヒトへの臓器移植用ブタ誕生

明治大学発スタートアップのポル・メド・テック(所在地:神奈川県川崎市)などのグループは2月13日、ヒトに臓器移植する「異種移植」を想定した3頭のブタが11日に誕生したと発表した。これは米バイオテクノロジー企業のイージェネシスがゲノム編集技術で開発したブタの細胞の提供を受け、同社がクローン技術を使って生産したもの。
このブタは臓器移植しても免疫による拒絶反応が起きにくいように、ブタの遺伝子を改変済みという。ポル・メド・テックグループは動物で安全を確認して、2025年度にも臨床試験の開始を目指す。ヒトへの臓器移植を想定したブタが国内で生まれたのは初めて。

日本 フィジーで「太平洋・島サミット」海の法の支配強化

日本と太平洋②位置する18の島しょ国・地域は2月12日、フィジーで「太平洋・島サミット」閣僚会合を開いた。この会合で上川陽子外相は、海洋進出を強める中国を念頭に「力による一方的な現状変更」に反対すると確認し、海の「法の支配」を強化する外交に取り組むと表明した。
会議でまとめた議長総括は「ルールに基づく国際秩序に従い、国の大小や力にかかわらず、すべての国の権利、自由および主権が守られる」との原則を明記した。

文豪が定宿とした都内「山の上ホテル」2/12最後の営業

川端康成、三島由紀夫、池波正太郎、伊集院静ら文豪、そして平成・令和の超売れっ子作家らが愛し、定宿とした東京都千代田区の「山の上ホテル」が2月12日の営業を最後に、休業に入った。建物の老朽化が理由で、営業再開時期は未定としている。ホテルの休業はすでに発表済みだったこともあり、最終日はロビーやレストランを訪れ、別れを惜しむ人の姿が見られた。
1954年にホテルとして創業。出版社が多い神田神保町に近い立地から、締め切りの迫った作家の”缶詰め”の現場として使われ、創業時からロビーは原稿を待つ編集者であふれた時代があったという。アールデコ調の建物で、クラシックな雰囲気と静かな環境が作家に好評だった。

23年の児童虐待12万2,806人で過去最多 7割が心理的虐待

警察が児童相談所(児相)に児童虐待の疑いがあると通告した18歳未満の子どもが、2023年1年間で12万2,806人(暫定値)に上り、前年から6.1%増え過去最多を更新した。児相への通告児童数は統計が残る2004年から19年連続で増えている。
内訳をみると、両親間での暴力といった面前DV(ドメスティック・バイオレンス)などの「心理的虐待」が前年比6.8%増と最多の9万761人で、全体の7割強を占めた。次いで多いのが「身体的虐待」で同4.2%増の2万1,520人、「怠慢・拒否(ネグレクト)」が同4.0%増の1万205人と続いている。

飛鳥時代の遺跡群の世界遺産登録目指し知事らが現地視察

奈良県明日香村などの飛鳥時代の遺跡の世界遺産への登録を目指し、奈良県の山下知事らが2月9日、地元自体の首長らと現地を視察し、課題などを確認した。一行は①藤原宮跡や飛鳥宮跡が見渡せる明日香村の甘樫丘②飛鳥時代の石舞台古墳や藤原宮跡ーなどを見て回った。
奈良県では明日香村と橿原市、桜井市の飛鳥時代の都の跡などの文化財で構成する「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」について、2年後のユネスコの世界遺産への登録を目指して準備を進めている。
今回視察した構成文化財の中に、まだ全体が史跡に指定されていないものがあり、世界遺産登録に向けた課題も確認した。県や地元自治体では来年度、令和6年度の日本の候補として推薦してもらうため、3月にも推薦書の素案を文化庁に提出する方針。

日本 サモア国立大学施設整備に24.01億円を無償資金協力

日本政府は、サモア独立国に「サモア国立大学保健科学学部施設整備計画」に総額24.01億円を限度とする無償資金協力する。サモアの首都アピアで2月10日、上川陽子外相とフィアメ・ナオミ・マタアファ首相兼外相との間で、この書簡の署名・交換が行われた。
これにより、今回の資金は同大学保健科学学部において医師および看護師養成のプログラムを実施する教育実習棟の建設および関連機材の整備に充てられる。