日本版CDC新設 感染症 調査・分析から臨床対応一体担う 25年度以降

国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し、「国立健康危機管理研究機構」を設ける改正法が5月31日の参院本会議で可決、成立した。2025年度以降に設立する。政府が全額出資する特殊法人になる。感染症の調査・分析から臨床対応まで一体を担う。新機構は米疾病対策センター(CDC)を参考にしており、「日本版CDC」の位置づけとなる。

大関昇進の霧馬山「霧島」に改名へ「強くてカッコいい大関に」

日本相撲協会は5月31日、東京都墨田区の両国国技館で大相撲名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を開き、東関脇霧馬山(27)(本名:ビャンブチュルン・ハグワスレン、モンゴル出身、陸奥部屋)の大関昇進を正式に決めた。この結果、名古屋場所は1横綱2大関となる。
協会の伝達式後に、しこ名を師匠の陸奥親方(元大関霧島)の現役時代の「霧島」に改名することも明らかにされた。
今後の抱負を聞かれた新 霧島は「強くてカッコいい大関になりたいです」と語った。

政府 ビジネス訪日客の消費額 25年度までに2割増の8,600億円へ

政府は5月30日、観光立国推進閣僚会議を開き、訪日外国人(インバウンド)拡大に向けた行動計画をまとめた。2025年までに①ビジネス②教育・研究③文化芸術・スポーツ・自然ーの3分野を中心とするビジネス目的の訪日客の旅行消費額を、新型コロナウイルス禍前の2019年と比べて2割増の8,600億円規模に拡大する目標を掲げた。ビジネス目的の訪日客は1人あたりの旅行消費額が高く、リピーターにもなりやすい。
政府は全体の訪日客数を2025年までに3,200万人に拡大することを目指している。日本政府観光局(JNTO)の推計データを踏まえ予測すると、順調に回復すれば年間2,000万人超えが視野に入ってくる。

トヨタ 米電池工場に2,900億円追加投資 米国でEV生産も公表

トヨタ自動車は6月1日、2025年に米国ノースカロライナ州で稼働させる予定の電気自動車(EV)向け電池工場に21億ドル(約2,900億円)を追加投資すると発表した。同工場への追加投資は2回目で、同工場への投資総額は合わせて59億ドル(約8,200億円)に達する見込み。
また、2025年からケンタッキー州の工場でEVの生産を開始することも公表した。生産するのは新型の3列シートのSUV(多目的スポーツ車)。バイデン政権は1台あたり最大7,500ドル(約100万円)のEV販売補助金の対象を、北米生産車に限っていることから、自動車メーカー各社が米国生産に乗り出しており、トヨタ自動車も生産拡充に動く。

24年春卒業の採用選考6/1解禁 就活生の内定率すでに7割超

2024年春に大学生・大学院生を対象とした採用選考が6月1日解禁され、大手企業などで本格的に面接が始まった。新型コロナウイルス禍からの経済回復や少子高齢化の進行で幅広い業種で人手不足が深刻になっている。民間の調査によると、就活生の内定率はすでに7割を超えており、公式解禁日には就活は早くも佳境を迎えたといえる。

公取委 22年度の下請法違反 過去最多の8,671件 代金減額など

公正取引委員会は5月30日、下請け業者に対する買いたたきや下請け代金の減額など下請法違反で2022年度に指導・勧告した件数が、前年度より745件増え8,671件に上ったと発表した。2年ぶりに過去最多を更新した。
業種別にみると製造業が37%、卸売・小売業が20%、情報通信業が13%だった。行政指導の結果、発注側の計180社から下請け業者に対し、代金の減額分など計11億3,400万円が返還された。

東電HDとトヨタ EV用蓄電池活用の定置用システム開発, 実証へ

東京電力ホールディングス(本社:東京都千代田区、東電HD)とトヨタ自動車(本社:愛知県豊田市)は5月29日、東電HDの「定置用蓄電池の運用技術・安全基準」とトヨタの「電動車用蓄電池のシステム技術」を融合した定置用蓄電池システム(出力1MW、容量3MWh)を開発したと発表した。このシステムを豊田通商、ユーラスエナジーホールディングスが、ユーラス田代平ウインドファームへ導入し、今秋から4社が連携して実証試験を開始する。

花粉発生量30年後に半減 スギ2割伐採 政府が対策 実行計画

政府は5月30日、首相官邸で花粉症対策の関係閣僚会議を開き、30年後に花粉発生量を半減させるとの対策をまとめた。花粉症の発生源のスギの人工林については、伐採規模を現在の年間およそ5万haから7万haまで広げ、10年後に2割程度減らす目標を掲げている。対策は①スギの伐採②飛散防止③治療ーの3点から取り組む。

22年度コメ消費2%増 外食主導で回復 家庭用は減速

米穀安定供給確保支援機構(所在地:東京都中央区)のまとめによると、2022年度の1人1カ月当たりの推計消費量(精米ベース)は4,625gで、前年度比2%増となった。前年度を上回るのは2年ぶり。外出機会の増加により、外食消費の伸びが主導した。ただ、家庭の消費はコメの値上がりで減速の兆しがみられる。2023年米の価格は2022年産を上回る見通しで、消費の回復傾向にブレーキを掛ける可能性もある。

クラシエ薬品 中国・威海市に2つ目の原薬工場建設 供給力増強

漢方薬を中心とした一般医薬品と医療用医薬品を販売するクラシエ薬品(本社:東京都港区)は5月30日、漢方薬の原料となる生薬の刻み工程と原薬であるエキス粉末の製造工程を持ち、生薬保管倉庫も併設する、中国で2つ目となる工場を中国山東省威海市に建設し27日、その新工場の竣工式を執り行ったと発表した。竣工式には威海市人民政府から副市長ほか約40名、関係取引先企業首脳らが参列した。
威海新工場は最新技術による省人化や効率化を積極的に取り入れ、地球規模の資源・エネルギー事情に配慮した省エネ、CO2排出量の少ない工場。
クラシエ製薬は現在、中国山東省青島市と大阪府高槻市の工場でエキス粉末の製造を行い、富山県高岡市の工場で細粒剤や錠剤などの製剤化と最終製品の包装を行っている。今後の医療用漢方薬並びに一般用漢方薬の国内需要拡大を見越し、中国で漢方薬の供給体制を増強することとした。