富士通・理研 独自の生成AIに基づく創薬技術を開発 世界に発表

富士通と理化学研究所(以下、理研)は10月10日、生成AIを活用し、大量の電子顕微鏡画像からタンパク質の構造変化を広範囲に予測できるAI創薬技術を2023年1月に開発したと発表した。両者はこの技術に関する論文を2023年10月10日(日本時間)に、医療用画像処理分野のトップ国際会議「MICCAI 2023」で発表した。
両者が創薬の開発期間や費用を劇的に削減する次世代IT創薬技術の開発を目指し、2022年5月から共同研究を進めてきた成果。

京セラ ワイヤレス電力伝送システムを実現する基礎技術を開発

京セラは10月11日、電波(マイクロ波)の放射を集中させる技術(ビームフォーミング技術)と、電波の伝搬環境に応じてリアルタイムに電波放射を追従制御する技術(アダプティブアレー技術)を融合し、5.7GHz帯における「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」を実現する基礎技術を開発したと発表した。この技術を電波を介して電力供給するワイヤレス電力伝送システムに適用することにより、スマートフォンやドローンなどの移動体にも安定した電力を伝送できるようになる。
ワイヤレス電力伝送が実用化できれば、電池交換や充電における手間、廃線の制限により設置できなかった機器やデバイスの設置自由度が格段に向上する。

世界天然ガス需要 26年にかけ年平均1.6%増加 IEAが中期予測

国際エネルギー機関(IEA)は10月10日、世界の天然ガス需要が2026年にかけて年平均1.6%増加するとの中期予測を発表した。脱炭素などを背景に年平均の伸びは2017〜2021年の2.5%増から鈍化すると予想した。中国が年平均8%増と全体を牽引する一方、日米欧が落ち込むとみている。このうち日本は、2026年の需要が2022年比で11%減と予測している。

スズキ スカイドライブと「空飛ぶクルマ」で製造協力

スズキ(本社:静岡県浜松市)は10月10日、スタートアップのスカイドライブ(所在地:愛知県豊田市)との間で、静岡県磐田市の工場で「空飛ぶクルマ」を製造することで協力する契約を結んだと発表した。スカイドライブが9月1日付で設立した製造子会社「Sky Works(スカイワークス)」を通じスズキグループが磐田市内に保有する工場で製造する。2024年春の製造開始を目指す。
同工場では、電動の垂直離着陸機(eVTOL=通称「空飛ぶクルマ」)「SKYDRIVE(SD-05型)」が年間で最大100機製造できるという。

東南ア主要6カ国の8月新車販売5%減, 4カ月ぶり減少

東南アジア主要6カ国(インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール)の8月の新車販売台数は、前年同月比5%減の28万2,028台だった。減少は4カ月ぶり。マレーシアやフィリピンは好調だったものの、最大市場のインドネシアが8%減の8万8,876台にとどまったのをはじめ、タイなど主要市場が政策金利の高止まりなどに伴い販売が伸び悩み、全体を押し上げるには至らなかった。

「うめきた2期」タワマン最上46階は分譲価格 関西最高の25億円

JR大阪駅北側の再開発区域「うめきた2期」(グラングリーン大阪)について、積水ハウスなどの開発事業者8社は10月12日、北街区に建設中の46階建て高層分譲マンションの概要を発表した。総戸数は484戸で、1戸あたりの広さは45〜305㎡。停電しても72時間は各住戸に独自の給電システムを導入しており、生活に支障がないよう配慮されている。
価格は1億円程度からとなる見込みで、中でも最上階の46階にある最も価格が高い部屋は25億円で関西のマンションでは最高額となる。その広さ305㎡、天井までの高さが最大5mあり、王宮をイメージした豪華な内装になるという。2024年2月から販売を始め、入居開始は2026年3月を予定。

藤井聡太 八冠が誕生! 王座戦制す 将棋界史上初の偉業

第71期将棋王座戦の5番勝負第4局が10月11日、京都市で指され、挑戦者・藤井聡太七冠(21)が永瀬拓矢王座(31)を破り3勝1敗とし、王座のタイトルを奪取した。この結果、藤井新王座は将棋界にあるタイトル8つすべて(八冠)を同時に制覇する史上初の偉業を成し遂げた。

斉藤国交相 人手不足のバス運転手「特定技能」に追加検討

斉藤鉄夫国土交通相は10月10日、外国人労働者の在留資格「特定技能」の対象にバス運転手を追加するため、関係省庁と調整を進めていることを明らかにした。斉藤氏は運転手不足に伴い、バスの減便や路線廃止などが相次いで要ることに触れ、「地域住民や観光客の移動手段の確保の面から、国交省としても危機感を持って受け止めている」と語った。
関係者によると、政府は2023年度中にトラック、タクシー、バスの運転手など自動車運送業を、特定技能の対象に追加することを目指している。

アスエネと三井住友銀行 供給網のESG評価サービス提供で提携

アスエネ(本社:東京都港区)と三井住友銀行(本社:東京都千代田区)は10月10日、サプライチェーンおけるESG評価のクラウドサービス「アスエネESG」を共同提供するために、業務提携契約を締結したと発表した。ESG評価の観点でサプライチェーンマネジメントを支援するクラウドサービスの提供は国内金融機関では初めての例となる。アスエネESGは、企業のサプライチェーンESG(E:環境、S:社会、G:ガバナンス)経営の取り組みを可視化できるESG評価プラットフォーム。

政府 処理水巡りロシアと対話 水産物の安全性説明

政府は10月10日、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を巡り、ロシアの動植物検疫監督庁とテレビ会議形式による対話を行ったと発表した。処理水の海洋放出についてロシア側が説明を求めたため、日本政府が応じたもの。
日本側は日本産水産物の安全性やトリチウムを含む放射性物質の検査方法などを説明した。双方は今後も対話を継続していくことで一致した。
対話には日本側から外務省、農林水産省、水産庁、原子力規制庁など関係省庁、ロシア側からは動植物検疫監督庁、国立水産物。水産養殖物安全センターなどが参加した。