双日 ビナミルクGと牛の肥育農場・食肉加工事業

双日(本社:東京都千代田区)は3月8日、ベトナムの最大手乳業メーカー、ベトナム・デアリ・プロダクツ・ジョイント・ストック・カンパニー(以下、ビナミルク、所在地:ホーチミン市)のグループ会社、ベトナム・ライブストック・コーポレーション・ジョイント・ストック・カンパニー(以下、ビリコ、所在地:ハノイ市)が、ベトナムのビンフック省で同国最大級の牛の肥育農場・食肉加工事業を行うと発表した。
同事業を担うのは、2021年9月に設立した合弁会社、ジャパン・ベトナム・ライブストック(以下、JVL、所在地:ハノイ市)で同日、工場の起工式を行った。工場の稼働は2024年6月を予定。
この施設はビンフック省ダムダオ地区の約75haの土地に、約1万頭の牛を肥育できる農場と、年間約3万頭の処理能力を持つ屠畜(とちく)場、年間約1万トンの牛肉を加工できる工場を保有。肥育から出荷までの工程を一貫して行う。日本と同様の加工設備、衛生・品質管理手法を導入することで工場の生産性を高め、良質な冷蔵肉を安定供給する体制を構築する。
ベトナムの年間牛肉消費量は約50万トン(日本は約100万トン)だが、今後同国の人口(2022年時点約9,900万人)の増加や所得水準の向上により、需要の増加が見込まれる。

ブータンのデジタル地形図整備に8.8億円を無償支援

日本政府はブータンの「デジタル地形図整備計画」に8億8,000万円を無償資金協力する。この案件には2021年10月22日に7億9,600万円の無償支援を実施することで書簡の署名・交換が行われていたが、今回価格高騰等の事情から、限度額を変更、引き上げられたもの。
ブータンでは近年、気候変動の影響を受け洪水や鉄砲水などの自然災害が増加しており、同国民の人命・生活への大きなリスクとなっている。今回の支援は同国の北中部内陸地域のデジタル地形図整備に充てられる。

日産自 メタバースで新車販売 購入まで完結 実証実験

日産自動車(本社:横浜市西区)は3月8日、メタバース(仮想空間)で新車販売する実証実験を始めると発表した。実証機関は3月8日から6月30日まで。車選びから購入契約までをメタバースで完結できるようにする。日産自動車販売と協力し、店舗スタッフが常駐し、対応する。メタバースでの新車販売は、国内の自動車大手では初めて。

22年4月〜23年2月飲食業倒産508件 コロナでは2割増

東京商工リサーチのまとめによると、2022年4月〜2023年2月の飲食業倒産(負債額1,000万円以上)は、前年同期比8.6%減の508件だった。ただ、新型コロナウイルス関連倒産は前年同期比21.7%増の330件に上り、飲食業倒産の64.9%(前年同期48.7%)を占めた。このほか、急成長で注目された「宅配サービス」の倒産が急増、コロナ禍が及ぼした影響の深さ、広さをみせつけた。

双日,JOGMEC レアアース確保へ豪ライナス社へ出資

双日と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)は3月7日、2011年に共同で設立した日豪レアアース(以下、JARE)を通じ、Lynas Rare Earths Limited(本社:豪州・パース、以下、ライナス社)への総額2億豪ドル相当の追加出資を決定した。これに伴い、ライナス社が生産するマウント・ウェルド鉱山由来のレアアース、ジスプロシウムおよびテルビウムの最大65%を日本向けに供給する契約を締結したと発表した。
これは日本企業が参画する鉱山からのレアアース一貫生産プロジェクトにおける初の日本向け供給契約となる。これらのレアアースは電気自動車や風力発電のモーター用磁石を中心に様々な産業で使用される。

梅田・中央郵便局跡地に「JPタワー大阪」24年開業

JR西日本などは3月7日、大阪・梅田の大阪中央郵便局跡地に建設中の大型複合施設について、2024年7月に「JPタワー大阪」の名称で開業すると発表した。地上39階、地下3階で、施設の高さは約88m。延床面積は約22万7,000㎡。商業施設やホテル、劇場などが入る予定。地上2階とJR大阪駅を歩行者デッキでつなげることで利便性を高め、オフィス通勤者や観光客を取り込む。

広島・福山城活用の「城泊」24年春開始へ

広島県福山市は2024年春をめどに、福山城を宿泊施設として活用する「城泊」を開始する。2023年度に宿泊を受け入れる事業者の選定を進める。
福山市は築城400年を迎えた2022年に、城泊を視野に大規模な改修工事をしている。同城の宿泊体験は今後の観光客誘致の目玉になるとみられる。同市は2023年度予算案に事業化に向け関連費用900万円を盛り込んでいる。また、2022年10月に外国人のアドバイザーを招き宿泊の実証実験を行っているという。

ホンダ プラットフォーム型自動走行の電動台車開発

ホンダ(本社:東京都港区)は3月7日、米国現地法人アメリカン・ホンダモーター(本社:カリフォルニア州)が、プラットフォーム型自律移動モビリティの実験用車両(自動走行の電動台車)の3代目となる試作車を発表した。3月14〜18日まで米・ラスベガスで行われる建設機械の見本市「CONEXPO-CON/AGG2023」で公開する。
同車両はGPSによる位置情報、高性能センサー「ライダー」による障害物検知機能などを駆使し、自動で走行する。全幅51インチ(1,300mm)、全長119インチ(3,025mm)、全高81インチ(2,052mm)。荷台のサイズ101インチ(2,560mm)×51インチ(1,300mm)。最大積載量2,000ポンド(907kg)。自律走行時最高時速10マイル(16kg)。バッテリー容量18.6KWh。最大積載時の航続距離は最大28マイル(45km)。

1月の経常収支は最大の1.9兆円 円安・資源高で

財務省が3月8日発表した1月の国際収支統計(速報)によると、貿易や投資などの海外との取引状況を表す経常収支は1兆9,766億円の赤字だった。赤字は2022年10月以来、3カ月ぶり。比較可能な1985年以降では2014年1月の1兆4,561億円の赤字額を上回り過去最大。円安や資源高で輸入額が膨らんだ。その結果、貿易収支の赤字が過去最大の3兆1,818億円となり、経常収支の赤字に繋がった。

政府 感染症対策で「日本版CDC」新設を閣議決定

政府は3月7日、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し、「国立健康危機管理研究機構」を新設する新たな法案を閣議決定した。今回の新型コロナウイルスのような感染症の大流行といった有事の際に調査・分析から臨床対応までを一体で担う。米疾病対策センター(CDC)を模範とする。