長沢芦雪の名作「大黒天図」京都・福田美術館で52年ぶり公開

円山応挙の弟子で江戸時代に活躍した画家、長沢芦雪(ろせつ)の名作「大黒天図」が52年ぶりに見つかり、10月から京都市の福田美術館で展示される。展示は10月18日〜2024年1月8日まで。
大黒天図は縦約164cm、横約99cmの水墨画で、打ち出の小槌を持った柔和な表情の大黒天を大きく描いている。1971年、東京で開かれた展覧会後、行方不明になっていた。2022年夏、大阪の美術商から紹介され、福田美術館が入手した。

関東大震災の経済被害 全国4万社の情報分析で新たに検証へ TDB

帝国データバンク(TDB)は、100年前、1923年9月1日に発生10万5,000人余の犠牲者と、甚大な経済的損失を出した関東大震災について、同社が保有する全国4万社の企業情報・資料をもとに分析し、改めて被害検証を行うとともに、今後の災害対策に役立てることになった。
内閣府によると、関東大震災の被害は55億円以上と当時のGNPの37%に達し、2011年の東日本大震災の被害、GDPのおよそ3%と比べると、いかにダメージが大きかったかが分かる。
帝国データバンクは1912年から企業情報を収集しており、震災前年(1922年)と翌年(1924年)の全国4万社以上の企業情報が分析されないまま残されていることが分かった。そこで今回改めてこれらの詳細分析を行い、関東大震災の被害を徹底検証する。

30代男性の未婚率17〜76% 所得で最大4倍の差 23年度経財白書

政府は日本経済を分析し、その課題など2023年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を公表した。所得の多寡に力点を置いた白書の要点は、日本の少子化について①女性人口の減少②非婚化の進行③夫婦の出生率の低下ーを指摘している。
このうち職に就いている30代男性の所得と未婚率の関係を分析。その結果、所得が低いほど未婚率が高い傾向が明らかになった。所得階層別にみると、年収200万円台の層の未婚率は64.7%、100万台では実に76.3%に上っている。これに対し年収800万円以上の層はわずか17.3%で、600万〜700万台で21.4%だった。所得によって最大4倍超の差が出た。

電動キックボード違反摘発1カ月で406件 最多は信号無視187件

警察庁のまとめによると、7月から運転免許証なしで利用できるようになった電動キックボードの違反摘発件数が全国で406件に上ることが分かった。最も多かったのは信号無視187件で、以下、通行区分(歩道進入など)違反159件、酒気帯び運転2件などと続いた。都道府県別では東京355件、大阪25件、神奈川11件など。
このほか、電動キックボードが関係する人身事故が7件発生し、このうち4件は単独事故で、歩行者との接触事故も2件あった。

農水省 23年産コメ作況34都府県「平年並み」7県「やや不良」

農林水産省は8月31日、2023年産米の8月15日時点の作柄概況を発表した。北海道や宮城など5道県が「やや良」、新潟や秋田など34都府県が「平年並み」だった。また、台風や活発だった梅雨前線などで大雨に見舞われた鹿児島や長崎など7県が「やや不良」となった。ただ、記録的な猛暑の影響で、”シラタ(白未熟粒)”が多くなる心配があるとしている。

万博海外パビリオン建設 5カ国が「タイプX」で出展検討

大阪・関西万博の運営主体の国際博覧会協会の石毛博行事務総長は9月1日、自前でパビリオンの出展を予定している参加国のうち5カ国が、同協会が箱形の建物を建て各国に外装などのデザインを委ねる「タイプX」と呼ばれる方式での出展を検討していることを明らかにした。協会は建設準備が遅れている参加予定国に、この方式での出展を提案し8月31日までの回答を求めていた。
回答のあった5カ国以外に、資料の提供を求めるなど関心を示している国があるため、同協会は引き続き2週間程度回答を待つ方針。

インド 太陽「フレア」観測衛星打ち上げ成功 月面着陸に続く

インド宇宙研究機構(ISRO)は9月2日、同国初の太陽観測衛星「アティティヤL1」の発射に成功したと発表した。同衛星は約4カ月かけて地球から約150万km離れた観測地点を目指す。人工衛星や航空機の通信設備などの障害の要因とされる太陽の黒点の爆発現象「フレア」を観測する。インドは8月下旬に無人探査機の月面着陸を成功させている。

バスケット日本男子 パリ五輪48年ぶり出場決定 自力で切符

バスケットボール男子ワールドカップ(W杯)は9月2日、沖縄市の沖縄アリーナなどで行われ、順位決定リーグのO組最終戦で、世界ランキング36位の日本は同64位のカボベルデに80ー71で勝利し、アジア勢6チームの最上位となって、パリ五輪出場権を獲得した。開催国枠での出場を除き自力で五輪に出場するのは1976年モントリオール大会以来。

ホンダ 電動車両と接続し電気を取り出せる可搬型外部給電器発売

ホンダは9月1日、電動車両(BEV・FCEV・PHEV)と接続することで、様々な電化製品に電気を供給する可搬型外部給電気「Power Exporter e:6000」を防災の日の同日、全国のHonda Carsで発売すると発表した。
同給電器はホンダがポータブル発電機の開発で培った、独創の正弦波インバーター技術を採用。精密機器や楽器など電気の質が求められる製品にも対応する高品質な電力の供給が可能という。出力は100Vに加え200Vに対応しており、同時に使用できる。メーカー希望小売価格は消費税込み88万3,960円。

日産自など3社 EVの再生バッテリー利用のポータブル電源発売

日産自動車(本社:横浜市西区)、JVCケンウッド(本社:横浜市神奈川区)、フォーアールエナジー(本社:横浜市西区)の3社は8月31日、電気自動車(EV)「日産リーフ」の再生バッテリーを利用し、3社で共同開発したポータブル電源を発売すると発表した。日産は9月1日より全国の販売店舗で、JVCケンウッドは今年中に公式オンラインストアでそれぞれ発売する。