両陛下 カリバタ英雄墓地で英霊碑に供花 旧日本兵28人も眠る

インドネシアを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は6月20日、インドネシアの独立に貢献した政治家や軍人らを埋葬するジャカルタのカリバタ英雄墓地を訪れ、英霊碑で黙とうを捧げ、供花された。
同墓地には戦後も現地に残留し、インドネシア人とともに1945〜1949年まで続いたオランダとの独立戦争を戦った旧日本兵28人も埋葬されている。前日の19日、両陛下は旧日本兵の2世らと面会されている。

スカイドライブ スズキと空飛ぶクルマ製造で基本合意

空飛ぶクルマの開発を進めるスタートアップ企業、スカイドライブ(本社:愛知県豊田市)は6月19日、スズキ(本社:静岡県浜松市)と製造に向けて基本合意したと発表した。スズキグループの工場を活用し、2024年春の製造ラインの稼働開始を目指す。また、スカイドライブは電動の垂直離着陸航空機、eVTOL(イーブイトール)の製造を目的とする完全子会社を設立する。

次世代ペロブスカイト太陽電池の実証事業 東京都 開発2社と協定

東京都は6月19日、次世代太陽電池として期待される「ペロブスカイト太陽電池」の実用化に向け、開発企業2社と実証事業に関する協定を締結したと発表した。都が場所を提供し、2社が発電性能の検証などを行う。この2社はペロブスカイト太陽電池の開発を進める、京都大学発スタートアップのエネコートテクノロジーズ(所在地:京都府)と、センサーを開発するマクニカ(所在地:横浜市)。
ペロブスカイト太陽電池は薄く、折り曲げることも可能で、重装備の設備が不要で設置場所の自由度も高い簡易型電池。実証事業では都庁舎の一室に同太陽電池を活用したIoT(モノのインターネット)センサー5台を設置予定。2024年5月31日まで実施し、結果を公表する予定。

首都圏の5月新築マンション32.5%高の8,068万円 発売戸数は2割減

不動産経済研究所のまとめによると、5月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築マンションの1戸あたり平均販売価格は前年同月比32.5%高の8,068万円だった。5月単月としては過去最高となった。また、東京23区の平均価格は同47.9%高の1億1,475万円で、富裕層をターゲットとした1億円以上の高額物件が4割弱を占めた。
一方、5月首都圏のマンション発売戸数は前年同月比21.5%減の1,936戸だった。東京23区は7.5%増えたが、東京都下(73.6%減)、神奈川県(38.4%減)、埼玉県(56.5%減)と大幅に減少した。

天皇陛下 インドネシア大統領と会見 予定外の植物園でラン観賞も

国賓としてインドネシアを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は6月19日、ジャカルタ郊外のボゴール宮殿でジョコ大統領夫妻と約50分間、会見された。その後、大統領夫妻主催の昼食会に参加された。
これに先立ち、インドネシア側が日程を変更、ジョコ大統領が運転するゴルフカートに両陛下が乗り込み、宮殿に隣接する植物園に移動。両陛下は大統領夫妻の案内で、終始和やかな雰囲気で園内のオーキッド・ハウス(ラン園)を観賞された。

WTO 日本の勝訴認める 中国の日本製ステンレス製品への課税で

世界貿易機関(WTO)は6月20日、日本製のステンレス製品に対する中国の反ダンピング(不当廉売)課税を巡って日本が提訴している問題について、日本の勝訴を認める報告書を公表した。中国は上訴する姿勢は示しておらず、WTOの勧告に従い、措置を是正する義務を負う。
中国政府は反ダンピング措置として、自動車や家電の材料となる3種類のステンレス素材に、2019年7月から18.1〜29%の関税をかけていた。

三菱化工機がEPC担った台湾・台中市の過酸化水素製造設備が竣工

三菱化工機(本社:川崎市)は6月19日、同社がEPC(設計・調達・建設)を担った三菱ガス化学(本社:東京都千代田区)の台湾子会社、巨菱精密化学股份有限公司(所在地:台湾・台中市、以下、MPCT)の過酸化水素製造設備の竣工式が6月2日執り行われたと発表した。MPCTは2000年に台湾に設立された半導体、電子材料向け精密化学品の製造企業。超純過水、各種特殊薬剤、化学研磨液などの製造を手掛けている。

JAPEXなどマレーシアCCSスタディと連携したバリューチェーン連携

石油資源開発(本社:東京都千代田区、以下、JAPEX)、日揮ホールディングス(本社:横浜市西区)、川崎汽船(本社:東京都千代田区)、JFEスチール(本社:東京都千代田区)は6月19日、マレーシア国営エネルギー会社、Petroliam Nasional Berhad(以下、ペトロナス)と進めているマレーシアにおけるCCS(二酸化炭素の回収・貯留)に係る共同スタディと連携した、日本を起点とするCCSバリューチェーン構築を目指す共同検討を実施することで合意し、既述4社による覚書を締結したと発表した。
4社は今後、JFEスチールの日本国内の製鉄所で排出するCO2の分離・回収、およびマレーシアまでの液化CO2の海上輸送と受け入れまでのCCSバリューチェーン構築について、必要な設備やコストなどを含めた検討を行っていく。

NMC, Embraer合弁 将来は多様な電動航空機に駆動システム提供

ニデック(本社:京都市南区)の米国子会社、ニデックモータ(以下、NMC)とブラジル航空機メーカー、Embraer S.A.(エンブラエル)が共同で設立した合弁会社は、空飛ぶクルマの部品事業に参入、航空機向けの電機駆動システムの供給を主幹事業とするが、将来は様々な電動航空機に電機駆動システムを供給していく計画だ。
合弁会社の本社所在地は米国ミズーリ州セントルイス、出資比率はNMC51%、Embraer49%。両社のブラジルやメキシコの既存工場を活用して製造を開始する。当面は空飛ぶクルマと呼ばれる電動垂直離着陸航空機、eVTOL(イーブイトール)向け部品に軸足を置く。

出光興産 全固体電池の固体電解質の小型実証プラントの能力増強

出光興産(本社:東京都千代田区)は6月19日、全固体リチウムイオン二次電池の普及・拡大へ向け、固体電解質の小型実証設備第1プラント(稼働開始2021年11月)の生産能力を増強すると発表した。完工時期は2024年度の計画。また、2023年7月より小型実証設備第2プラントの稼働も開始。全固体電池の開発を進める自動車・電池メーカーなどへ、固体電解質を着実に供給していく。