24年春の花粉の飛散量は例年の1.6倍 今夏の猛暑で花粉量多い

日本気象協会は近畿地方の2024年春のスギ、ヒノキの花粉の飛散量について、非常に多かった今春よりはやや少なくなるものの例年と比べると1.6倍に増え”多い”見込みだと発表した。今夏は記録的な猛暑が続き、気温の高い日が多かったことなどから、花粉量が多くなる見込み。府県別にみると、例年に比べて京都府と奈良県、和歌山県は”多い”、大阪府と兵庫県、滋賀県は”やや多い”と予想している。

ペロブスカイト太陽電池 事業化へ技術連携コンソーシアム発足

桐蔭横浜大学発スタートアップのペクセル・テクノロジーズ(所在地:川崎市)と麗光(所在地:京都市、マクニカ、MORESCOの4社は10月4日、次世代型太陽電池「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」の国内生産に向けて技術連携コンソーシアムを発足したと発表した。2024年春をめどに試作品を開発し、今後3年以内にPSCの事業化を目指す。同コンソーシアムには三菱ケミカルが技術協力する。
PSCは、国内では積水化学工業、東芝、パナソニックなども実用化を目指しており、政府も量産化を支援する方針を掲げている。

ユーグレナ ブルーインパルスに国産SAF「サステオ」を初給油

ユーグレナ(本社:東京都港区)は10月2日、同社が製造・販売する国産SAF(Sustainable Aviation Fuel)「サステオ」を航空自衛隊松島基地の第4航空団に所属する第11飛行隊、通称”ブルーインパルス”のT-4中等練習機に給油し、F1日本グランプリ決勝戦での展示飛行に使用されたと発表した。ブルーインパルスにSAFが使用されるのは初めての試み。
サステオは原料に、使用済みの食用油と微細藻類ユーグレナから抽出されたユーグレナ油脂等を使用して製造した純バイオジェット燃料を、従来の石油系ジェット燃料と混合して製造した環境負荷の低い燃料。

中国電力 ベトナムの再生可能エネ発電事業4社に各35%参画

中国電力(本社:広島市中区)は10月2日、ベトナムの再生可能エネルギー発電事業へ初めて出資参画することで9月29日、BB Power Holdings Joint Stock Company(本社:ベトナム・ハノイ市、以下、BB PH)等の既存株主との間で、太陽光発電事業会社3社および水力発電事業会社1社にそれぞれ35%出資する契約を締結したと発表した。太陽光の発電規模は各5万KW、水力発電の規模は4.5万KW(いずれも稼働中)。
なお同事業への出資参画は、同社の台湾における水力発電事業のパートナー会社、Foxlinkグループと合わせて実施する。

NTTと東大 ドローンの航法精度向上するミリ波RFIDタグ開発

日本電信電話(本社:東京都千代田区、以下、NTT)と東京大学(本部:東京都文京区)は10月2日、共同で周囲環境の情報を伝える標識として機能するミリ波RFIDタグを開発したと発表した。可視光に比べて天候の影響を受けにくいミリ波で読み取れるRFIDを用いることで、暗闇や悪天候による視界不良状況下でのドローンの航法精度を向上させる。
同技術を用いて、将来的には海域や被災地等の情報把握が困難だった未踏領域でも全日全天候下で空から環境を計測し続けるセンサーネットワークを構築し、気象予測や災害対応を高度化する。

スズキ 四輪車の世界累計販売台数で8,000万台を達成

スズキ(本社:静岡県浜松市)は2023年8月末までに四輪車の世界累計販売台数8,000万台を達成した。この内訳は国内2,890万台、海外5,127万台。地域別では日本36%、インド32.6%、欧州10%、アジア13.5%、その他(北米、中南米、大洋州、中近東、アフリカ等)7.8%となった。8,000万台の中で「アルト」が20%を占めている。
同社は1955年10月に日本初の量産軽四輪車「スズライト」を発売。海外販売は1959年に「スズライト」の輸出販売開始。1975年にパキスタンで四輪車で初めて現地生産開始。1983年にインド、1992年にハンガリーなど海外生産拠点を拡充、世界10カ国に15の四輪車生産拠点を展開し、現在に至っている。

原発処理水 10/5 2回目の海洋放出開始 17日間で7,800㌧放出計画

東京電力は10月5日、福島第1原子力発電所の処理水について、気象条件などに問題がないことから午前10時すぎから2回目となる海洋放出を開始した。2回目も1回目と同じ程度の7,800トンの処理水が海に放出される計画で、期間は17日間を見込んでいる。
処理水は8月24日から9月11日までの1回目で7,788トンが放出された。この間、トラブルは確認されず、周辺海域のモニタリングでは、いずれもトリチウムの濃度は基準の1リットルあたり1,500ベクレルを下回っていた。

東洋エンジ タイ・GC社の省エネ, 脱炭素コンサル2件を受注

東洋エンジニアリングは10月3日、タイのPTT Global Chemical Public Campany Limited(以下、GC社)から、既存の大型パラキシレン製造プラントおよびフェノール製造プラントの2件のエネルギー効率化・温暖化ガス削減の検討業務を受注したと発表した。これはGC社の既存プラントのエネルギーを効率化するための設備改造計画を作成するもの。
このうち第1弾のパラキシレン製造プラントの実現可能性調査(FS)はすでに完了。蒸気使用量は約20%削減、温室効果ガス排出量を年間約5万5,000トン削減を実現している。

武田薬品のデング熱ワクチン「QDENGA」接種 WHOが推奨

世界保健機関(WHO)は10月2日、武田薬品工業(本社:大阪市中央区)が開発したデング熱ワクチン「QDENGA(開発コードTAK-003)」に付いてデング熱が大規模流行している地域で6ー16歳の子どもへの接種を推奨すると発表した。QDENGAは初回接種3カ月後に、2回目を受けるようWHOは求めている。9月下旬に開かれた専門家による諮問委員会の協議結果を踏まえて決定した。蚊が媒介するウイルス感染症のデング熱は近年、感染者および確認地域も拡大している。