南海トラフ地震発生後1週間 M8級連続発生確率高い

東北大学、京都大学、東京大学の研究チームは1月10日、南海トラフ沿いで巨大地震発生後、1週間以内に同規模、マグニチュード(M)8〜9級後発地震が起きる確率は約2%〜77%と、平時の約100〜3600倍に高まると英科学誌『Scientific Reports』に発表した。
研究チームは、100年超にわたる世界の地震統計データおよび過去の南海トラフ地震発生履歴を組み合わせ、南海トラフ地震が連続発生する確率を、先発地震からの経過時間ごとに算出した。

コロナ感染者の死者520人 初の500人超え 1/11

国内で1月11日、新型コロナウイルス感染者の520人の死亡が確認された。1日当たりのの公表数としては初の500人超えで過去最多。これまでの最多は1月5日の498人。11日の死者の内訳は多い順に福岡45人、愛知32人、大阪31人、東京29人などと続いている。
厚生労働省によると、11日の全国の重症者は前日より9人増えて665人となっている。

日伊首脳会談 両国関係「戦略的パートナーシップ」に

欧州を訪問中の岸田首相は1月10日、2カ国目の訪問先のイタリア・ローマでメローニ首相と会談した。会談後岸田氏は「両国関係を戦略的パートナーシップに格上げする」と表明。「法の支配に基づく国際秩序の維持・強化で連携を強めることで一致した」と語った。また両氏はG7広島サミットの成功に向けた連携や、ウクライナに侵攻するロシアへの制裁についても協議した。このほか、安全保障協力の拡大も確認、両国は新たに外務・防衛の当局間協議を立ち上げることでも合意した。

林外相 中国ビザ停止「極めて遺憾」抗議し撤回要求

林芳正外相は1月10日(日本時間11日)、訪問先のアルゼンチンで、中国が日本人などにビザ(査証)の新規発給を停止したことについて「新型コロナウイルス対策とは別の理由でビザ発給の制限をするのは極めて遺憾だ」と語った。そして、中国政府に外交ルートを通じて抗議し、措置の撤回を求めたとしている。

中国 日・韓に新規ビザ発給停止 水際対策に対抗

中国政府は1月10日、中国に行く日本人と韓国人に対するビザ(査証)の新規の発給業務を停止した。日本・韓国両国が、新型コロナウイルスの感染者が急拡大している中国からの渡航者への水際対策を強化しているためで、中国外務省の報道官は「中国への差別的な入国制限措置にたいする対抗措置」と説明している。

22年サンマ水揚げ量2%減 4年連続最低更新

全国さんま棒受網漁業協同組合(本部所在地:東京都港区)が1月10日発表した2022年の全国のサンマ水揚げ量は前年比2%減少し、4年連続で過去最低を更新した。海水温の上昇をはじめ海洋環境の変化などで日本近海の資源量が落ち込み、主力の北海道を中心に漁獲が低迷した。品薄を受けて市場価格は昨シーズンより一段と上昇し、シーズンでも小売店等での加工品を含めた販売スペースはますます小さくなりつつある。

鳥インフル 今季処分の鶏など最悪の1,000万羽突破

高病原性鳥インフルエンザによる鶏などの今シーズンの殺処分対象数が1月10日、全国で計1,091万羽となり、1シーズンとして初めて1,000万羽を突破した。養鶏場などでの感染は過去最悪となる異例のペースで広がり全く歯止めがかかっていない。
茨城県城里町の養鶏場で1月9日、10日は宮崎県川南町の養鶏場で今季3例目のそれぞれ鳥インフルエンザの発生が確認されるといった具合。このほか同日、広島県三次市で鳥インフルエンザが確認されている。
この結果、農林水産省によると、今季札処分されることになる鶏などの数は、2022年10月28日の岡山県倉敷市と北海道厚真町で鳥インフルエンザが確認されて以降、9日時点で23道県、56カ所に上る。2020年から2021年にかけて鳥インフルエンザで987万羽が殺処分されているが、今季はこれをすでに上回り、過去最多となる。

世銀 23年世界経済成長率1.7%に下方修正 全地域で

世界銀行は1月10日、2023年の世界銀行の実質成長率見通しを1.7%に引き下げたと公表した。半年前の見通しの3.0%から1.3ポイント下方修正した。この要因について、世銀は高インフレと、これを抑えるための各国の利上げが経済活動を冷やすリスクをはらんでいるとしている。
先進国は1.7ポイント引き下げ0.5%、新興国・途上国は0.8ポイント引き下げ3.4%となった。国・地域別にみると、米国は0.5%、ユーロ圏は0%成長とした。いずれも前回見通しから1.9ポイントの大幅な下方修正。日本は0.3ポイント引き下げ1.0%となった。中国は0.9ポイント引き下げ4.3%とした。
世銀は2022年の世界経済成長率を、2021年の5.9%から2.9%へ減速すると見込んでおり、2023年はさらにブレーキが掛かる。2024年は2.7%と予測している。

グローリー AIで見守る転倒検知システム発売

グローリー(本社:兵庫県姫路市)は1月10日、赤外線3次元センサーを活用し、人の骨格から姿勢を正確に認識できるAI画像認識技術を開発し、その技術を応用した高齢者施設などの居室を見守る転倒検知システム「mirAI-EYE(以下、ミライアイ)」を同日より発売すると発表した。
ミライアイはエコナビスタ(本社:東京都千代田区)と共同開発したもので、エコナビスタが提供する高齢者見守りシステム「ライフリズムナビ(R)+Dr」と連携し、高齢者の安全・安心と介護スタッフの負担軽減を実現する。

厚労省 中国人の解熱剤”爆買い”阻止へ 個数制限要請

厚生労働省は、解熱鎮痛剤や風邪薬などの市販薬を”爆買い”する中国人が相次いでいることを受け、ドラッグストアや薬局に対し、大量購入や買い占めを防ぐよう、1人が購入できる個数に制限を設けることや、頻繁な購入を防ぐ対策を要請した。
中国本土では新型コロナウイルス感染者の急増に伴い、医薬品不足が深刻化しており、家族や知人らのために日本のドラッグストアで風邪薬などを大量に購入する中国人が相次いでいるという。
一方、日本でも新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行の懸念が高まっており、患者に解熱鎮痛剤や風邪薬が必要なときに品不足に陥ることのないように協力を求めている。