80歳以上のコロナ致死率1.69% インフルと大差なし

厚生労働省は12月21日、新型コロナウイルスの重症化率と致死率の最新データを公表した。オミクロン株が流行した今年7〜8月の感染者では80歳以上の重症化率が1.86%、致死率が1.69%で、季節性インフルエンザの2.17%、1.73%と大きな差がなかった。政府は、感染症法上の位置付け見直しを検討するうえで参考材料とする。

フレイル関与の自律神経と腸内細菌叢の関係を発見

ファンケルと弘前大学の研究グループは12月21日、フレイルに関与する自律神経機能や生活の質向上に関する因子の関係を発見したと発表した。フレイルは適切な介入や支援を行うことで生活機能の維持向上を可能とし、予防することができると考えられている。人生100年時代といわれる昨今、生活習慣病の予防や腸内細菌叢の改善に着目して、自律神経機能の低下の予防や、QOLの維持に貢献する研究を続けていく。

三井化学など4社 オフィス用品の水平リサイクル実証

三井化学(本社:東京都港区)、プラス(本社:東京都港区)、協和産業(本社:埼玉県鴻巣市)および野村総合研究所(本社:東京都千代田区)の4社は12月21日、資源循環型社会の実現を目指し、今回オフィス用品、クリアホルダーにトレーサビリティ機能を実装した水平リサイクル実証実験を実施したと発表した。4社はいずれも加盟しているコンソーシアム「Pla-chain(プラ・チェーン)」とも連携し、業界の垣根を超えた循環型社会実現の動きを加速していく。

H2Oリテイリング 万代と東大阪市で輸入新会社設立

「関西スーパー」や「阪急オアシス」などを傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは12月20日、東大阪市を本拠とするスーパーの万代と共同で食料品の輸入などを行う新会社を、東大阪市に設立すると発表した。両社では共同調達によるコストの削減や品揃えの充実につなげたい考え。
東大阪市には、関西スーパーを傘下に収めるためH2Oと競った首都圏に基盤を持つスーパー、オーケーが関西進出の拠点を設けることを表明しており、熾烈な競争が繰り広げられる可能性が出てきた。

東京ガス・大阪ガス e-メタン技術開発で共同委設置

東京ガスと大阪ガスは12月20日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金(以下、GI基金)事業で、両社がそれぞれ開発に取り組む革新的メタネーション技術の社会実装に向けた検討に助言を受けるため、共同委員会「革新的メタネーション技術社会実装検討委員会」を設置したと発表した。
水素と二酸化炭素(CO2)を原料としたメタネーションより製造される「e-methane」(以下、e-メタン)は、既存の都市ガスインフラや消費機器が活用できるため、スムーズなカーボンニュートラルへの移行と追加的な社会コストの抑制の両立が可能となる。
両社は安価で安定的なe-メタンの供給に向け、GI基金事業で、それぞれ高効率な革新的メタネーション技術の研究開発を進めており、課題抽出および事業成立に向けた製造・供給シナリオ、社会実装モデルの検討等に共同で取り組む。

藤田医科大など サービスロボットによる院内実証実験

藤田医科大、川崎重工、SEQAENSE(シークセンス)、TISの4者は12月20日、藤田医科大で、サービスロボットを使った実証実験を開始したと発表した。医療従事者の負担軽減・業務効率化を目指す取り組みの一環。
4者は2021年10月以降、ロボットの種類や試験内容が異なる実証実験を続けている。最終段階のフェーズ3(2回目)の今回は12月16〜23日の日程で、TISが提供するマルチロボットプラットフォーム「RoboticBase(R)」を用い、ロボットとエレベータの連携を含む配送業務自動化を検証する。

DMV運行1周年 12/24,25 四国南岸で記念イベント

四国南岸、徳島県海陽町と高知県の東洋町、室戸市を結んで運行する「DMV(デュアル・モード・ビークル)」が2021年12月25日、世界初の営業運転を始めて1年となる。DMVはマイクロバスを改造して道路と線路の両方を走る珍しい乗り物。運営する第三セクター、阿佐海岸鉄道が本社を置く徳島県海陽町を舞台に24、25の両日、運行開始1周年を記念したイベントを開く。
24日の前夜祭は宍喰(ししくい)駅周辺でマジックショーや駅舎のライトアップ、打ち上げ花火などが予定されている。25日は始発・終着駅の阿佐海南文化村で、同地域の観光大使を務める俳優、赤井英和夫妻によるトークショーや海南太鼓の演奏会などが企画されている。

白物家電の11月国内出荷額1.7%増 製品単価上昇で

日本電機工業会(JEMA)が12月20日発表した白物家電の11月の国内出荷額は、前年同月比1.7%増の1,998億円だった。前年同月を上回るのは5カ月連続。11月単月の過去10年平均(1,791億円)を大幅に上回った。円安や原材料価格の高騰で製品単価が上昇し、出荷額を押し上げた。
製品別にみると、出荷額に占める割合が大きいルームエアコンは6.2%増の410億円と、5カ月連続で前年同月を上回った。洗濯機は1.5%減bの338億円で、5カ月ぶりに前年同月を下回った。冷蔵庫も2.2%減の331億円となり、2カ月ぶりに前年同月を下回った。2022年度出荷額について、JEMAは2021年度とほぼ同水準になるとみている。

11月コンビニ売上高7.4%増 9カ月連続増加 行楽で

日本フランチャイズ協会(所在地:東京都港区)が12月20日発表した11月のコンビニエンスストアの既存店売上高は、前年同月比7.4%増の9,078億円だった。前年同月を上回るのは9カ月連続。既存店の来店客数は1.1%増の12億4,606万人で、7カ月連続でプラスだった。
10月に続き、旅行需要の回復で行楽地の人出が増え、弁当や揚げ物、飲料などが好調だった。