中国BYD 日本国内で販売のEVバスに六価クロム使用

中国のEV(電気自動車)大手のBYDは、日本国内で販売しているEVバスについて、ボルトやナット「などの部品のさびを防ぐため、化学物質の六価クロムを使用していることを明らかにした。六価クロムは人体に有害な化学物質で、業界団体の日本自動車工業会は自主規制として使用を禁止している。
BYDは2015年から日本国内でEVバスを販売し、各地のバス会社で運行されているが、同社はこの団体に加盟していない。
BYDのEVバスを巡っては影響が広がっている。日野自動車はBYDから供給を受ける予定だったEVバスの発売を取りやめている。また、西武ばすは2月27日に予定していたEVバスのの運行開始を見合わせるとしている。
BYDは今年1月から、EVで日本国内で乗用車市場にも参入しており、その動向が注目される。

はやぶさ試料分析 小惑星でアミノ酸合成→地球に

九州大学、名古屋大学、京都大学、広島大学、東北大学、北海道大学、東京大学、JAXA(宇宙航空研究開発機構)などの研究チームは、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)の分析成果を2月24日付の米科学誌「サイエンス」電子版に発表した。
これによると、宇宙に漂う小天体でアミノ酸を含む様々な有機物がつくられている痕跡を見つけた。アラニンやグリシンのアミノ酸ほか、約2万種の分子があった。これらが隕石などを介して初期の地球などに運ばれ、生命の誕生に役立った可能性があるという。

マイナカード申請8,832万件 人口の70%超す 総務相

松本剛明総務相は2月23日、全国のマイナンバーカード取得申請が21日時点で8,832万9,188件となり、人口の70.1%に達したと明らかにした。申請から交付まで1カ月程度かかるため、21日時点の交付数は約7,892万枚、交付率は62.7%となっている。政府は3月末までに「ほぼ全国民に行き渡らせる」との目標を掲げている。

1月消費者物価4.2%上昇 41年4カ月ぶりの伸び

総務省が2月24日発表した1月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が104.3となり、前年同月比4.2%上昇した。1981年9月(4.2%)以来、41年4カ月ぶりの上昇率となった。円安、資源高の影響で、食料品やエネルギーなど身の回り品目の値上がりが目立っている。

国連人口基金 被災の両国で妊娠中の女性35.6万人

国連人口基金(UNFPA)によると、トルコ・シリアの両国で妊娠中で緊急の医療サービスを必要とする女性が、約35万6,000人に上ることが明らかになった。内訳はトルコで約22万6,000人、シリアで約13万人。このうち3万8,000人以上が3月に出産する予定という。
彼女らの多くが地震で大切な家族や自宅を失い、キャンプなど避難施設に身を寄せている。冬の寒さに加え、食料や清潔な水の入手が難しく健康が脅かされている。

植田氏「金融緩和を継続」日銀総裁候補が所信

次期日銀総裁の候補で経済学者の植田和男氏は2月24日、衆院で開かれた所信聴取で「日銀が現在行っている金融政策は適切。金融緩和を継続し、企業が賃上げできる環境を整える」など表明した。また、2%の物価目標は「持続的・安定的に達成するには時間がかかる」などと説明した。
現在の物価高について「輸入物価上昇によるコストプッシュであり、需要の強さによるものではない」と指摘。将来の金融政策については「物価目標の実現が見通せることが見込まれる場合には、金融政策の正常化に踏み出すことができる」と述べた。

トルコ・シリア大地震の死者5万人超える

トルコ・シリア大地震の死者が2月23日までに計5万人を超えた。これはトルコ政府とシリア人権監視団(英国)の発表分を合わせたもの。トルコの死者数は4万3,500人以上、シリアはアサド政権地域と反体制派地域で計6,700人以上が亡くなっている。このほか、行方不明者数は把握できていないことから、犠牲者数はさらに増えるとみられる。

国連総会 ロシアの戦争犯罪訴追を決議 141カ国賛成

国連総会は2月23日、ロシアによるウクライナ侵攻から24日で1年になるのに合わせた緊急特別会合で、ロシアの戦争犯罪に対する「調査と訴追」の必要性を始めて明記した決議を賛成多数で採択した。侵攻以来、国連総会での決議採択は6回目。
決議には日本、欧米などの141カ国が賛成、中国やインド、南アフリカなどの32カ国が棄権、ロシア、北朝鮮、マリなどの7カ国が反対した。

ジェットスターJ 中部〜マニラ線3/26運航再開

LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパン(本社:千葉県成田市)は2月22日、新型コロナウイルス禍の影響で運休していた名古屋(中部)〜マニラ線の運航を3年ぶりに、3月26日より週最大7往復で再開すると発表した。この航空券は同日13時より、燃油サーチャージなしで片道2万2,600円から販売開始した。
同社は水際対策の緩和を受けすでに、2022年12月1日から成田〜マニラ線、2023年1月19日から成田〜台北線の運航を再開している。

家畜糞尿由来の液化バイオメタン利用のLNG燃料船

国内初の家畜糞尿由来の液化バイオメタン(以下、LBM)利用のLNG燃料船の取り組みがスタートする。商船三井(本社:東京都港区)とエア・ウォーター(本社:大阪市中央区)が2月22日発表したもので、LNG燃料船での試験利用に向けた共同検討に関する覚書を締結した。
エア・ウォーターが環境省に採択され推進するLBMの技術開発・実証事業のもと、北海道十勝地方で家畜糞尿から製造するLBMを、商船三井グループの内航LNG燃料船で2023年度後半に使用することを目指す。両社で船陸双方の既存設備で問題なく輸送・供給・使用できることを確認する。