今年の漢字は「戦」 生活・スポーツ・戦争など意識

日本漢字能力検定協会(本部:京都市東山区)は12月12日、2022年の世相を1字で表す今年の漢字が「戦」に決まったと発表した。11月1日から12月5日の応募総数22万3,768票のうち「戦」が1万864票(4.83%)を集めて、2001年以来、2度目の第1位となった。
円安・物価高による生活上の「戦」、スポーツでの熱「戦」、挑「戦」、ウクライナ侵攻・北朝鮮のミサイル発射などにより「戦」が強く意識される年だったことを象徴した。

国際賢人会議「核兵器なき世界へ大きな第一歩」

世界各国から有識者らを招き核軍縮を議論する「国際賢人会議」が12月10、11の両日、広島市で開催された。同会議は2023年5月に広島市で開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)を念頭に核軍縮に向けた国際社会の機運を高めるため持たれた。会議には核兵器国と非核兵器国の核政策に精通した日本人3人を含む各国の15人が参加。米国のオバマ元大統領、国連のグテーレス事務総長がビデオメッセージを寄せた。
岸田首相は11日、同会議閉会のセッションのあいさつや閉幕後の会見で、「核兵器のない世界に向けて国際的な機運を盛り上げるための第一歩になることを期待している」と語った。また「内容をそしゃくし、G7広島サミットにつなげていきたい」と強調した。第2回国際賢人会議をG7サミットの前に開催すると発表した。さらに2023年中に第3回の会合開催も目指す。

競馬 阪神JF リバティアイランド優勝 2歳女王に

競馬の2歳女王を決める第74回阪神ジュベナイルフィリーズ(JF、2歳牝馬、芝1600m、18頭出走、G1)は12月11日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われ、1番人気に支持されたリバティアイランド(川田将雅騎乗)が1分33秒1で優勝し、1着賞金6,500万円を獲得した。川田騎手はこのレース初勝利、中内田充正調教師は2勝目。
レースはリバティアイランドが道中、中団につけて進み、直線、他馬とは全く違う脚色で一気に差し切った。同じ舞台で行われる2023年春の桜花賞の有力馬として名乗りを上げた。2馬身1/2差の2着に12番人気のシンリョクカ、3着に10番人気のドゥアイズが入信した。

民間初月面着陸目指す 宇宙船打ち上げ成功

宇宙ベンチャー、ispece(マイスペース、所在地:東京都)は12月11日、独自開発した月面着陸船を搭載した米スペースXのファルコン9ロケットが、米フロリダ州ケープカナベラル宇宙基地から打ち上げられたと発表した。ロケットから切り離された月面着陸船は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。月面への到着は約5カ月先で、成功すれば民間企業として世界初の快挙となる。

競馬 香港国際競争 ウインマリリン優勝 初のG1制覇

競馬の香港国際競争は12月11日、シャティン競馬場で日本馬計13頭がG1・4レースに出走した。このうち香港ヴァーズ(芝2400m)ではウインマリリン(レーン騎乗)が豪快に差し切り、初の海外遠征でG1初制覇を果たした。2019、2021年に続いて同レース3度目の優勝を目指したグロリーヴェイズ(モレイラ騎乗)は3着に敗れ、ラストランを飾れなかった。

商工中金 中小・中堅企業向け融資26万件・15兆円

商工中金は12月9日、昨今の新型コロナウイルス禍や、円安の影響も加わった資源高・物価高等により窮迫状況にある中小企業および中堅企業への融資実績を公表した。これによると、2022年11月末現在、危機対応で26万425件・15兆1,536億円に上り、うち新型コロナウイルス感染症関連では3万9,817件・2兆7,935億円となっている。
このうち中小・中堅企業の内訳をみると、中小企業向けが大半を占め、25万7376件・14兆3,372億円、うち新型コロナ関連で3万9,687件・2兆7,239億円。
対象期間は2008年10月〜2022年11月末、新型コロナ関連は2022年3月19日〜11月末。

上原浩治さん・藤川球児さん 特例で初の名球会入り

元巨人の上原浩治さん(47)と元阪神の藤川球児さん(42)が12月9日、特例で名球会入りすることが決まった。米大リーグでの活躍も踏まえたもので同日、沖縄県内で行われた総会で会員の4分の3以上の賛成で承認された。
2019年12月の総会で特例を設けることを決めたが、これが適用されるのは今回が初めて。過去の定めでは名球会は日米通算で、打者が2,000安打以上、投手は200勝以上もしくは250セーブ以上に限定されていた。

JR西日本 うめきた新駅に特急はるか・くろしお停車

JR西日本は12月9日、大阪駅北側の再開発「うめきた2期」で建設中の地下駅、2023年春の開業を予定する、うめきた新駅=新生・大阪駅の運行体系を発表した。これまでは大阪駅に停車しなかった京都方面から関西国際空港を結ぶ特急「はるか」や和歌山方面行きの特急「くろしお」が停車し、海外観光客のアクセスニーズに応える。また、新大阪ー久宝寺駅間で運転する「おおさか東線」の列車は、新大阪から新駅まで乗り入れる。

コーセー,花王 化粧品プラボトルリサイクル協働拡大 

コーセー(本社:東京都中央区)と花王(本社:東京都中央区)は12月7日、持続可能な社会の実現を目指し、化粧品事業のサステナビリティ領域で包括的に協働することに合意し、両社によるプロジェクトチームで検討を進めていると発表した。
この第1弾として今年2月から、花王が推進する「化粧品プラスチックボトル水平リサイクルへの取り組み」と、コーセーがモーンガータ(本社:東京都練馬区)に協力し「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み」で協働している。
今回コーセーはスキンケア『プレディア』と『雪肌精』の一部のボトル容器にJEPLAN(本社:川崎市)のグループ会社のペットリファインテクノロジーが製造するケミカルリサイクルPET素材を採用し、2022年12月より順次、新ボトルを使用した商品の生産を開始する。また、同素材をファンデーションの樹脂皿にも採用、メイクヅランド『エスプリーク』や『ヴィセ』などに使用する予定。ケミカルリサイクルPET素材は製造過程におけるCO2排出量の削減につながるという。