インドネシア労使 協調の道探るワークショップで意見交換

インドネシア労使 協調の道探るワークショップで意見交換
 全日本金属産業労働組合協議会(金属労協=JCM)による労使ワークショップがこのほど、ジャカルタ郊外の工業団地内で開かれた。これは近年、激しさを増すインドネシアの労使関係で、対話を通じた労使協調の道を探ることを目的に行われるもので、日系企業の日本人駐在員や労組幹部ら約140人が出席した。
 円滑な労使関係の構築には時間をかける必要があるとの認識のもと、労使双方がお互いの溝を埋めるべく、活発に意見交換した。このワークショップは2010年から毎年開催され、今回が4回目。

東京商工会議所の経済視察団21人がインドネシア訪問

東京商工会議所の経済視察団21人がインドネシア訪問
 東京商工会議所の経済視察団が6月24~27日の4日間の日程でインドネシアを訪れている。首都圏の6大都市(東京、さいたま、千葉、横浜、川崎、相模原)の各商工会議所から参加者を募り、製造・サービス・建設・卸売の14社、21人が参加。6月24日ジャカルタ入りし、27日まで首都圏の工業団地の製造企業などを視察している。
 25日には進出日系企業との交流会があり、視察団を代表してIHIの恵ヶ崎将・理事が「インドネシアはまだまだ伸びていくと実感した。短時間だが、収穫をあげて帰りたいと参加者は目を輝かせている」とあいさつした。

 

日豪が協力し官民パートナーシップに関するセミナー

日豪が協力し官民パートナーシップに関するセミナー
 日豪経済委員会(JABCC)インフラ小委員会と日本貿易振興機構(ジェトロ)などは6月5日、ジャカルタでインフラ分野の官民パートナーシップ(PPP)に関するセミナーを開いた。これは今後、インフラ整備に関する膨大な需要が見込まれるインドネシアで日本と豪州の企業の参入機会を探ろうというもの。
 約100人が集まったセミナーではジェトロや国際協力機構(JICA)の代表者が世界でのPPPの現状やインドネシアでの調査状況などを紹介した。英エコノミスト誌の調査で、PPPの活用環境が世界で最も整っていると評価された豪州と、世界の新興国のインフラ需要の取り組みを図りたい日本は、第三国への進出に向け、インドネシアとインドを主な対象として協力を進めている。インドネシアでは2011年に日豪経済委員会と豪日経済委員会の合同使節団を派遣し、官民のインフラ関係者と意見交換している。

インドネシアで日本の自治体首長のトップセールス続々

インドネシアで日本の自治体首長のトップセールス続々
 安倍晋三首相のトップセールスが目立つ昨今だが、インドネシアで日本の地方自治体の首長によるトップセールスが相次いでいる。これは、地元企業のインドネシア進出や地元名産品の輸出のほか、観光客の誘致なども視野に入れ、関係の促進、強化を図ろうという動きだ。愛媛県の中村時広知事や秋田県の佐竹敬久知事らは、4、5月にかけてそれぞれ使節団の代表としてインドネシアを訪れている。
 今年4月、愛媛県の中村知事は県商工会議所連合会などの23社とともにジャカルタを訪問した。参加企業は国営ヌガラ・インドネシア銀行の協力を得て、同銀行顧客の地場企業35社とインドネシア経営者協会が集めた20社の計55社と商談会を開催した。中村知事は、大手は単独で進出できるが、中小企業は海外に展開するノウハウや営業面で後押しが必要-と語り、県内企業の進出促進に向け、県が支援していく必要性を強調した。
 また同知事は、インドネシアからの観光客誘致を見込み、日本でも有数のサイクリングコースとして知られる「しまなみ海道」を宣伝するため、ガルーダ・インドネシア航空幹部と会談。同航空が今年10月に関空-ジャカルタ間の定期便の就航を予定していることから、同海道のサイクリングコースなどを盛り込んだ観光ツアーを検討している。
 5月には秋田県の佐竹知事を団長に、秋田県と秋田銀行、秋田貿易推進協会による総勢50人の経済使節団がインドネシアを訪れた。インドネシアの財界人や日系企業幹部ら150人を集め、秋田県の魅力を紹介するセミナーとレセプションを開催。その際、佐竹知事は自らプレゼンテーションを行い、秋田県のかまくらはじめ世界自然遺産登録の白神山地や日本一深い田沢湖などの自然、地酒、コメ作りをはじめとする農業、環境技術などをアピールしている。

6/17にインドネシアの食品企業と商談会 参加企業募集

6/17にインドネシアの食品企業と商談会 参加企業募集
 大阪市、在大阪インドネシア総領事館などは6月17日、リーガロイヤルホテルで午前10時から午後5時半まで、インドネシアの食品企業と日本企業の商談会を開く。インドネシアには日本と本格的な取引を望む食品企業が多く、総領事館が選んだ11社が参加する。日本企業の参加を募っており、12日まで申し込みを受け付ける。参加は無料。
 参加するインドネシア企業は有機栽培の蜂蜜製造販売業者、麺類や菓子の製造業者など。商談会にはインドネシア語の通訳が付き、取引を望む日本企業ならば大阪市外からも参加できる。

島根県経営者協会が西ジャワ州の工業団地や企業を視察

島根県経営者協会が西ジャワ州の工業団地や企業を視察
 島根県経営者協会の視察団が6月3日から3日間の日程でインドネシアを訪れている。島根県内からインドネシアへ進出したり、進出を検討している企業はまだ少ないため、まずは協会で情勢を調べ、地元企業に情報提供するのが狙い。
 訪問団は4日、西ジャワ州カラワンのカラワン工業団地(KIIC)の運営会社を訪ね、地方からの企業の進出情報などの説明を受けたほか、松江市に本社のあるクレーンメーカーで、操業状況など問題点などを聞き取った。在インドネシア日本大使館や日本貿易振興機構(ジェトロ)ジャカルタ事務所でも経済情勢や投資環境に関する説明を受けた。

 

在留邦人200人が親交深める 3都市バリ・スポーツ大会

在留邦人200人が親交深める 3都市バリ・スポーツ大会
 ジャカルタ、スラバヤ、バリの日本人会が開く「第11回3都市親善バリ・スポーツ大会」が5月1、2の両日、バリ島で開かれた。この大会は、日本人2人を含む202人が犠牲になった2002年のバリ島爆弾テロ事件からの復興を願い、初めはバリ島が単独で開催、第4回から現在の3都市の共催になった。
 ソフトボール、バドミントン、テニス、ゴルフ、サッカーの5種目のスポーツを通じ、在留邦人約200人が親交を深めた。1日のソフトボール、バドミントン、テニス、2日のゴルフでは選手層の厚いジャカルタが安定したプレーで優勝。サッカーでは昨年に続き、ジャカルタを破ったバリが2連覇を達成した。
 懇親会でジャカルタ・ジャパン・クラブの本岡卓爾理事長は「同じ時代に、私たちはインドネシアにいる。日・イ国交樹立55周年行事などをきっかけにジャカルタにも来てほしい。都市間を行き来しよう」と関係の深化・強化を呼びかけた。バリ日本人会の万亀子イスカンダール会長、東部ジャワ州日本人会の西章夫参事、デンパサール総領事館の柴田和夫総領事らが選手にねぎらいの言葉を贈った。

 

首都圏の洪水対策、治水事業などでJICAがセミナー

首都圏の洪水対策、治水事業などでJICAがセミナー
 インドネシアの経済担当調整相事務所と国際協力機構(JICA)は5月30日、首都圏で頻発する洪水被害の軽減、雨水の貯留・利用の方法などの情報を共有するセミナーを開いた。ジャカルタでは急速に進む都市化で河川への雨水の流入増、地域の貯留機能の低下、地下水の汲み上げによる地盤沈下が洪水の原因となっていると指摘されている。そこで日本が過去に経験した地盤沈下対策などを共有することで、具体的な解決につなげたいというのがセミナーの趣旨だ。
 セミナーの冒頭では、自治体の貯留池の建設や住民の意識啓蒙を促進するため、ジャカルタ特別州のジョコウィ知事と西ジャワ州のペリー・スパルマン知事代理が出席し、ジョコ・キルマント公共事業相の立ち会いで、両州政府が協力する洪水対策、水管理運用推進の覚書に署名した。
 ジョコウィ知事は洪水対策のために、首都圏に浸透井戸1万カ所の設置を目指しており、今回の覚書でジャカルタ特別州は西ジャワ州を支援し、各所に井戸の設置を急ぐ。

金型工業会が西ジャワ州で技術者養成へ高精度研削研修会

金型工業会が西ジャワ州で技術者養成へ高精度研削研修会
 国内の金型産業振興を目指すインドネシア金型工業会(IMDIA)は5月27日、工作機械製造・販売の三井テック、工作機械販売のフリシンド・ミトラ・ウサハと西ジャワ州チカランのジャバベカ工業団地で高精度研削トレーニングの開会式を行った。式典ではIMDIAの高橋誠会長は「自動車部品の現地調達化が進む中、部品の製造に必要な高い研削技術を持った技術者が不足している」「皆さんには2ミクロン以下の精度を修得してほしい」とあいさつし、訓練生15人を激励した。訓練は三井テックが講師を派遣し、フリシンドが会場を提供する。応募者50人の中から選抜された訓練生は3日間の日程で機械操作や金属研削の技術を学ぶ。

秋田県、銀行などがジャカルタへ経済交流使節団派遣

秋田県、銀行などがジャカルタへ経済交流使節団派遣
 佐竹敬久県知事を団長とする秋田県と秋田銀行、秋田貿易推進協会の経済使節団が5月12~15日の日程でインドネシアを訪れている。自動車、電機・電子を中心に製材、飲食品など26社と関係機関の計50人が参加。13日夜はジャカルタ特別州内のホテルで秋田を紹介するセミナーとレセプションを開いた。
 定員の2倍以上となる120人が集まったセミナーでは、佐竹知事が登壇し、秋田県の魅力をアピール。かまくらはじめ、世界自然遺産登録の白神山地や日本一深い田沢湖などの自然、地酒や郷土料理、農業、電機・電子産業、航空機産業、環境技術などを紹介した。そして、インドネシアの人たちは日本に対して非常に友好的。人間関係をスムーズに築ける-と今後の関係強化促進に期待を示した。同知事らは同日、投資調整庁(BKPM)長官のほか、インドネシア商工会議所会頭、イ日経済委員会(IJEC)委員長らと会談した。
 使節団は14日、ジャカルタ近郊の工業団地を視察。西ジャワ州ブカシ県チカランで日系企業との交流会、地場企業とのビジネスマッチングを開く予定。