ガルーダ航空1~9月は2200万㌦の赤字に ルピア安響く
地元紙によると、国営ガルーダ・インドネシア航空の今年1~9月の売上高は前年同期比12.6%増の26億8000万㌦となったが、ルピア相場の下落で収支は2200万㌦の赤字となった。同社は営業費用をほとんどドル建てで処理しているため、通貨ルピア安の影響を受けやすい。1~9月の営業費用は26億6000万㌦で前年同期比16%増。営業費用全体の6割を占める航空機の運航費用は同20.5%増の16億㌦だった。ルピアは今年7~9月期の平均値が1ドル=1万670ルピアとなり、前期比約9%下落している。
10月主要家電製品の販売総額は7%減 ルピア安が影響
10月主要家電製品の販売総額は7%減 ルピア安が影響
インドネシアの主要家電メーカーが加盟するエレクトロニクス・マーケッター・クラブ(EMC)の調べによると、10月の主要家電製品の販売総額は、前年同月比7%減の26兆8000億ルピア(約2300億円)となった。通貨ルピア安の影響で販売価格が値上がりしたことが、需要を押し下げた。家電メーカーは、部品の多くを輸入していることで、今年に入り販売価格を5~15%上げているという。主要製品の内訳は冷蔵庫が5兆8000億ルピア、エアコンが4兆4000億ルピア、洗濯機が3兆2000億ルピアだった。
村落向け小型国産車計画再開を明言するも実現に疑問符
村落向け小型国産車計画再開を明言するも実現に疑問符
インドネシアのヒダヤット工業相は11月19日、村落向けを想定した低価格の小型トラックの開発を再開することを明らかにした。国営、地元企業による製造を助成し、「国産車」としての普及を目指す。ただ、この国産車製造計画は2010年に開始。工業省とBPPT、国営鉄道車両製造インドネシア鉄道産業(インカ)が試作品をつくったが中断。一度はとん挫しているうえ、コスト面での折り合いなど課題はいぜん多く、実現は難しそうだ。
インドネシアにとって、開発から自国企業が担当する国産車製造は念願のもの。それだけに、これまで何度も試みてきたが、いずれも普及していない。輸送車製造を国営企業に任せるのは、多額の開発費用が割に合わないためだ。ヒダヤット工業相も、利益確保の見通しが立たないことも認め「計画に参加しやすくするためのインセンティブをすぐに話し合う」と語っている。
IHIがインドネシアで発電部品の生産能力を6割増強
IHIがインドネシアで発電部品の生産能力を6割増強
NNA.ASIAによると、IHIはインドネシア工場で火力発電所向けボイラー部品のパネル式水冷壁(メンブレンウォール)の生産能力を6割増強した。世界的な需要増に対応するもので、1000万米㌦(約10億円)を投じてラインを増設。10月から稼働している。バンテン州セランにある完全子会社チレゴン・ファブリケーターズのメンブレンウォールの年産能力を5000㌧に引き上げた。同社の年産能力は火力発電所向けの排熱回収ボイラー(HRSG)が3000㌧、コンテナクレーンなどの鉄骨構造物が1万8000㌧で、全体では2万6000㌧となった。
IHIは発電ボイラー設備を兵庫県相生工場と、同社が2009年に完全子会社化したインドネシアのチレゴン・ファブリケーターズで生産。インドネシアをはじめとする東南アジア、中近東、アフリカ、南米など新興国中心に、火力発電所向けボイラーの受注拡大を狙っている。
ケーヒンのインドネシア第二工場が本格稼働を開始
ケーヒンのインドネシア第二工場が本格稼働を開始
ケーヒン(東京都新宿区)は11月18日、市場が拡大するインドネシアの二輪車・四輪車需要に対応するため、アジア12カ所目の生産拠点としてチカンペックに建設を進めていた、インドネシア子会社ケーヒンインドネシア(KID)の第二工場が14日から本格稼働を開始したと発表した。同工場では小型二輪車用電子燃料噴射システム(FIシステム)用インジェクターを量産する。同工場は、従来ラインに比べ生産効率を約25%向上させたインジェクター生産ラインを導入し、2014年3月末には年間生産能力が500万本となる予定。
今後ますます拡大する四輪車需要に対応するため、インドネシアで初めてとなる四輪車製品の生産を開始する。第二工場では12月からスプールバルブとインテークマニホールドを、第一工場では四輪車用電子制御製品(ECU)をそれぞれ生産開始する予定。
エコカーが牽引 10月の新車販売台数4.9%増の11.2万台
エコカーが牽引 10月の新車販売台数4.9%増の11.2万台
インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)の統計によると、10月の新車販売台数(出荷ベース、確定値)は、前年同月比4.9%増の11万2038台となった。トヨタ自動車の「アギア」、ダイハツ工業の「アイラ」のエコカー、いわゆる「LCGC(ローコスト・アンド・グリーンカー)」政策の適合車の販売が好調で、プラス成長を維持した。この結果、1~10月で前年同期比10.5%増の102万389台となり、通年では120万台に達する見通しだ。
アサヒGHDがインドネシア飲料水事業を189億円で買収
アサヒGHDがインドネシア飲料水事業を189億円で買収
アサヒグループホールディングス(GHD)は11月15日、インドネシア容器入り飲料水メーカー、ティルタ・バハギア(TB)を、現地食品大手のインドフードと設立した合弁会社2社が約189億円で買収すると発表した。TBは同国内に19工場を保有、シェア2位の飲料水「クラブ」を展開している。2014年3月に買収を完了し、本格的に事業を開始する。
アサヒによると、同国の容器入り飲料水市場は約1500億円規模で、人口増に伴い毎年約10%の高い伸びが見込まれている。アサヒの2015年までの中期経営計画では東南アジア市場全体で年間1000億円の売り上げを目標に掲げている。
三菱電機インドネシアの業務開始を発表 連結230億円目標
三菱電機インドネシアの業務開始を発表 連結230億円目標
三菱電機インドネシアは2012年11月に設立、今年6月から営業を開始しているが、11月14日、中央ジャカルタのホテル、ケンピンスキで式典を開き、業務開始を正式に発表した。同社は資本金600億ルピアでアジア三菱電機(シンガポール)が70%、三菱電機本社が30%を出資。従業員約50人。家庭用エアコンや冷蔵庫などの家電、自動車関連メーカー向けのファクトリーオートメーション(FA)、オフィス用の空調設備などを販売している。
同社はインドネシアを重要市場と位置付け、2015年までに連結売上高230億円を目指している。FAのインドネシア市場におけるシェアは10%以下、機械装置を制御するPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)のシェアは3%だが、今後は各装置のシェアを15%まで高めたいとしている。三菱電機は海外売上比率を現在の34%から40%まで引き上げる計画で、アジア地域での販路拡大を目指している。
台湾フォックスコンが14年インドネシアに工場建設へ
台湾フォックスコンが14年インドネシアに工場建設へ
地元紙によると、台湾のフォックスコン・テクノロジー・グループ(富士康科技集団)が2014年、インドネシアに東南アジア地域で初となる工場を建設する。同社は製造コストの安価なインドネシアへの進出を目指して、昨年から同国政府や地場企業と進出に向けた話し合いを続けてきたが、交渉はすでに大枠で合意に達していると伝えられる。
フォックスコンは米国アップルやデル、フィンランドのノキア、カナダのブラックベリーといった大手メーカーのマザーボードや各種コネクタをはじめ電子機器製品を受託、製造。大手携帯メーカーの電子機器製品の約4割を製造しているといわれる。現在は中国やブラジルなどに製造拠点を置いているが、人件費の高騰と、それに伴う労働争議の激化を受けて、東南アジア地域への進出を模索していた。
クボタがインドネシアでパーム油廃液処理設備を初受注
クボタがインドネシアでパーム油廃液処理設備を初受注
クボタは11月13日、インドネシアスマトラ島において、パーム油廃液処理設備5基を受注したと発表した。これは、パーム油の搾油プロセスで発生する廃液からバイオガスを回収し、工場内の動力源として利用する設備一式。現地の大手パーム油メーカー、アジアン・アグリ・グループの子会社から受注。今年8月に契約を締結した。2012年10月のマレーシア、サラワク州での初受注に続く第2号案件で、インドネシアでは初めての受注となる。
設備機器は、原料貯留槽、発酵槽、膜分離槽、同制御設備のバイオガス回収設備一式。5プラントの納入場所はジャンビ州(1プラント)、北スマトラ州(2プラント)、リアウ州(2プラント)。廃液処理量は1プラント当たり日量420立方㍍で、発電量は同1200㌔㍗。2014年4月以降、順次稼働開始する予定。受注額は総額約13億円(プラント設計・機器調達・施工監理)。