PKBが闘争民主党にカラ氏ら副大統領候補に3人提示

PKBが闘争民主党にカラ氏ら副大統領候補に3人提示

 イスラム政党、民主覚醒党(PKB)の幹事長は4月14日、闘争民主党(PDIP)に対し、PKBの推すマーフッド前憲法裁長官、カラ元副大統領、人気歌手のロマ・イラマ氏のいずれかを副大統領とすることを前提に、7月の大統領選での選挙協力を申し入れたことを明らかにした。3人もの候補者を立てた点については、多くの選択肢を提案することで連立協議を、柔軟かつ有利に進める狙いがあるとみられる。これに対し、PDIPの大統領候補ジョコ・ウィドド氏は、地元メディアに対し「副大統領ポストについては、まだ合意に至っていない」と答えている。

 

非効率行政や不正による国家損失が約14兆ルピアに

非効率行政や不正による国家損失が約14兆ルピアに

 インドネシア会計検査院(BPK)は4月14日、662の中央・地方政府や国営企業を対象に実施された2013年下半期の監査報告で、1万996件の予算の不正使用やムダなどがあり、潜在的なもの含む国家損失が13兆9600億ルピア(約1200億円)に上ることを明らかにした。中央・地方とも非効率な行政や、不正がいぜんとして深刻な状況にある点が指摘されている。地元メディアが報じた。

 報告によると、法律違反で損失があったのは3452件で9兆2400億ルピア。このうち1840件の1兆7800億ルピアはすでに損失が発生している。今後、潜在的に損失が出ると予想されるのは586件の4兆8300億ルピア。予想していた収入がなかったことによる損失は1026件の2兆6300億ルピアに上った

 3452件のうち、横領など犯罪に関わるものが48件で損失額は4兆5000億ルピア。03年から11年間で、累計432件で42兆7100億ルピアとなった。国や地方の財政記録などを管理するシステムの不備や人的ミス、非効率な運営による損失は4兆7200億ルピアに上った。

闘争民主党とナスデム党が大統領選で候補一本化で合意

闘争民主党とナスデム党が大統領選で候補一本化で合意

 闘争民主党(PDIP)の大統領候補のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)氏は4月12日、中央ジャカルタのナスデム党本部でスルヤ同党党首と会談し、両党が7月の大統領選候補をジョコウィ氏に1本化することで合意した。 

 これにより、9日行われた総選挙の開票速報で約19%の支持票を得たPDIPと、約7%の支持票を獲得したナスデム党を合わせると、得票率上の大統領候補擁立要件を満たすことができる。地元メディアが報じた。

アチェ州で頭部切り取られたスマトラゾウの死骸発見

アチェ州で頭部切り取られたスマトラゾウの死骸発見

 インドネシアアチェ州西アチェ県で4月8日、頭部が切り取られ、無残な姿で死んでいるスマトラゾウ1頭が見つかった。死後1週間以上経過しており、近くには罠(わな)が仕掛けられていたという。

 首にはチェーンソーで切断された跡があり、地元警察は密猟グループによるものとみて捜査にあたっている。同県では2月にも象牙略奪を目的とした密猟が見つかっている。世界自然保護基金(WWF)インドネシアによると、2011~14年にかけて46頭が密猟で殺害され、犠牲になっている。地元メディアが報じた。

管理職の女性比率でインドネシアが41%で最高

管理職の女性比率でインドネシアが41%で最高

 国際会計事務所グループ、グラント・ソントンの調査によると、管理職の女性比率は東南アジア6カ国で平均35%。世界平均の24%を大きく上回っている。中でも最も高いのがインドネシアで41%だ。以下、フィリピン、タイが続いている。日本は近年、女性活用を政府が声高に叫び後押しを進めているが、まだ現状では9%と最低だ。

 東南アジア各国の女性管理職の比率が高い理由の一つは、育児環境の充実だ。ベビーシッターが多くいて、料金も安い。例えばタイでは週6日で月5万円程度。また、毎日の家庭での食事は屋台などで購入するのが一般的で、女性の家事の負担が比較的軽い土壌もある。

 このため女性が出産後でも早期に職場に復帰しやすくなっている。タイの法定育児休業は90日間だが、実際には約2カ月間で職場に戻る人が目立つという。日本経済新聞が報じた。

ジャカルタ州主要5カ所でオートバイ通行禁止 州政府

ジャカルタ州主要5カ所でオートバイ通行禁止 州政府
 ジャカルタ特別州のアホック副知事はこのほど、交通渋滞解消策として、州内の主要道路5カ所でオートバイの通行を禁止する方針を明らかにした。地元紙が報じた。オートバイの通行が禁止になるのは、ラスナサイド通り(メンテン~マンパン)、ガトゥットスブロト通り(バライカルティニ~スリプ)、スディルマン通り(ホテル・インドネシア前ロータリー~ブロックM)、ガジャマダ通りとハヤム・ウルック通りのモナス~コタ・トゥア間。
 禁止措置の開始時期については、バスの新車両納入を待って決定する。また、州政府は禁止区間の周辺に駐輪場を用意し、最高5000ルピアで駐輪できるようにする。

闘争民主党の第1党確実に 目標得票率に届かず?

闘争民主党の第1党確実に 目標得票率に届かず?
 インドネシアで4月9日、総選挙(一院制、定数560)が投開票された。選挙管理委員会による正式な発表は5月に行われる見通しだが、複数のシンクタンクやメディアの独自集計によると、闘争民主党(PDIP)の得票率が19%台と首位で、第1党に返り咲く見通しだ。以下、ゴルカル党が14%台、グリンドラ党が約12%、与党連合の中核、民主党は汚職疑惑などへの批判から9%台に留まっている。
 事前の世論調査通り、PDIPが第1党となる情勢だが、目標得票率としていた27%には達しない見込みだ。したがって、同党にとっても勝利したとはいえ、手放しでは喜べない”重い”結果となりそうだ。多くの地元および海外メディアが報じた。
 今後、焦点は7月に行われる大統領選挙の行方に移る。総選挙で20%以上の議席か、25%以上の得票率を獲得した政党が大統領選挙に単独で候補者を擁立できる規定があることから、今回の選挙結果が大統領選挙の行方を左右することになる。既述の通り、単独での候補者擁立が難しい情勢だけに、今後各党の連立工作が活発化する見込みだ。

中国からの購入バスの不良品問題で元交通局長を聴取

中国からの購入バスの不良品問題で元交通局長を聴取
 インドネシア最高検は4月7日、新車として中国から購入したトランスジャカルタ(バス)に中古部品が数多く含まれていた問題で、当時調達業務に関わっていた前ジャカルタ特別州交通局長を参考人として事情聴取した。8時間にわたり12項目について取り調べが行われた。その結果、前局長は入札段階で調達会社から金銭を受け取り、便宜を図ったとして汚職の疑いが強まっている。2013年予算ではバス調達に1兆ルピアが計上されている。 地元メディアが報じた。

西ジャワ州に東南アジア最大規模のPKO訓練所完成

西ジャワ州に東南アジア最大規模のPKO訓練所完成
 インドネシア西ジャワ州ボゴール県スントゥールのインドネシア平和・安保センター(IPSC)が完成し、ユドヨノ大統領や主要閣僚が4月7日開かれた記念式典に出席した。東南アジア最大規模の国連平和維持活動(PKO)の訓練場として利用される。敷地面積は262㌶で平和維持センター、テロ対策室、人道・災害支援研修所、待機軍センター、スポーツセンター、言語開発センター、国防大学の7施設のほか、射撃場などの訓練場が併設されている。
 主にPKO部隊に参加する兵士らの訓練所として使用されるほか、インドネシア国軍や国家警察、国家テロ対策委員会(BNPT)の職員らも訓練に参加する。施設内にはコンゴやレバノンの環境に似せた訓練所も建設され、実践的な訓練ができる。
 ユドヨノ大統領は訓示で、国連の一員として積極的にPKOに参加していくことを強調し、「軍事力を増強して世界の平和維持活動に努めたい」と訴えた。現在インドネシアはPKO参加国中17番目に多い2000人の人員を派遣している。同大統領は「1、2年のうちに派遣人数を倍増できると期待している。4000人になれば(派遣人数は)世界トップ10に入る」と話した。地元メディアが報じた。

輸入スマホに奢侈品税20%導入へ 工業・商業両相合意

輸入スマホに奢侈品税20%導入へ 工業・商業両相合意
 インドネシアのヒダヤット工業相とルトフィ商業相は4月4日、輸入品の多機能携帯電話(スマートフォン)への奢侈品販売税20%を導入することで合意した。国内携帯メーカーの育成と投資誘致が目的。地元紙が報じた。これまで課税対象は500万ルピア(約4万5000円)以上とされてきたが、下限を設けない方針だ。
 インドネシアのSIMカード利用者数は人口2億4000万人に対し120%に達しており、世界最大級の携帯電話市場に成長している。今回の奢侈品販売税に対する反応はまちまちだが、現在も横行するスマホの密輸入が拡大する恐れがあると懸念する向きもある。