ジョコウィ知事の独走の様相 大統領選候補者調査
シンクタンク・国際戦略研究所(CSIS)が行った2014年の大統領候補者支持率調査によると、ジャカルタ特別州のジョコウィ知事が前回4月の28.6%から34.7%に支持率を伸ばした。調査会社インディケーター・ポリティックの調査では実に49%に達するなど、ジョコウィ知事独走の様相を呈している。
CSISの調査は今回、11月13~20日、有識者1180人を対象に実施した。2位はグリンドラ党のプラボウォ・スビアント最高顧問会議議長が前回から4.9%支持率を落とし10.7%、ゴルカル党のアブリザル・バクリー党首が9%と続いた。ジョコウィ知事が所属する闘争民主党(PDIP)のメガワティ党首は3.3%だった。民主党支持者の42%、ゴルカル党支持者の22.7%がそれぞれジョコウィ知事を支持しており、政党を越えた支持が集まっている。
日本18位,インドネシア114位 クリーンな政府ランキング
日本18位,インドネシア114位 クリーンな政府ランキング
ブルームバーグによると、ベルリンを拠点とするトランスペアレンシー・インターナショナルは12月3日、「世界で最も腐敗のないクリーンな国」に関する2013年リポートを伝えた。これによると、世界で最もクリーンな国はデンマークとニュージーランドで、最悪はソマリアだった。日本は18番目にクリーンで、米国の19位を上回った。中国は80位、インドネシアは114位、ロシアは127位。
上位国は既述の2カ国に続きフィンランドとスウェーデン、ノルウェー、シンガポール、スイス、オランダ、オーストラリア、カナダ、ルクセンブルク、ドイツがクリーン。成績下位はソマリアに続き北朝鮮、アフガニスタン、スーダン、南スーダン、リビア、イラクが175位から171位を占めた。このリポートは公的部門がどの程度腐敗していると見なされているかを調査し、0-100のスコアを付けた。0は最も腐敗していると見なされている国、100が最もクリーンと考えられている国。調査対象の177カ国のうち3分の2以上が50未満だった。
対策が後手に回り首都圏の低所得層向け住宅不足が深刻化
対策が後手に回り首都圏の低所得層向け住宅不足が深刻化
不動産価格の近年の高騰に伴い、対策が後手に回り、ジャカルタ首都圏における、とりわけ低所得者向け住宅不足が深刻化している。インドネシアではスハルト政権時代から低所得者向け住宅供給策として、高級住宅1戸につき中級住宅3戸、安価な住宅6戸の建設を不動産開発業者に義務付ける「1・3・6規制」を実施。しかし、同政権崩壊後、この規制は形骸化し、不動産開発業者は採算効率の良い、郊外型大型ニュータウンの開発を進めるとともに、高級住宅の販売を進めた結果、安価な住宅の供給不足が表面化した。
ユドヨノ政権後は2012年までに低所得者向け集合住宅を全国で1000棟(約60万戸)を建設する計画に着手した。このうち首都圏には600棟ほどを建設する計画で、規制緩和を実施し、民間の参入を促したが、運営や維持の面で問題になっている。ジャカルタ特別州のジョコウィ知事も目玉政策として、集合住宅の建設を進めているが、効果が目に見えるようになるには数年かかりそうで、状況は変わりそうにない。
ムスリム女性のファッションも多様化 ジルバブでも
ムスリム女性のファッションも多様化 ジルバブでも
インドネシアではこれまで、一般的にファッションからは縁遠いと思われがちだったムスリム女性のファッション化の進行が目立ってきた。色とりどりのスカーフをブローチで留め、おしゃれに頭を覆った若い女性。つま先まで伸ばした布を重ね、ボリューム感を持たせたスカート姿の女性。
これまで質素な柄でシンプルな巻き方が多かった「ジルバブ」も、数年前から多様な巻き方にアレンジした若い女性の姿もみられるようになった。彼女たちは巻き方をアレンジしたスカーフ「ヒジャブ」と呼び、おしゃれアイテムの一つとして楽しんでいる。
じゃかるた新聞によると、こうしたムスリム女性のおしゃれの火付け役になったのが、若手のインドネシア女性2人が始めた、新しいムスリム・ファッションを紹介するブログ。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて、瞬く間に話題になった。ムスリムでは、これまでタブー視されてきた水着でも、需要に即した実用的な商品が登場しているという。
インドネシアが有望投資先1位に 国際協力銀行調べ
インドネシアが有望投資先1位に 国際協力銀行調べ
国際協力銀行によると、日本企業が今後3年で有望視する投資先の1位に、インドネシアが選ばれた。これは同銀行が製造業を対象にした海外直接投資アンケート。前年は3位だったが、市場の成長期待で浮上した。2位はインド、3位はタイだった。中国は前年の1位から4位に後退したのが目を引く。
手続き簡素化へKTPの無料発行など戸籍法改正案可決
手続き簡素化へKTPの無料発行など戸籍法改正案可決
インドネシア国会で11月26日、住民登録証(KTP)の無料発行などが盛り込まれた戸籍法(2006年第23号)の改正案が可決された。KTPのほか、出生証明書などの書類発行も無料化される。政府は住民サービス手続きの簡素化を促すため、現場職員に周知を図る。
政府は2014年の総選挙(4月)、大統領選(7月)を控え、電子住民登録証(eKTP)の発行を進めているが、配布が遅れている現状が問題視されている。政府は法律に明文化し、促進したい考え。
KTP発行は原則無料だが、現実には市民が不正規の手数料支払いを余儀なくされている。そこで今回、金銭的授受があった場合の法的な処罰が盛り込まれた。
医療ミス認定、逆転有罪に医師会が抗議の全国スト断行
医療ミス認定、逆転有罪に医師会が抗議の全国スト断行
最高裁判所が産婦人科医3人の医療ミスを認定したことに抗議し、インドネシア医師会(IDI)は11月25日、全国で数千人規模のストライキを断行した。最高裁が下級審を棄却し、逆転有罪としたことに猛反発したもので、緊急治療以外の医務を行わず、患者が放置される病院も相次いだという。医師による全国規模のストは初めて。
これは2010年4月、北スラウェシ州マナドのカンドウ・マララヤン公立病院で、帝王切開手術を受けた妊婦シスカ・マカテイさん(25)が空気塞栓症で死亡した事件。担当医師が帝王切開手術するにあたり、シスカさんの家族の同意を得なかったほか、点滴交換が遅れ、空気が体内に入った疑いが出た。担当医師3人は訴追されたが、マナド地裁は業務上の過失は認められなかったとして無罪の判決を下した。医療行為を監視する医道審議会も医療過誤ではないと判断した。
民主党の支持率凋落 14年大統領選独自候補出馬に暗雲
民主党の支持率凋落 14年大統領選独自候補出馬に暗雲
インドネシア調査研究センター(LSI)は、9月12~10月5日に実施した世論調査の結果を発表した。これによると、ユドヨノ大統領率いる与党、民主党の支持率が9.8%と遂に2ケタを割り込み、上位2党に大きく引き離され、3位に陥落した。これは、党幹部の相次ぐ汚職疑惑により、政治不信を招いたためだ。この結果、民主党は2014年4月の総選挙における議席確保はもとより、7月に行われる大統領選挙への独自候補出馬に暗雲が立ち込め、その行方が一段と混沌として、予断を許さない情勢となっている。
世論調査の結果、1位はゴルカル党で支持率は20.4%、2位は闘争民主党で18.7%だった。民主党は9.8%にとどまった。ユドヨノ大統領が再選された2009年総選挙の際の同党の支持率は20.85%だったから、当時の半分以下に落ち込んだわけだ。民主党にとって懸念されるのは、世論調査で支持率下降傾向に、はっきりと歯止めが掛かったという感覚がまだないことだ。
大統領選への出馬は、国会議席の20%以上を占める政党連合の推薦か、総選挙で25%以上得票した政党に限られており、これらの条件を満たせない場合は、独自候補者を擁立できない。
首都中心部の高架道は1年遅れで12月半ばから通行開始
首都中心部の高架道は1年遅れで12月半ばから通行開始
首都中心部のカサブランカ通りを経由し、中央ジャカルタのタナアバンと東ジャカルタのカンプン・ムラユを結ぶ高架道は12月半ばから通行を開始する見通しとなった。11月24日、同高架道の建設現場を視察したジャカルタ特別州のジョコウィ知事が明らかにしたもの。この高架道の建設は2010年に着工。12年中に完成する予定だったが、工期がずれ込み、事業費の透明性確保のため、建設が一時凍結された。その結果、ほぼ1年遅れで完成の運びとなった。
豪NPOサイトがハッカー被害 ハッカー集団の報復か
豪NPOサイトがハッカー被害 ハッカー集団の報復か
豪州のNPO法人「クライムストッパーズ」のウェブサイトがサイバー攻撃を受け、閲覧できなくなった。ユドヨノ大統領ら政府要人への豪州情報機関の盗聴疑惑に対するインドネシアのハッカー集団による報復とみられる。