「レフォルマシ(改革)政策は失敗した」69.4% 世論調査

「レフォルマシ(改革)政策は失敗した」69.4% 世論調査
 日刊紙コンパスがスハルト政権崩壊から15年を機に行った世論調査によると、「レフォルマシ(改革)政策は失敗した」との回答が69.4%に達し、「成功した」はわずか24.6%にとどまった。また、「司法は未確立」は82.1%、「汚職撲滅は不十分」も84.4%で、法の順守に強い不満を持っていることが浮き彫りになった。
 こうした一方で、強権から民主的な制度が整備されたことには高い評価を下している。「政治活動の自由」に満足しているのは2008年の70.1%から76.1%へ上昇、「表現の自由」に満足しているも、同様に71.5%から77.5%へと高まっている。

インドネシア鉱山で崩落事故 14人死亡、14人行方不明

インドネシア鉱山で崩落事故 14人死亡、14人行方不明
 CNNによると、インドネシアの鉱山訓練施設の地下トンネルで崩落事故があり、5月21日までに14人の死亡が確認された。さらに14人が発生から約1週間経ったいまも行方不明になっているという。鉱山開発会社が明らかにした。事故があったのは米鉱業大手フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールド傘下の施設。

「他民族と隣り合わせで暮らしたくない」約30% 価値観調査

「他民族と隣り合わせで暮らしたくない」約30% 価値観調査
 スウェーデンの世界価値観調査協会が1981~2008年にわたり、世界80カ国以上で実施した民族的価値観に関する調査によると、参加したインドネシア人の約30%が「他民族の人と隣り合わせで暮らしたくない」と回答していたことが分かった。フィリピン、マレーシア、タイにおける同じ回答の割合は20~20.9%でインドネシアを下回ったほか、米国、英国、豪州、ニュージーランドは4.9%以下で、「他民族に対して最も寛容な国」との調査結果となった。

スハルト退陣から15年 新興国の雄 民主化は「踊り場」に

スハルト退陣から15年 新興国の雄 民主化は「踊り場」に
 1998年5月21日、32年間にわたるスハルト政権は終焉。インドネシアは「レフォルマシ(改革)」を旗印に、民主化への第一歩を踏み出し、市民が自由を謳歌するようになった。この15年間、インドネシアは相次ぐ爆弾テロや地震・津波の大災害など幾多の苦難を乗り越え、ハビビ、グス・ドゥル、メガワティ、ユドヨノと4つの政権を経て、世界最大のムスリム人口を擁する新興国の雄として世界に名を響かせるまでになった。
 ただ、独裁体制から民主化へ一気に舵を切った反動も決して少なくない。国民の権利意識の肥大化、貧富格差の拡大など課題も山積している。宗教が絡んだ少数派への迫害や地方の住民紛争も頻発、民主化の歩みを脅かしかねない不穏な動きも見え始めている。グローバル化の波や新興国の台頭などを背景に、世界の枠組みが大きく変わろうとする中、
インドネシアの民主化はいま「踊り場」を迎えている。

モスクのスピーカーを活用し津波警報 防災通信システム

モスクのスピーカーを活用し津波警報 防災通信システム
 インドネシアにおける、日本主導の防災通信システム導入に向けたプロジェクトが始動した。津波警報などを全国のモスク(イスラム礼拝所)に設置されたスピーカーを使って住民に伝達する計画が浮上。トルコなど自然災害が多発するイスラム諸国の関係者からも関心が集まっている。
 インドネシアは世界最多のイスラム教徒を抱え、全国に20万以上のモスクがあるとされる。プロジェクトではモスクに設置されたコーラン(イスラム聖典)を流すスピーカーに注目。津波警報や緊急地震速報を衛星経由で全国のモスクに伝達し、スピーカーから避難を促す音声を自動的に放送する。
 NTTデータ、日立ハイテクノロジーズなどが、離島などですでに実証実験を行っており、今年3月にスマトラ島のモスクで行われた実験では、発信から3秒以内にサイレンが鳴り、地震速報が流された。

ライオンエア転落事故は「操縦士の判断ミス」国家運輸安全委

ライオンエア転落事故は「操縦士の判断ミス」国家運輸安全委
 地元メディアによると、国家運輸安全委員会(KNKT)は5月15日、4月13日に格安航空のライオンエア機がバリ州ングラライ国際空港で着陸に失敗し、海に転落した事故について、初期調査結果を発表、操縦士の判断ミスが事故を引き起こした可能性があるとの見解を示した。
 KNKTの発表によると、着陸を試みた当時は豪雨の悪天候で、高度900フィートの時点で副操縦士は滑走路が見えず、150フィート(約46㍍)になってから機長に操縦を任せたが、そのまま海に突っ込んだという。KNKTはライオンエアに対し、非常時の操縦切り替えや設定高度に関する危機管理体制の改善を要求した。KNKTは来年5月までに最終調査結果を公表するとしている。

国会倫理委員会が低出席率議員の全党のリストを公表

国会倫理委員会が低出席率議員の全党のリストを公表
  インドネシアの国会倫理委員会はこのほど、国会議員の低出席率者のリストを公表した。2012年の4回の会期ごとに分け、本会議の出席が半分に満たない議員を名指しで公表するという”荒療治”だ。これには議員側からも「病気だった」「事実に反する」などの反発の声もあがっている。
 倫理委は公表理由として、国民から情報公開の要望が高まっていたことを挙げている。シスウォノ・ユドフソド副委員長は、必ずしも会議欠席は怠慢によるものではないとしつつ、本会議出席は本来、議員の義務だとして、本会議への出席を優先するよう求めている。
 地元紙によると、第1党の民主党(148議席)の低出席率者には4回の会期で延べ27人、連立与党の第2党ゴルカル党(106議席)は延べ28人、第3党の野党、闘争民主党(PDIP、94議席)は延べ46人もの名前があがった。この中には出席率がわずか10%、20%という例も報告されている。いずれにしても、これくらいの荒療治に出なければならないほど、国会議員の”さぼり癖”が横行していることは確かなようだ。

 

パプア独立派への締め付け強まる 活動家の逮捕者続出

パプア独立派への締め付け強まる 活動家の逮捕者続出
 インドネシアの統治下に入って今年50年目のパプア・西パプア両州の6都市で、分離・独立を求める独立派の活発化、これに対する警察の取り締まりが強まり逮捕者が続出している。地元メディアによると、逮捕された活動家は5月だけで30人を超え、対立の激化が懸念されている。
 5月1日にはパプア両州の6都市で、独立の是非を問う住民投票実施などを求めるデモがあり、複数の都市でデモ隊が、法律で使用が禁止されているパプア「国旗」を使用。少なくとも22人が国家反逆罪などの容疑で逮捕された。また西ジャワ州ソロンでは、警官隊の発砲でデモ参加者3人が死亡した。こうした事態を受けて5月13日にはパプア州の州都ジャヤプラで、ソロンでのデモ隊参加者射殺事件の調査を求めるデモがあり、警察はデモの規模や方法が事前通告とは異なるとして「西パプア国家委員会」議長のビクトル・イエイモ氏(30)と活動家6人を拘束した。
 独立派指導層は国内外のメディアに警察の暴力行為を告発し、警察は我々をテロリスト扱いしている-などと批判し反発を強めており、事態はさらに悪化しつつある。

西パプア州の警察官が燃料,木材を違法取引か 蓄財150億円

西パプア州の警察官が燃料,木材を違法取引か 蓄財150億円
 インドネシアの資金洗浄捜査機関の金融取引報告分析センター(PPATK)は5月15日、西パプア州ラジャ・アンパット県警の下級警察官、ラボラ・シトルスが1兆5000億ルピア(約150億円)の預金残高を持っていることを明らかにした。燃料、木材の違法取引に関与したとして、パプア警察は16日、森林法、石油ガス法違反の疑いで容疑者に断定した。パプア警察は容疑者が所有する燃料運搬用の小型船を押収し、船員5人を逮捕した。さらに東ジャワ州スラバヤで押収された軽油100万㍑とコンテナ15台分の材木は、同容疑者のビジネスに関係があるとみて捜査している。

 

貨物輸送モノレールで新旧港湾を接続 東ジャワ州スラバヤ

貨物輸送モノレールで新旧港湾を接続 東ジャワ州スラバヤ
 地元メディアによると、東ジャワ州スラバヤのタンジュン・ペラック港の貨物量増加を受け、同港を管理する国営第三プラブハン・インドネシア(ペリンド)と国営建設アディ・カルヤはこのほど、建設中のトゥルック・ラモン港と同港を結ぶ貨物輸送モノレールを建設する方針を明らかにした。両港を結ぶ単線は約6㌔。建設費は2兆5000億ルピア(約250億円)で、来年の建設開始を目指す。