中国の南シナ海の埋め立て面積6倍に 米国防総省

中国の南シナ海の埋め立て面積6倍に 米国防総省

米国防総省は5月13日、中国の軍事力に関する年次報告書を公表した。報告書によると、中国はスプラトリー諸島の7つの岩礁を埋め立てて人工島を造成しており、埋め立て面積は2015年5月の約2平方㌔㍍から、約13平方㌔㍍と約6倍に達している。
このうち、ファイアリクロス礁を含む3つの人工島には長さ3,000㍍の滑走路などがそれぞれ整備されているとしている。

パナマ文書21万社の情報公開 日本法人・個人も ICIJ

パナマ文書21万社の情報公開 日本法人・個人も  ICIJ

タックスヘイブン(租税回避地)に関する「パナマ文書」の分析を進めている国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ、本部ワシントン)は5月9日(日本時間同10日)、タックスヘイブンに設立された約21万4,000法人の情報をホームページで公開した。
時事通信などによると、日本関連では設立された24の法人のほか、400近い出資者などの名前があった。ソフトバンクのグループ会社や伊藤忠商事、丸紅などのほか、楽天、UCCホールディングスの代表者らの名前もみられ、実態が不透明なタックスヘイブンを日本企業や個人も幅広く利用している実態の一端が明らかになった。
日本企業では、海外パートナー企業の要請で活用するケースや、適切に納税しているなどと説明。現時点では個人で利用しているいずれの関係者も、適切な税務対応を講じたと強調している。
パナマ文書の公開を受け、日本の国税当局も記載された日本のものとみられる法人や個人について、適正に納税しているか確認を進める方針だ。条約に基づいて各国と情報交換し、必要に応じて税務調査も行うとしている。

北朝鮮 金正恩氏が「党委員長」就任 第7回党大会閉幕

北朝鮮 金正恩氏が「党委員長」就任 第7回党大会閉幕

北朝鮮の平壌で5月6日から開かれていた第7回朝鮮労働党大会は4日目の9日、残っていた議題の党規約改正と金正恩(キム・ジョンウン)第一書記の最高位推戴(すいたい)、党幹部人事を決め、閉幕した。注目された正恩氏のポストについては、祖父・金日成(キム・イルソン)国家主席が一時担ったポストを復活させ、「党委員長」に就任したことが発表された。
朝鮮中央テレビは党大会の会場「4.25文化会館」で金永南(キム・ヨンナム)・最高人民会議常任委員長が正恩氏の党委員長への推戴を発表する場面を伝えた。党大会という最重要行事の機会に「党委員長」という肩書を新設することで独自色を出し、30代前半と若く経験も浅い正恩氏の、最高指導者としての権威をさらに強めて、独裁体制を強化する狙いがあるとみられる。

金第一書記「核保有国」として”非核化”に言及

金第一書記 「核保有国」として”非核化”に言及

朝鮮中央通信は5月8日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第一書記が6日から平壌で開かれている第7回朝鮮労働党大会で、同国が「責任ある核保有国だ」と述べたと報じた。そのうえで、「敵対勢力が我々の自主権を侵害しない限り、先に核兵器を使用せず、核拡散防止義務を誠実に履行して、世界の非核化を実現するために努力する」などと述べた。
また、正恩氏は米国を念頭に、帝国主義の核の威嚇と専横が続く限り「核兵器開発」と「経済再建」の”並進路線”を続けるとし、自衛的な核戦力を質的、量的に強化していくと強調した。

金第一書記 36年ぶり党大会で核開発を誇示

金第一書記 36年ぶり党大会で核開発を誇示

北朝鮮の朝鮮労働党第7回大会が5月6日、平壌の4・25文化会館で開幕した。党大会は同党の最高指導機関と位置付けられ、開催されるのは金日成(キム・イルソン)国家主席時代の1980年10月以来36年ぶり。
ラヂオプレス(RP)などによると、金正恩(キム・ジョンウン)第一書記は、冒頭の演説で今回の党大会について「新しい一里塚を築く歴史的な契機になる」と指摘。1月の「水爆実験」と2月の長距離弾道ミサイル発射の「大成功」を成し遂げ、「(北朝鮮の)尊厳と国力を最上の境地で輝かせた」と自らの実績を誇示した。
国営朝鮮中央テレビによると、出席者は3667人(議決権代表者3467人・発言権代表者200人)とオブザーバー1387人。
北朝鮮当局は日米欧などの一部のメディアに取材を許可し、約120人の報道陣が平壌入りしている。しかし、党大会初日の取材は認めず、情報を厳しく制限。報道陣は、党大会とは直接関係のない電線工場などの取材を設定された。

南シナ海の人工島に揚陸艦 中国の実効支配強化

南シナ海の人工島に揚陸艦 中国が実効支配強化

北京時事によると、中国が整備を進める南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島の人工島、ファイアリクロス礁に5月2日、中国海軍の揚陸艦「崑侖山」が到着した。演劇団員ら約50人が乗艦しており、現地の駐留部隊員や建設作業員らを慰問した。3日、中央人民ラジオ(電子版)などが報じた。
人工島への軍艦の派遣は、南シナ海で「航行の自由作戦」を展開する米国などを念頭に、実効支配の強化をアピールする狙いがあるとみられる。同礁では滑走路やターミナルビル、埠頭、灯台、住宅などが造られ、海洋観測や海水淡水化の施設、病院も建設中という。

北朝鮮で36年ぶりに朝鮮労働党第7回大会

北朝鮮で36年ぶりに朝鮮労働党第7回大会開幕

北朝鮮の朝鮮労働党第7回大会が5月6日、平壌で開幕する。会期は3、4日間とみられている。故金日成(キムイルソン)国家主席のころから36年ぶりとなる党大会で、金正恩(キムジョンウン)第一書記が自らの体制の確立を内外に誇示する、最高指導者の威信をかけた一大イベントだ。
「朝鮮労働党の最高意思決定機関」という位置付けの党大会で、前回は金正日(キムジョンイル)氏が金日成主席の後継者だと初めて公式に表明され、政治、経済、外交など様々な分野についての方針や政策などが決定された。
外交で孤立し、経済的にも制裁を加えられている現在の北朝鮮。今回は核実験や弾道ミサイル発射実験など、金正恩第一書記の軍事面での成果が評価され、本格的な「金正恩時代」の幕開けが宣言されるとみられる。

ベトナムの小学校で日本語が第1外国語に 9月から

ベトナムの小学校で日本語が第1外国語に 9月から

ベトナム教育・訓練省などはベトナム全土の小学校で日本語を英語などと並ぶ「第1外国語」として教えることを目指す方針で、9月から一部で実施される。対象は3年生以上で、9月から試験的に首都ハノイの3つの小学校に日本語学習クラスを2クラスずつ設置する。
在ベトナム日本大使館によると、初等教育段階での日本語教育の導入は、東南アジアで初めて。
ベトナムではすでに一部の中学校で日本語教育を実施。日本との経済関係強化などを受け、初等教育段階から人材教育の幅を広げる。

ベトナムの糖尿病患者400万人超 過去10年で倍増

ベトナムの糖尿病患者400万人超 過去10年で倍増

地元メディア、タインニエン電子版によると、ベトナム国内の糖尿病患者は全人口の5.4%に相当する400万人超に上り、過去10年で倍増している。これはベトナム保健省の統計として伝えたもの。主な原因は食生活の変化で、患者の低年齢化も進んでいる。
患者の分布状況をみると、都市部よりも地方の方に多く、最多は南部メコンデルタ地方。以下、中部、ハノイを含むホン川(紅河)デルタ地方、ホーチミン市を含む東部が続いている。
2型糖尿病はこれまで40歳前後で発症するケースが多かったが、現在では10歳の患者も珍しくないという。医療専門家らはファストフードや炭酸飲料の消費拡大、運動不足などが主な原因と指摘。中でも野菜の摂取量が少ない反面、でんぷん質の摂取量が多いこと、加糖牛乳など糖分を多く含む飲料の過剰摂取などを要因として挙げている。
保健省によると、ベトナムはアジアで糖尿病患者が多い10カ国・地域の一つとなっており、患者の増加率では世界10位に入っているという。

世界揺るがす「パナマ文書」フィリピンにも波及

世界揺るがす「パナマ文書」 フィリピンにも波及

イギリスのキャメロン首相、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平主席、サッカーのリオネル・メッシ氏ら世界各国の政治家、著名人によるタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を暴露した「パナマ文書」が流出し、世界を揺るがしている問題が、フィリピンにも波及する事態となっている。
マニラタイムズの報道によると、同国最大の富豪、ヘンリー・シー氏(91)など572人・法人の名前が利用者のリストに含まれており、大きな波紋を広げそうな情勢だ。ヘンリー・シー氏は小売業や金融業のSMグループを率い、”小売り王”として知られる大富豪で、同文書には同氏と妻、娘、息子が含まれている。
このほか、個人ではイロコススール州のマルコス知事、ホセ・ビクター上院議員、アライアンス・グローバル・グループ会長のアンドリュー・タン氏、法人ではセメント大手のスイス系ホルシム・フィリピン、不動産開発大手メガワールド、鉱業大手ニッケル・アジアなどの名前が挙がっている。