大阪府立高校再編整備の一環で、今年度限りで閉校する柏原東高(所在地:柏原市)の同窓会が、ベトナムの公立小学校に、積み立てられた同窓会費800万円を寄付した。寄付したのは貧困家庭の児童らが通うティエンソン小学校キムソン分校。柏原東高の愛称「カシトン」にちなみ、「キムソンカシトン分校」と名前を変えた。
従来のキムソン分校は老朽化が激しく、トイレも安全な飲み水もない小学校だったが、新設された分校校舎はトイレや、浄化槽付きの井戸が整備された。
「直ちに暴力行為の停止」を ミャンマー日本商工会議所が声明
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ミャンマー日本商工会議所(JCCM)は、市民による抗議デモで多数の死傷者が発生している現状に対し、公式ホームページで声明文が発表された。
声明文は「平和的な抗議活動を行っているミャンマー国民に対して暴力が行使され、多数の死傷者が発生していることを深く憂慮」し、「暴力行為が直ちに停止され、民主主義に基づき、安定を回復することを切にもとめ」「これまでも、そしてこれからもミャンマーの人々が幸せになり、ミャンマーに民主主義がもたらされるために、可能な限りの努力を尽くしていく」と言及している。
ミャンマー日本商工会議所は日系企業約430社が加盟する団体。
日本 パキスタンの浄水場・送配水管網整備に40億円を無償供与
日本政府は、パキスタン・パンジャブ州ファイサラバード市の浄水場および送配水管網改善・整備に限度額40億9,400万円を無償供与する。
パキスタンでは水道水のアクセス率は3割弱にとどまっており、多くの住民が井戸からの地下水を利用しているが、地下水位の低下や水質の悪化が問題となっている。とくに同国第3の人口を擁するパンジャブ州ファイサラバード市は近年人口増加が著しく、浄水場の機材の故障や老朽化により浄水処理が追い付いていない。また送配水管理の問題から水圧が低く、下水が配水管に混入し水質が悪化する等の課題を抱えている。
途上国含め世界へのワクチン供給の加速で協力 日米豪印首脳
日米豪印の4カ国(QUAD=クアッド)による初の首脳会議が3月12日、オンラインで開かれた。この中で「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進し、海洋進出を急ぐ中国に対して連携していくほか、新型コロナウイルスワクチンの途上国への支援を確認した。
ワクチン確保が課題となっていることで、インドでのワクチン増産を支援し、世界へのワクチン供給を加速させる。また、①新型コロナワクチン②気候変動問題③先端技術-に関する4カ国の専門家によるワーキンググループを立ち上げることを決めた。
菅首相 4月前半にも訪米 バイデン大統領と初の対面首脳会談
加藤勝信官房長官は3月12日、4月前半にも菅義偉首相が訪米して、バイデン大統領と初の体面による首脳会談を行う予定だと発表した。実現すれば、菅首相は1月に発足したバイデン政権が初めて対面で会談する外国首脳となる。
加藤氏は、新型コロナウイルス対策を万全にすることで米側と一致しているとしたうえで、「政府代表団を必要最小限の数に絞り、全員がワクチン接種することとしている」とし、首相を含めた日本政府代表団全員が2回ワクチン接種を受けたうえで訪米すると明らかにした。政府代表団は80~90人程度に絞る。
日米豪印 初の首脳会議オンラインで3/12開催 中国けん制
日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国政府は3月12日に初の首脳によるオンライン形式の協議を開く。インド太平洋地域で影響力を増す中国をにらみ、途上国への新型コロナワクチン供与、サプライチェーンの中国依存の解消、気候変動対策での協力、香港やウイグルの人権問題などについて議論される予定。
菅首相、バイデン米大統領、モリソン豪首相、モディ印首相が参加する。これまで閣僚(外相)レベルで開いてきており、首脳に格上げする。
日本 ミャンマー,バングラデシュに流入の避難民支援で20.9億円
日本政府は3月9日、ミャンマー国内避難民およびバングラデシュに流入の避難民等への医療、食材などへの支援で、国際機関を通じ計1,900万ドル(20億9,000万円)の緊急無償資金協力を実施することを決めたと発表した。内訳はミャンマー900万ドル、バングラデシュ1,000万ドル。国際機関は国連世界食糧計画、国際移住機関、赤十字国際委員会。
日本 ワクチン接種に向けアジア25カ国の保冷設備整備に45億円
日本政府は3月9日、東南アジア諸国(ASEAN10カ国)、南西アジア諸国(5カ国)、太平洋島嶼国(10カ国)地域の25カ国に対する支援として約4,100万ドル(約45億円)の緊急無償資金協力を実施すると発表した。国連児童基金(UNICEF)を通じ、25カ国を対象に各国国内の新型コロナウイルスワクチン接種の保冷設備や、運搬用車両等の機材供与等を通じてコールドチェーンを整備する。
東京五輪海外観客受け入れ IOC「3月中に判断」
国際オリンピック委員会(IOC)は3月8日、東京オリンピック・パラリンピックの海外観客の受け入れについて、3月中に判断するとの見通しを明らかにした。3月3日の各組織のトップ級による5者協議で3月中に判断することで一致した。大会組織委員会の橋本聖子会長は聖火リレーが始まる25日までに再び5者協議を開いて決める考えを示している。
日本で国際会議「犯罪防止刑事司法会議」京都コングレス開幕
国連が主催し、各国の司法担当の閣僚らが犯罪対策を話し合う国際会議「犯罪防止刑事司法会議」、通称「京都コングレス」が3月7日、京都市で開幕した。
オンラインで参加したグテーレス事務総長は「国際協力を活性化して、正義と誠実な世界への道のりを築いていこう」と述べた。開会式には菅首相が出席し「国際社会はコロナ禍での犯罪防止を強化するとともに、刑事司法制度を十分に機能させるため、団結して対処していく必要がある」とあいさつした。この会議の議長は上川法相が務める。
今回の会議は新型コロナウイルス感染症の感染が拡大して以降、日本国内で初めてとなる大規模な国際会議。13カ国の代表国と国連職員合わせて160人程度の入国を例外的に認める。ただ、滞在中は専用のホテルに宿泊し、ホテルと会場以外は原則外出が認められていない。この会議は12日まで行われる。