”特定技能”に運送業ドライバー追加へ 国交省が検討 23年度中実現へ

国土交通省は外国人労働者の在留資格「特定技能」の対象にトラック、タクシー、バスの運転手といった自動車運送業を追加する検討に入った。出入国在留管理庁など関係省庁と協議し、2023年度中の実現を目指す。国交省は不足する人員規模の調査や技能試験の環境整備などを進める。
運送業界の人手不足は深刻化している、2024年4月から運転手の時間外労働に年960時間の上限を設けることで、物流の停滞が懸念される「2024年問題」が指摘されている。

高校生の求人倍率3.52倍と過去最高 9/16から採用試験開始

2024年春卒業予定の高校生の採用試験が9月16日から始まる。就職希望の高校生が減少している一方で、人手不足の企業からの求人は増えており、高校生の求人倍率は3.52倍と過去最高の高水準にある。
厚生労働省によると、2024年3月卒業予定の高校生のうち、就職希望の生徒は7月末時点で12万6,069人で前年同期比7,347人(5.5%)減少している。これに対し、企業からの求人は44万4,187人と前年同期比4万2,793人(10.7%)増加している。この結果、就職を希望する生徒1人当たり求人数を示す求人倍率は、全国平均で3.52倍と前年同期を0.51ポイント上回り、統計を取り始めた1985(昭和60)年以降、最も高くなっている。
都道府県別にみると、最も高いのが東京の10.99倍、次いで大阪の6.94倍、広島の4.31倍などとなっている。最も低いのは沖縄の1.56倍、鹿児島の1.94倍が続いている。

リビアで大洪水 行方不明1万人, 死者も5,300人

国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)当局者は9月12日、リビア東部で大規模な被害を出した暴風雨による洪水で行方不明者が約1万人、死者が5,300人に上る可能性があると発表した。リビアは現在、国家分裂状態にあり、ロイター通信などによると、大雨でダムが決壊し洪水が頭部を直撃した。東部を支配する勢力は、特に甚大な被害を受けたデルナで1,000人以上の遺体を収容し、都市の25%が壊滅的な被害を被ったとしている。また、東部地域を統括する「リビア国民軍(LNA)」は2,000人超が死亡したと伝えている。救助活動は難航しており、今後犠牲者数は拡大する恐れがある。

今年の梅毒患者1万人超え 過去最多の昨年上回るペース

国立感染症研究所は9月12日、2023年9月3日までに性感染症の梅毒と診断された患者が1万110人に上ったと発表した。前年同期は8,155人だった。現在の調査方法となった1999年以降、初めて1万人を超えた2022年より約2カ月早いペースとなっている。
都道府県別では東京が2,490人と最多で、以下、大阪1,365人、愛知590人、福岡588人と続く。なお近年の梅毒患者数は2021年7,978人、2022年は1万3,228人(速報値)で過去最多の更新が続いている。

コロナ新変異株「EG.5」感染広まる 1週間に10万人余 5類後最多に

新型コロナウイルスの感染力が強いとされる、新たな変異株「EG.5」、通称「エリス」の感染が広まっている。8月28日から9月3日までの1週間に報告された感染者数は、全国で10万1,289人に上っている。医療機関1カ所あたりの平均は20.50人で、5月8日に「5類」に引き下げられて以降、最も多くなっている。
世界保健機関(WHO)は8月、このEG.5を注目すべき変異株に指定し、警戒を呼びかけている。

近畿 令和4年度の国税滞納6.7%減の1,019億円 3年ぶり減少

大阪国税局によると、近畿2府4県の令和4年度の国税滞納額は、前年度比72億円(6.7%)減の1,019億円だった。滞納額が減少するのは3年ぶり。
昨年度新たに滞納された税金はおよそ960億円で内訳をみると、消費税が最も多く529億円、次いで申告所得税221億円、法人税102億円だった。

大阪・関西万博 政府パビリオン「日本館」起工式 25年2月末完成

2025年大阪・関西万博で政府が出展するパビリオン「日本館」の起工式が9月11日、会場の大阪・夢洲で行われた。日本館は地上3階建てで、延床面積は1万1,300㎡。開催国として様々な情報を発信する拠点となるほか、各国の要人をもてなす場としても活用される予定。起工式には関係者が鍬入れして、工事の安全を祈願した。経済産業省から中谷真一副大臣が出席し、挨拶した。
日本館は一般競争入札では成立せず、国は随意契約に切り替え、大手ゼネコンとの間で76億円余で契約している。このため着工は当初の予定から3カ月程度遅れたが、完成は予定通り、2025年2月末の見込み。

金融庁 損保ジャパンとビッグモーターへ 9/19立ち入り検査

鈴木俊一金融担当相は9月12日、中古車販売大手ビッグモーター(本社:東京都港区)の保険金不正請求問題で、19日に同社と損害保険ジャパンへの立ち入り検査を始めると明らかにした。この立ち入り検査を通じて、ビッグモーターの不正発覚後、損害保険ジャパンだけが同社への顧客紹介を再開した経緯などについて、保険契約者保護で問題が見つかれば「法令に基づいて厳正に対処する」と語った。

モロッコ地震 死者2,800人超え 山岳地周辺で30万人?に影響

北アフリカのモロッコ中部で9月8日深夜(日本時間9日朝)発生したマグニチュード(M)6.8の地震で、同国内務省は11日、死者が2,681人、負傷者が2,501人に上ったと発表した。その後も犠牲者は増え続け、複数のメディアによると死者は2,800人を超えたと伝えている。
被害はモロッコ全土に広がっているが、最も激しい被害を受けたのは山岳地帯。ただ、現状では被害の全容は不明で、犠牲者はさらに増える可能性がある。大きな被災地の一つ、中部ハウズ県などは山間部に位置し、道路が塞がれている場所もあり、軍や救助隊のによる活動は難航している。
国際人道問題調整室(OCHA)は、同国中部マラケシュ周辺で30万人以上が影響を受けたとみられるとしている。

濱口竜介監督作品『悪は存在しない』に銀獅子賞 ベネチア映画祭

イタリアで開催されていた世界三大映画祭の一つ、第80回ベネチア国際映画祭の授賞式が9月9日夜(日本時間10日未明)行われ、濱口竜介監督の『悪は存在しない』が銀獅子賞(審査員大賞)に選ばれた。同賞は最高賞・金獅子賞に次ぐ賞。濱口監督はカンヌとベルリンの両国際映画祭に加え、米アカデミー賞でも部門賞の受賞歴がある。
ベネチア国際映画祭での日本作品の受賞は、2020年に『スパイの妻』で黒沢清監督が銀獅子賞(監督賞)に輝いて以来、3年ぶり。