OECD予測 23年世界経済成長率2.2%に下振れ

経済協力開発機構(OECD)は9月26日公表した経済見通しで、2023年の世界の実質成長率を2.2%に引き下げた。前回6月の予測を0.6ポイント下方修正した。ウクライナ危機で加速した物価高の影響が長引くとの見立て。各国の中央銀行がインフレ対応で進めている利上げも重荷となる。この結果、2021年12月時点の見通しからの下振れ幅は1.0ポイントに拡大した。

東北大,JAXA「りゅうぐう」試料に水を確認

東北大学や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは9月22日付の米科学誌サイエンスで、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂などの試料に水が含まれているのを確認したと発表した。
研究チームは大きさ1〜8ミリの砂粒17個を分析。内部構造や鉱物の組成、硬さなどを詳細に調べたところ、試料内の硫化鉄結晶に微小な穴があり、内部に水が閉じ込められているのが見つかった。成分に塩や有機物のほか、二酸化炭素(CO2)が含まれる「炭酸水」で、りゅうぐうの元となった母天体の内部で硫化鉄の結晶が形成された際に取り込まれたと分かった。
地球外で採取された試料から、常温で水が液体となる状態で見つかったのは初めてといい、地球の海の起源解明などにつながる成果と期待される。

全国旅行支援10/11から12月下旬まで 斉藤国交相

斉藤鉄夫国土交通相は9月26日、観光促進策「全国旅行支援」を10月11日から実施すると正式に発表した。旅行代金割引とクーポン券を合わせ1日1人あたり最大1万1,000円を補助する。
当面12月下旬までを期限とし、需要動向や新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、延長も検討する。9月末までとしていた「県民割」は10月10日宿泊分まで延長し、全国旅行支援に切り替える。

全国で「全数把握」9/26から見直し 新型コロナ

すべての新型コロナウイルス感染者について、法律に基づく発生届の提出を医師に義務付ける「全数把握」が9月26日から見直された。保健所や医療機関の負担軽減へ、医療逼迫状況の9県ではすでに順次、先行して見直しが始まっており、全国に拡大する。これは届出対象を重症化リスクの高い人に限定。とくにケアが必要な患者に医療サービスが行き渡るようにするのが狙い。
政府は届出対象の絞り込みを決定。①65歳以上②入院を必要とする人③重症化リスクがあり、治療薬の投与などが必要な人④妊婦−に限定。ただ、感染動向を把握するため陽性者数の集計は続ける。

玉鷲 37歳10カ月で最年長2度目V 大相撲秋場所

大相撲秋場所(両国国技館)で9月25日、千秋楽の事実上の優勝決定戦で両者平幕の玉鷲(2敗)が髙安(3敗)を強烈な突き押しで押し出し、13勝2敗で2度目の優勝を果たした。37歳10カ月での制覇は年6場所となった1958年以降で最年長。玉鷲は21場所ぶりの賜杯を手にした。
三賞は、殊勲賞は玉鷲が2度目、翔猿が初の受賞。敢闘賞は髙安が6度目、技能賞は若隆景が4度目のそれぞれ受賞となった。

大谷14勝目 ベーブ・ルース超え 200奪三振も達成

米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は9月23日、ミネアポリスでのツインズ戦に3番・投手兼指名打者で先発し、5回0/3を3安打2失点で14勝目(8敗)を挙げた。この結果、大谷は「14勝、34本塁打」とし、1918年にベーブ・ルースがマークした「13勝、11本塁打」を超えた。また、大谷はこの試合で7三振を奪い、日米を通じ自身初となるシーズン200奪三振を達成した。メジャーの日本選手では4人目。

ロシアの若者 徴兵回避へ出国相次ぐ 国境に長蛇の列

ロシアのプーチン大統領が、ウクライナへの派遣兵士増員のため部分動員令(30万人)を発令したことを受けて、徴兵対象となる若者らが出国する動きが広がっている。海外メディアによると、陸上の国境で長蛇の車列が発生しているほか、航空券の売り切れも目立つ状態となっている。ネットでは徴兵回避のため、「腕折る方法」の検索が急増しているという。
また、戦争反対の抗議デモに参加した人や、年令を問わず戦争反対を口にした途端に即、召集令状が届くといった首を傾げたくなるような自体が頻発しているようだ。犯罪受刑者に戦地に赴くことを条件に恩赦を与えるといった措置が公然と取られている。ロシア国民・社会にいま、大きな不安と混乱が広がりつつある。

関西広域連合 秋の行楽シーズンの感染防止対策を

関西の自治体でつくる関西広域連合は9月23日、大阪市北区で各県知事ら出席のもと対策本部会議を開き、秋の行楽シーズンにおける新型コロナウイルスの感染が再び拡大しないよう対策の徹底を呼び掛けた。
日本政府は10月11日から、全国を対象にした国内の観光支援策「全国旅行割」や、インバウンドの本格的な復活に向け入国者数制限の撤廃、個人旅行、ビザ(査証)なし渡航の解禁を発表しており、行楽シーズンには人の密集機会の大幅な増加が予想される。このため、人混みを避けるほか、早めにワクチン接種を受けるよう呼び掛けている。