台湾の鴻海 日本向け新型EV2モデル・試作車を公開

シャープの親会社で、電子機器の受託生産で世界最大手の鴻海精密工業は10月8日、台湾での技術発表会で、日本向けの新型EV(電気自動車)の2モデル・試作車を公開した。同社はEVの設計や受託生産にも注力している。進出を狙う日本市場向けのコンセプトも合わせて披露。商品のラインアップを広げ、EVの受託生産ビジネスの裾野拡大を狙う。
EVを巡っては、シャープも9月、鴻海の車台を活用したワンボックスカーの試作車を公開し、数年以内のEV事業参入を表明している。

京阪電鉄 全607車両に28年度末までに防犯カメラ設置

京阪電鉄は10月8日、2028年度末までに全607車両に防犯カメラを設置すると発表した。各車両に3台ずつ設置するほか、特急車両とワンマン車両では、運転指令や運転士がリアルタイムで映像を確認できるようにする。10月時点でのカメラ設置車両は66両で、全体の1割程度に留まっている。防犯カメラ設置により、痴漢をはじめとする車内でのトラブルや犯罪に素早く対応できるようにする。

食品9社 チルド配送で連携 商慣習見直し, 24年問題対応

明治、日本ハム、伊藤ハムなど食品メーカー9社は10月7日、加工肉や乳製品などチルド食品の放送効率化に向け連携していくと発表した。冷蔵保存が必要なハムや牛乳、ヨーグルトなどのチルド食品は物流網にかかる負担が大きい。ドライバー不足による物流の停滞が懸念される「2024年問題」への対応は個別企業では限界がある。このため、「チルド物流研究会」を発足させ、小売りや物流など関連団体とも協議し、課題解決を図る。
メーカーが見直しを求める商習慣の一つに、食品の納入期限を「賞味期限の3分の1以内」とする「3分の1ルール」がある。チルド食品はほかの食品に比べて賞味期限が短く、納入期限はさらに短い。そのため、発注や納品の頻度も多く、物流網への負担の軽減が課題となっている。
9社は連携して小売業界と協議することで、納品期限を「賞味期限の2分の1以内」に緩和することなどを求めていく方針。

丸紅新電力 中国のGHREと再エネ電力調達の協業拡大で覚書

丸紅は10月7日、連結子会社の丸紅新電力(本社:東京都千代田区)が、Shanguhai Ghrepower Green Energy Co.,Ltd.(本社:中国・上海市、以下、GHRE)と、風力発電所の開発を通じた再生可能エネルギー電力の普及に向けて協業拡大を目的とした覚書を締結したと発表した。
これに伴いGHREおよびGHREが提携する開発会社が開発する風力発電所を発電事業者に譲渡し、その風力発電所の再エネ電力を丸紅新電力が最大5万KW(一基あたり500KW)、発電開始日から20年間引き取る取引について、2026年12月まで独占的に交渉する。
丸紅新電力は再エネ電力の取扱高を2030年、500万KW程度を目標として段階的に増やしながら、再エネ電力を広く顧客へ提供していく。

在阪百貨店9月売上高 昨年プロ野球優勝セール反動で明暗

在阪百貨店・旗艦店の9月売上高は、半数以上の店舗で明暗を分けた。昨年プロ野球阪神とオリックスの優勝記念セールの反動によるもので、他の販促イベントなどで補いきれなかった店舗との間で明暗を分けた。
速報値によると、阪神梅田本店は前年同月比18.7%減で、1年5カ月ぶりのマイナスとなった。あべのハルカス近鉄本店もオリックスの3年連続のリーグ優勝の記念セールの反動で9.6%減と、2年7カ月ぶりのマイナス、大丸心斎橋店は0.3%減と、3年8カ月ぶりのマイナス。
一方、阪急うめだ本店と高島屋大阪店はプラスとなった。高島屋が前年同月比8.7%増となったほか、免税品売り上げが大幅に伸びた阪急うめだ本店は同13.1%増で、9月として過去最高を更新した。

ダイハツ 介護・共同送迎「ゴイッショ」滋賀・野洲市で開始

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は10月2日、滋賀県野洲市で一般社団法人やす地域共生社会推進協会(以下、やす共)へ福祉介護・共同送迎サービス「ゴイッショ」の運行管理システム等の提供を開始したと発表した。やす共はこのシステムを用いて、10月1日より「ゴイッショやす」として市内8つの介護施設等で共同送迎サービスの正式運行を開始し、2日に野洲市健康福祉センターで出発式行った。
今回のゴイッショやすの運行は、香川県三豊市に次いで2自治体目となる。

ゲオHD 米子会社が米国で40店舗目「2nd STREET」開業

ゲオホールディングス(本社:名古屋市中区)は10月2日、海外出店戦略加速の一環で、リユース品の販売・買い取りを手掛ける2nd STREET UDA,Inc.(セカンドストリートUSA、本社:米国デラウェア州)が、米国40店舗目となる『2nd STREET Burlington Mall(セカンドストリート バーリントンモール)』を10月5日にオープンすると発表した。売場坪数は約94坪。
現在セカンドストリートは日本国内に850店舗以上、海外では米国、マレーシア、台湾、タイ」の4カ国に展開中。セカンドストリートUSAは、2018年1月に1号店『2nd STREET Melrose』をオープン。6年9カ月で40店舗を突破した。今後、東海岸エリアへの積極的な出店を進め、2028年3月までに合計100店舗網を構築する計画。2nd STREETは、衣料品およびバッグ・靴・アクセサリーなどの服飾品のリユース商品の販売、買い取りを手掛ける。

EU 中国EVに追加関税決定 最大35.3%を5年間上乗せ

欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は10月4日、中国の電気自動車(EV)の輸入に追加関税を課すことを加盟国の投票で決めたと発表した。中国製EVは不当な補助金を受けて急速にシェアが高まっているとして、現行の10%に加え、10月末から最大35.3%の関税を5年間上乗せする。
ただ、加盟国27カ国の中で賛成、反対、棄権に分かれ、意見の応酬があったとみられ、欧州委員会は公式には加盟国別の投票行動については明らかにしていない。

トヨタ eVTOL開発の米ジョビー社に5億㌦追加出資

トヨタ自動車は10月2日、電動垂直離着陸機(eVTOL、空飛ぶクルマ)を開発する米ジョビー・アビエーション(以下、ジョビー社)に5億ドルを追加出資することで合意したと発表した。eVTOLの研究開発段階から実用化に向けた取り組みを加速していく。今回の追加出資により、トヨタのジョビー社への投資額は2020年1月の3.94億ドルと合わせ累計8.94億ドルとなる。

明電舎 インド初の高速鉄道1号線向け変電設備を受注

明電舎(本社:東京都品川区)は10月3日、インド現地法人MEIDEN T&D(INDIA)LIMITED(以下、MTD)が、インドのラーセン・アンド・トゥーブロ社(以下、L&T社)より、インド高速鉄道1号線向けの変電機器を受注「したと発表した。
同プロジェクトはインド高速鉄道公社が計画する、インド初となる高速鉄道合計7路線のうちムンバイーアーメダバード間508kmを結ぶ1号線の建設工事。双日とL&T社の共同事業体が変電・配電・架線システムの電力工事をパッケージで受注しており、明電舎とMTDは一部の変電機器の製作を請け負う。1号線に建設される12カ所の変電所を含む全45ポスト向け変電機器を受注した。