24年度賃上げ「実施する」過去最高の85.9% 最多は3%

東京商工リサーチのまとめによると、2024年度の春闘で賃上げを「実施する」と回答した企業は定期的な調査を開始した2016年度以降で最高の「85.6%」に達した。ただ、規模別の実施率では大企業(93.1%)と中小企業(84.9%)で8.2ポイントの差があり、賃上げを捻出する体力や収益力の差で二極化が拡大している。
賃上げ実施率ではどうか?連合が2024年度春闘の方針として掲げる「5%以上」の賃上げは、賃上げ実施予定企業のうち達成見込みが「25.9%」にとどまり、前年度から10ポイント以上の大幅な低下となった。賃上げ率の中央値は「3%」だ。
2024年2月1〜8日、インターネットによるアンケート調査を実施。有効回答4,527社を集計・分析した。

日東精工 インドのVulcan Forge社を買収 インド初の拠点

工業用ファスナーを手掛ける日東精工(本社:京都府綾部市)は2月22日、自動車向けボルトなどを製造するVulcan Forge Private Limited(バルカンフォージ、本社所在地:ニューデリー、工場所在地:ハリヤナ州グルグラム)とその子会社を買収すると発表した。同日、バルカンフォージの全株式を取得する契約を締結した。株式譲渡実効日は2024年5月1日の予定。取得価額は非公表。今回の買収は同社の中期経営計画のファスナー事業の重点施策の一環で、インド初の拠点となる。

塩野義「FETROJA」台湾で新薬承認を取得 腎盂炎治療

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は2月22日、シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬「FETROJA(R)」について、グループ会社の台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が、グラム陰性菌による腎盂炎を含む複雑尿路感染症治療および院内肺炎を適応として、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)から承認を取得したと発表した。
FETROJAは、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を能動的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤。日本・欧米で承認を取得し、現在10以上の国・地域で販売されている。

セガトイズ 超リアルなペット猫ロボ「KIMITラグドール」

セガトイズ(本社:東京都品川区)は2月21日、ペットロボットの新ブランド「KIMIT(キミット)」を展開すると発表した。この第1弾として、穏やかな性格で特徴的な青い瞳を持つ長毛種の猫「ラグドール」を再現した「KIMITラグドール」を22日に発売する。
KIMITブランドは、抱き心地にこだわった、ふわふわな体毛やペットの鳴き声など、まるで本当に生きているような心臓の鼓動までも感じることができる、超リアルさを追求した。第1弾の展開にあたっては、20代〜70代の男女計2,575人を対象に「ペット飼育に関するアンケート調査」を実施。その結果、猫好きの9割がペットを飼えない家庭環境、動物アレルギーなどの猫を飼えない事情が判明。こうした人たちに、新しいペットとの生活を提案する。

高松ー台中 定期チャーター便就航 3/31から週3往復

香川県は2月21日、台湾第2の都市、台中市と高松を結ぶ定期チャーター便の就航が決まったと発表した。運航するのは台湾の新興航空会社、スターラックスで、3月31日から水・金・日、週3往復する。座席数は188席。需要が増大している台湾からのインバウンド(訪日外国人)向けで、いずれも高松に昼ごろ到着する。

首都圏の公営墓地で負担の軽い「合葬墓」20年で4倍増

NHKが1月から2月にかけて首都圏の1都3県と、人口が10万人以上の市の合わせて97の自治体に対し、公営墓地について実施したアンケート調査によると、複数の遺骨を合同で納める「合葬墓」が36施設に上り、この20年で4倍に増えたことが分かった。
都立霊園が2から8施設に増加し、横浜市やさいたま市、千葉市なども新たに合葬墓を整備したことで収容できる遺骨の数が20年間で38万体分増えていた。
合葬墓は家族や親族が入る一般墓に比べて費用の負担が軽く、個人による管理も不要となるのが一般的。また、遠く離れて暮らす子ども、孫たちに墓守りを強いることはしたくないとの、親世代の想いがうかがわれる結果だ。また、自治体側も少ない面積の土地により多くの遺骨を収容できる利点がある。

アボットと量研機構 認知症の血液診断で共同研究

米医療機器大手のアボット・ラボラトリーズ日本法人と量子科学技術研究開発機構(QST)は2月21日、血液から認知症診断する共同研究に合意したと発表した。進行の度合いを判断する目安の指標を開発する。血液による認知症診断が可能になれば早期の治療につながるとみられる。

ウーバー 東京都心で3月からロボットによる料理宅配開始

料理宅配サービスのウーバーイーツジャパン(所在地:東京都港区)は2月21日、歩道を自動走行するロボットによる配送事業を、東京都心の一部で3月中に開始すると発表した。この配送ロボットは米スタートアップのCartken(カートケン)社が設計し、三菱電機が日本仕様にしたもので、長さ71cm、幅46cm、高さ60cm。最大積載量は20kg、時速5.4km。サービス提供エリアの利用者が専用アプリで注文すると、ロボットが待機場所から店まで商品を取りに行き、指定場所まで配達する。ウーバーイーツのロボット配送サービスは米国に続き2カ国目。

1月の貿易収支1兆7,583億円の赤字 輸入10カ月連続減少

財務省が2月21日公表した1月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆7,583億円の赤字だった。貿易赤字は2カ月ぶり。赤字幅は前年同月に比べ49.9%縮小した。全体の輸入額は前年同月比9.6%減の9兆909億円だった。減少は10カ月連続。輸出額は同11.9%増の7兆3,326億円。増加は2カ月連続。輸入は資源関連(原油9.2%減、液化天然ガス28.8%減、石炭43.2%減)が軒並み減少し、全体を押し下げた。