岸田首相は1月4日、地方自治体からの要請を待たずに、能登半島地震の被災地へ生活必需品などを輸送する”プッシュ型”支援を強めるため、9日に予備費拠出を閣議決定すると表明した。規模については、2020年の7月豪雨の22億円などを引き合いに出し、「倍近くになるのではないか」と述べた。
また、被災地への人的支援について、現地に派遣する自衛隊の人員を現在の約2,000人から4日中に4,600人程度に増やすと言明した。
能登半島地震の震源域は150km ケタ違いの断層のズレ
地震専門家らによると、石川県能登半島地震のエネルギーは近年群発していた地震を大幅に上回る規模だったことが分かった。この最大の要因は、ケタ違いに広い範囲での断層のズレによるもので、気象庁によると、今回ズレた断層は能登半島西端から新潟県・佐渡島近くの日本海まで、長さ150kmに及んでいる可能性がある。
今回のマグニチュード(M)7.6の地震は、エネルギー量としてはM7.3だった阪神・淡路大震災(1995年)や熊本地震の本震(2016年)よりも数倍大きい。北海道南西沖地震(1993年、M7.8)や日本海中部地震(1983年、M7.7)に匹敵する規模だった。京都大学の西村卓也教授は「日本海側で起こる地震としては最大級に近い」という。