新紙幣7/3に発行 福沢諭吉→渋沢栄一へ 20年ぶり刷新

20年ぶりにデザインが刷新される新紙幣が7月3日、発行される。一万円札の肖像画の人物は、福沢諭吉から”日本資本主義の父”と称される渋沢栄一にバトンタッチされる。五千円札には女子教育の先駆者で、現在の津田塾大学を創立した湯田梅子、そして千円札は世界で初めて破傷風菌を発見、治療法を開発した細菌学者、北里柴三郎の肖像画がそれぞれ印刷される。
新紙幣には①特殊な和紙②深凹版印刷③すき入れ④ホログラム⑤パールインキ⑥マイクロ文字など、様々な優れた偽造防止技術が導入、施される。中でも出色なのが世界初のストライプ型3Dホログラムを採用した点。これにより肖像画が3Dで表現され、角度によって動く。

三井E&S 往復動圧縮機2台受注 タイ初SAFプラント向け

三井E&S(本社:東京都中央区)は6月6日、タイのエンジニアリング会社、TTCL Public Company Limitedを通じて、BSGF Company Limitedが手掛ける、タイで初となる廃食用油を原料としたSAF(Sustainable Aviation Fuel)の大規模製造プラント向けに往復動圧縮機を2台受注したと発表した。
同圧縮機は廃食油から日量100万リットルのSAFを製造するプラントの主要機器として使用される予定。同プラントで製造されたSAFにより旅客機や輸送機の航空燃料から排出される温室効果ガスを年間約8万トン削減できると期待されている。

5月倒産 11年ぶりに1,000件超え 小規模が全体の9割

東京商工リサーチのまとめによると、5月の全国倒産件数件数(負債額1,000万円以上)は前年同月比43%増の1,009件に上った。1,000件を超えるのは約11年ぶり。全体の9割が従業員10人未満の小規模企業が占めた。倒産件数が前年同月を上回るのは26カ月連続。原材料費の値上げなどに伴い、価格転嫁力が乏しい小規模企業の収益の悪化などが主要因。

モディ首相3期目就任 連立与党に配慮, 内政に軸足も

総選挙の結果、引き続きインド国政を担うことになったインド人民党(BJP)のモディ氏は6月9日、首都ニューデリーの大統領官邸で就任宣誓式に臨み、3期目の首相に就任した。連続3期目入りは、初代首相のネール氏以来。任期は5年。
インドはこの10年、モディ政権のもとで飛躍的な成長を遂げた。半面、①農村部を中心に格差社会が拡大した②若年世代をはじめ失業率が高いーなどの指摘もある。それらが批判票となって、総選挙でBJPが議席の単独過半数を割り込んだ主要因だった。内政への不満が表面化した。
このため、3期目の”舵取り”を担うモディにとっては、過去10年とは異なり外交面だけでなく、連立を組む地域政党に配慮しつつ、内政に軸足を置いた運営が求められる。

5月関西の倒産55%増の243件 20カ月連続前年上回る

帝国データバンク大阪支社のまとめによると、5月の関西2府4県の企業倒産件数は前年同月比55%増の243件に上った。エネルギー価格、人件費の上昇、円安の影響による物価高で中小・零細企業で倒産が相次ぎ、20カ月連続で前年同月を上回った。1〜5月累計で1,026件に上り、すでに前年の1〜6月(977件)の水準を上回るペースとなっている。負債総額は前年同月比69%減の233億2,500万円だった。
倒産件数を業種別にみると、サービス業が77件に上り目立っている。中でも飲食店が30件を占めている。運輸も17件で、「2024年問題」の顕在化を前に、事業継続を諦める企業が増えている。

アニメ『エヴァンゲリオン』のガイナックスが破産申請

アニメ制作会社のガイナックスは6月7日、5月29日に東京地裁に破産を申し立て、受理されたことを明らかにした。公式ウエブサイトで公表した。
同社は1984年に設立。過去にアニメ・映画監督の庵野秀明氏らが所属し、人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』などのヒット作品を制作した。

プロ野球 広島の大瀬良がノーヒットノーラン 史上90人目

プロ野球、広島の大瀬良大地投手が6月7日、マツダスタジアムで行われたセ・パ交流戦、ロッテ1回戦で無安打無得点(ノーヒットノーラン)を達成した。今季は5月24日の戸郷翔征(巨人)に続いて2人目。史上90人目(通算102度目)。試合は広島が4−0で勝ち、投球数129球、5四球。大瀬良は32歳。通算成績は84勝64敗、2セーブ。
ノーヒットノーランはセ・リーグで43人目(46度目)、広島では2012年の前田健太(現MLBタイガース)以来5人目。

今春採用の国家公務員 女性の割合39.2%で過去最高

内閣人事局によると、今春採用された国家公務員8,997人のうち、女性の割合は39.2%の3,528人だった。前年度から0.5ポイント上がって、過去最高を更新した。
100人以上が採用された省庁のうち、女性の割合が最も高かったのは外務省で54.8%、次いで法務省が49%、農林水産省が46.7%などと続いた。最も低かったのは国土交通省で26.8%にとどまった。
一方、「キャリア官僚」となる「総合職」に限ると、女性の割合は35.7%で前年度を0.2ポイント下回った。

ダイハツ 31年ぶり営業赤字 24年3月期 認証不正響く

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)の2024年3月期の単独決算は営業損益が50億円の赤字(前期は380億円の黒字)だった。営業赤字となるのは1993年3月期以来31年ぶり。認証検査を巡る大規模な不正で2023年12月に国内の新車出荷を全面停止し、4つの完成車工場すべてで生産を停止したことが響いた。
なお、売上高は前期比21%減の1兆1,810億円だった。軽自動車の新車販売台数は22%減の44万台にとどまり、18年ぶりにスズキに国内シェア首位の座を明け渡した。

スズキ タイの四輪子会社SMTの工場を25年末までに閉鎖

スズキ(本社:静岡県浜松市)は6月7日、グローバル生産体制の見直しの一環として、タイの四輪子会社スズキ・モーター・タイランド社(所在地:タイ・ラヨーン県、以下、SMT)の工場を2025年末までに閉鎖すると発表した。
同工場は2012年3月に生産を開始。「スイフト」「シアズ」「セレリオ」を生産しており、2023年度は生産実績7,579台、販売実績はタイ国内販売1万807台、輸出1,272台。ただ、ピーク時には輸出を含め年間6万台を生産していた。