仏ルノーのEV新会社 24年前半上場 31年売上高4兆円目指す

フランスの自動車大手ルノーは11月15日、電気自動車(EV)の新会社「アンペア」を2024年前半に上場すると発表した。アンペアにはルノーと連合を組む日産自動車や三菱自動車などが出資し、2031年に売上高250億ユーロ(約4兆円)超を目指す。
同日発表したアンペアのロードマップでは2031年に7車種を発売し、100万台の販売規模を目標に掲げている。

日中首脳が会談「戦略的互恵関係」再確認, 隔たり埋まらず

岸田文雄首相は11月16日(日本時間17日)、訪問先の米サンフランシスコで中国の習近平国家主席と、およそ1年ぶりに約1時間会談した。この中で日中両国は相違を適切に管理し、共通利益の追求を優先する「戦略的互恵関係を推進することを再確認した。
ただ、岸田首相が①日本産水産物の輸入禁止措置の即時撤廃を求めた②東京電力福島第一原発処理水の海洋放出に関して、科学的根拠に基づく冷静な対応を強く促した③尖閣諸島周辺の日本の排他的経済的(EEZ)内に中国が無断で設置したブイの即時撤去を求めたのに対し、これら個別懸案では隔たりは埋まらなかった。

パナソニック 24年に英国工場で100%再生可能エネで賄う実証開始

パナソニック(本社:東京都港区)は11月15日、英国の電子レンジの製造・販売を手掛けるパナソニックマニュファクチャリングイギリス(所在地:英国・カーディフ)で2024年に、純水素型燃料電池と太陽電池を活用した自家発電により事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うための実証を開始すると発表した。
この実証には5KWタイプの純水素型燃料電池21台(合計出力105KW)、太陽電池(290KW)、蓄電池(1MWh)の設備を新たに導入。英国カーディフの気象変化や電力事情に応じた電力需給運用を検証し、電子レンジ工場のRE100化を目指す。

IPEF首脳会合 重要鉱物の供給網強化へ対話新設 3分野で合意

日米豪など14カ国が参加する経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」は11月15、16の両日、米サンフランシスコで開かれた。15日の閣僚級会合に続いて16日(日本時間17日)首脳会合を開いた。その結果、交渉4分野のうち「供給網」は協定署名、「クリーン経済」「公正な経済」は実質合意したが、「貿易」は引き続き取り組む事になった。共同声明で重要鉱物に関する対話の枠組みを立ち上げ、供給網を強化すると記した。
また声明では2024年から毎年開く閣僚級の評議会を設立し、2年に1度首脳会合を持つことも明示した。

関西エアポート 関空. 大阪両空港に太陽光発電設備 25年から供給

関西エアポートは11月15日、関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港へ2025年春に太陽光発電設備を導入すると発表した。太陽光パネルは空港施設の屋根などに設置。発電した電力は両空港で使う。
2025年度の年間発電量は関空で27.8GWh、大阪(伊丹)で0.6GWhを見込み、電力使用量全体に占める太陽光発電由来の電力の割合はそれぞれ約21%と3%となる。これにより、関空ではCO2排出量を1万2,000トン削減できるという。また、将来的には神戸空港でも太陽光発電設備の導入を検討するとしている。

東京電力HD 都内再開発ビル全体にペロブスカイト太陽電池

東京電力ホールディングス(HD)は11月15日、積水化学が開発した、折り曲げられる太陽電池「ペロブスカイト型」を都内「内幸町一丁目街区南地区第一種市街地」の再開発ビルに導入すると発表した。同プロジェクトには、第一生命保険、中央日本土地建物、東京センチュリーなども特定目的会社に参画している。
2028年度に完成する地上43階建ての高層ビルの外壁および各階の床と天井の間にできる空間を埋めるようにフィルム型の太陽電池を敷き詰める。発電能力はビル全体で1,000KW超と、一般家庭約300世帯分の電気を賄える規模になる見込み。高層ビルへのこれだけの大規模導入は世界初とみられる。

双日とGLT ベトナム・ドンナイ省の新規工業団地LD3開発で合意

双日とベトナムの不動産開発企業GLTは11月15日、ベトナム南部ドンナイ省で着工を予定するロンドウック3(以下、LD3)工業団地を共同開発することで覚書を締結したと発表した。
LD3工業団地は2019年に完売したLD工業団地と近接しており、ホーチミン市中心部から車で約45分(約35km)という通勤利便性に加え南部主要港への物流利便性にも優れている。今回の覚書締結先のGLTは、2005年に設立された現地有力資本で大規模都市開発、ゴルフ場開発、コンドミニアム開発、再生エネルギー開発などの多数の事業開発の実績を持つ。

京王バス 人材確保へ給与引き上げと12月から”お返り採用”開始

京王バス(本社:東京都府中市)は11月15日、バス事業全体の深刻な運転士不足を受け、初任給をはじめとして給与引き上げを実施するとともに、これまで同社で働いたことがあり、自己都合により退職した方を対象とした”お返り採用”を新たに開始すると発表した。
お返り採用の募集は12月1日から同社ホームページからエントリーできる。職種は運転職・事務職・整備職(勤続3年以上)。再入社時の待遇は、試雇期間満了後、同社退職時の待遇で処遇するとしている。面接、健康診断、実技試験(運転士)等を実施する。入社時期は通年。

米中首脳 軍事対話の再開で合意 貿易・台湾問題では主張譲らず

米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席の両首脳は11月15日、米サンフランシスコで会談し、軍事対話を再開することで合意した。ただ、貿易や台湾問題では双方主張を譲らず隔たりが大きく、両国の立場の違いが浮き彫りになった。それでも軍事対話の再開で合意したのは、米国はウクライナや中東での紛争対処を迫られ、中国との衝突を避けたい、中国は低迷する経済テコ入れに投資を呼び込みたい、こうした双方の思惑が一致した結果だ。

国連安保理 ガザの「戦闘休止」を要請 5回目で初採択

国連安全保障理事会は11月15日、緊急会合を開きパレスチナ自治区ガザにおける戦闘の「緊急かつ人道的な一時休止」を要請する決議案を採択した。決議案は今回が5回目で、ようやく成立にこぎ着けた。
今回は非常任理事国のマルタが決議案を提出。フランス、中国、日本など12カ国が賛成。拒否権を持つ常任理事国んp米国、英国、ロシアは棄権した。拘束力のない国連総会決議とは異なり、安保理決議にはイスラエルも含めて国連加盟国は従う義務がある。
10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃して以降、安保理では4回にわたりガザの戦闘に関する決議案を諮ってきた。だが米国、ロシア、中国が拒否権を行使して決議案はまとまらず、調停機関として機能不全に陥っていた。