王子HD VOC発生量の少ない射出成形用複合ペレット開発

王子ホールディングス(本社:東京都中央区)は6月11日、木質由来のセルロースを補強繊維とし、かつVOC(揮発性有機化合物)発生量の少ない射出成形用セルロース樹脂複合ペレットを新たに開発したと発表した。この開発品は、原料となる木材パルプを厳選することで、射出成形時に発生するアセトアルデヒドを最大40%削減できる。これによりVOC発生がネックとなっていた大型の自動車用内装材などへの適用の可能性が広がるとしている。今後”タフセルペレットVF”の名称でサンプルワークを行い、製品化を目指す。

東京都 23年新設法人10.8%増の4万7,092社で過去最多

東京商工リサーチのまとめによると、2023年に東京都内で新しく設立された法人は、前年比10.8%増の4万7,092社に上り過去最多だった。これまでは2021年の4万2,681社が最多。産業別では農業、林業、漁業、鉱業を除いた10産業中9産業で増加した。増加率が特に高かったのは運輸業(24.2%増)、卸売業(23.8%増)、建設業(21.0%増)など。

介護事業者の1〜5月倒産 前年比76%増の72件 過去最多

東京商工リサーチのまとめによると、倒産した介護事業者の2024年1〜5月累計は前年同期比76%増の72件に上り、過去最多を更新した。最も多かったのは「訪問介護」の34件で、「通所・短期入所」の22件が続いた。慢性的な人手不足と、新型コロナウイルス禍で受けた融資、実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)による負債の増加が”重荷”となった。

ジェンダー平等調査 日本は146カ国中118位 いぜん低位

ダボス会議の主催者・世界経済フォーラムが毎年実施している世界各国のジェンダー格差(男女平等)調査によると、日本は146カ国中118位だった。前年から順位を7つ上げたものの、依然として「政治」と「経済」の分野で女性の進出の遅れが目立つ結果となった。
男女間の平等が最も進んでいるのは15年連続でアイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位ニュージーランドだった。
この調査は「経済」「教育」「医療へのアクセス」「政治」の4つの分野について各国の男女格差を調べているもの。

社会保障給付費 高齢者人口ピーク40年に165兆円 民間試算

民間のシンクタンク、三菱総合研究所は、年金、医療、介護などの社会保障給付費が、高齢者人口がピークを迎える2040年には165兆円に上るとの試算を公表した。これは132兆円だった2020年度の1.25倍。このうち医療や介護の給付費は2020年度の1.5倍近い80兆円に達し、制度の持続可能性を図るとともに、財政の負担の抑制を図るため、制度改革が急務だとしている。

京都・東林院で”沙羅双樹の花”見ごろ 世の儚さ表す

京都の名刹、妙心寺(所在地:京都市右京区)の境内にある寺、東林院の庭の”沙羅双樹の花”にも例えられるナツツバキが、見ごろを迎えている。開花に合わせて毎年公開されており、今年は23日まで公開の予定。
東林院には10本あまりのナツツバキが植えられている。「平家物語」の冒頭に登場、世の儚(はかな)さを表すように、いま直径5cmほどの白い花があちこちで咲く一方、苔の上には咲き終えた花が落ちている。訪れた人たちは縁側から、その対象的なさまに見入っていた。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」今年の患者数最多に

国立感染症研究所によると、「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」6月2日までの今年の国内の患者数が速報値で977人に上り、昨年同期の2.8倍に達し、過去最多だった昨年1年間の941人をすでに上回っていることが分かった。
同感染症は主に「A群溶血性レンサ球菌」と呼ばれる細菌に感染し、手足の壊(え)死や多臓器不全などが起こる感染症。30代以上に多いとされ、症状が急激に悪化し死に至ることもあるという。

大和ハウス タイWHA社との複合開発P物流施設を着工

大和ハウス工業(本社:大阪市北区)は6月11日、タイで物流施設や工場の開発等を手掛ける最大手のWHA Corporation PCL(本社:タイ・サムットプラカーン県、以下、WHA社)と開発を進めている「バンナ・トラッドプロジェクト」の最終棟となるマルチテナント型物流施設、バンナ・トラッドプロジェクトB棟(平屋建て、延床面積2万1,848㎡)を同日着工すると発表した。
同プロジェクトは大和ハウスとWHA社が設立した合弁会社WHA Daiwa Logistics Property Co.,Ltd.(以下、WHADLP社)を通じて開発しているもの。バンナ・トラッドプロジェクトは、物流施設が集積するバンナエリアに、開発したバンナ・プロジェクト(マルチテナント型物流施設、平屋建て、延床面積約4万9,000㎡)に続く第2弾のプロジェクト。

マクニカ 鉛を利用した蓄電池システム「soldam」発表

マクニカ(本社:横浜市)は6月11日、サーキュラー蓄電ソリューション(本社:東京都杉並区)とともに、家庭容鉛蓄電池システム「soldam(ソルダム)」を開発し、試作品が完成したと発表した。2024年秋をめどに受注開始する予定。
soldamは、1個1.2kwhの鉛蓄電池を6個組み合わせた7.2kwhの鉛蓄電池システム。一般的なリチウムイオン蓄電池に比べて約3分の1の価格で、同程度の蓄電容量と耐久年数を誇る。また、鉛は品質をそのままにほぼ100%リサイクルすすことが可能なため環境にも負荷がかからない。

1〜3月GDP改定値 年率1.8%減へ上方修正 設備投資上振れ

内閣府が6月10日発表した1〜3月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.5%減、年換算で1.8%減となった。5月発表の速報値(前期比0.5%減、年率2.0%減)から上方修正した。直近の経済指標を反映した結果、設備投資が速報値の前期比0.8%減から0.4%減に上振れした。内需の柱である個人消費は、速報値の0.7%減のまま変わらなかった。