23年度下請法違反の返還額37.3億円 11年ぶり高水準

公正取引委員会は6月5日、下請法の2023年度の運用状況を発表した。発注側の減額や支払い遅延によって下請け企業が被った不利益に対する返還額は、マスコミで騒がれた、突出した日産自動車の違反が加わって約37億3,000万円に上り、11年ぶりの高水準となった。
全体では発注事業者計174社から下請事業者計6,122社に計37億2,789万円が返還された。2022年度の返還額11億3,465万円から3倍を超える額となった。これは統計で比較可能な2008年度以降、2012年度の約57億円に次いで過去2番目の高水準。
公取委によると、2023年度は日産自動車の下請け企業36社への支払い代金約30億2,300万円を不当に減額した違反があったため、額が突出して多くなったという。下請法違反による減額として認定された額として過去最高となった。

ホンダ 米国で新型燃料電池車の生産開始 年内に米日で発売

ホンダは6月6日、米国オハイオ州メアリズビルの四輪車生産拠点パフォーマンス・マニュファクチュアリングセンター(PMC)で、新型燃料電池車「CR-V e-FCEV」の生産を開始したと発表した。今年、米国および日本での発売を予定。
CR-V e:FCEVは外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車。家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで、利便性をさらに高めている。これにより、充填走行距離は270マイル以上、EV走行可能距離は29マイル以上となっている。

大阪 国際金融都市へ第一歩「金融・資産運用特区」指定

大阪府・大阪市は6月4日、政府が創設する「金融・資産運用特区」に指定された。これにより、他に名乗りを上げた東京都、福岡県・福岡市、北海道・札幌市とともに、海外の金融関連企業などの進出を促す規制緩和が認められる。ただ、「国際金融都市構想」実現には、起業支援など投資マネーを呼び込む取り組みなど課題も少なくない。

ツクイとパナソニック ICT活用 次世代デイサービスで協業

デイサービス事業所数大手のツクイ(本社:横浜市)とパナソニックコネクト(本社:東京都中央区)は6月4日、高齢化の進展を見据え、カメラ映像を活用した次世代デイサービスの実現に向けて共創を開始すると発表した。
第1段階として、2024年7月に開所するツクイ三郷早稲田(所在地:埼玉県三郷市)とツクイ市川宮久保(所在地:千葉県市川市)のデイサービスの2事業所内に、クラウド型現場映像活用サービス「Cameleo」、顔認証クラウドサービス「KPASクラウド」などカメラや顔認証などを使ったシステムを導入し、運用を始める。第2段階(2025年度予定)では、応用環境として基礎環境で導入したカメラ映像を解析する様々な可視化サービスを導入していく。

日立 米MSと生成AIで協業 3年で数千億円の業容増見込む

日立製作所は6月4日、米マイクロソフト(MS)と生成AI分野で協業し、業務システムを共同開発すると発表した。MSのクラウド、Azure Open AI Serviceなどを日立のLumadaソリューションに組み込みLumada事業の成長を加速する。今後3年間で数十億ドル(数千億円)の業容増大を見込む。これにより、企業と社会に変革をもたらす革新的なソリューションの創出に注力するとともに、日立グループ27万人の生産性向上につなげる。

サッカー レアル・マドリード 仏代表エムバペ獲得を発表

サッカーのスペイン1部リーグのレアル・マドリードは6月3日、去就が注目されていたフランス代表FWエムバペ(25)の獲得を発表した。契約期間は5年。エムバペは2018年のワールドカップ(W杯)ロシア大会優勝に貢献し、準優勝した2022年カタール大会は得点王に輝いた。この間、在籍したパリ・サンジェルマンでは6季連続リーグ得点王となり、多くの国内タイトル獲得に貢献した。

23年の合計特殊出生率1.20で過去最低を更新 8年連続低下

厚生労働省は6月5日、2023年の人口動態統計を発表した。1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.20で過去最低を更新した。2016年から8年連続で低下した。これまでの最低は2022年と2005年の1.26だった。
年齢別の出生率をみると、最も落ち込み幅が大きかったのは25〜29歳の女性だった。第1子出生時の母の平均年齢は31.0歳となり、初めて31歳台になった。地域別にみると、出生率が最も低いのは東京都の0.99だった。1を割り込んだのは東京だけだった。最も高いのは沖縄県の1.60だった。全47都道府県で前年を下回った。
外国人を除く出生数は前年比5.6%減の72万7,277人だった。出生数は17年連続で死亡数を下回り、自然減は84万8,659人となった。これは前年よりも5万人多く、人口減少のペースが加速している。

4月基本給2.3%増 29年ぶり増加率 それでも実質マイナス

厚生労働省の4月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上の事業所)によると、基本給にあたる所定内給与は前年同月比2.3%増えた。その結果、4月の基本給は26万4,503円だった。企業の賃上げの動きが広がり、伸び率は29年6カ月ぶりの高さとなった。ただ、それでも賃金の伸びは物価高に追い付かず、実質賃金は過去最長の25カ月連続マイナスだった。

国立競技場の運営 優先交渉先にNTTドコモなど JSC発表

国立競技場の民営化を担う事業者の選定を進めていたJSC(日本スポーツ振興センター)は6月3日、優先交渉先としてNTTドコモやサッカーJリーグなど3つの企業と1つの公益社団法人からなるグループを選んだと審査結果を発表した。参加表明があった3つのグループの中から選ばれた。
選ばれたグループの提案額は運営期間の30年で528億円に上り、国が年間およそ10億円を上限に公費負担するとしていた維持管理費もグループ側が賄う計画で、国による赤字補填は発生しない見通し。ただ、土地を所有する東京都などへの年間およそ11億円の賃借料は引き続き国が負担するという。
JSCは今後、グループ側と基本協定を結んだうえで9月ごろに契約を締結し、2025年4月から民営化を実現する方針。

インド総選挙 与党連合過半数獲得もモディ氏の求心力低下

複数の現地メディアによると、インド総選挙の結果、メディアの集計では定数543議席のうち、与党連合は日本時間6月5日午前5時現在293議席にとどまり、2019年の前回選挙から60議席近く議席を減らす見込みだ。中でもモディ首相が率いるインド人民党(BJP)単独では過半数を割り込む240議席にとどまる、予想外の結果となった。一方、野党連合は大きく議席を伸ばした。
これは、モディ政権のもとで高い経済成長が続いた反面、その内実は多くの国民の間で日常の暮らしの中で全く実感できていない。それどころか、経済格差や高い失業問題が深刻化したとする不満が、農村部を中心に溜まっているためだ。期待感より、大きな失望感がこの結果を招いた。
いずれにしても3期目を迎えるモディ政権は、高い信任のもと運営できたこれまでとは異なり、モディ氏の求心力が低下した中で、野党連合の見解にも十分配慮した運営が求められることになりそうだ。