塩野義 新型コロナ治療薬「ゾコーバ」製造販売の本承認を申請

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は6月9日、国内で2022年11月に厚生労働省から緊急承認を受けた新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」について、8日付で製造販売の本承認を同省に申請したと発表した。緊急承認の際、本承認に向けて、臨床試験(治験)データの追加提出をしたうえで1年以内の申請が求められていた。

JERA,日本触媒,千代田化工 水素供給網構築でNEDOの事業に採択

JERA(本社:東京都中央区)、日本触媒化学(東京本社:東京都千代田区)、千代田化工建設(本社:横浜市西区)の3社は6月9日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業」に採択されたと発表した。
この事業はアンモニアを水素エネルギーキャリアとして有効活用することを目的に3社の知見を合わせることで、既存の技術より競争力あるアンモニア分解技術の確立に向けて、アンモニアから水素を取り出すための触媒の開発を行うもので、2025年度までの約3年間にわたって実施する。

5月企業倒産34.3%増の706件 高水準続く 増加は14カ月連続

東京商工リサーチのまとめによると、5月の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が706件(前年同月比34.3%増)、負債総額は2,787億3,400万円(同218.9%増)だった。
件数が前年同月を上回るのは2022年4月から14カ月連続。増加率は2023年1月から25%を上回る高水準が続き、1〜5月累計では3,272件に上り、すでに2022年上半期(1〜6月)の3,068件を超えている。5月としては2018年以来5年ぶりの700件台。負債総額は2カ月連続で2,000億円を上回り、5月に2,000億円を超えたのは11年ぶり。産業別では建設業132件(前年同月比40.4%増)、卸売業96件(同54.8%増)、小売業73件(同52.0%増)などとなっている。なお、このほかに5月に負債額1,000万円未満の倒産も53件(前年同月44件)発生している。

日本 提案型ODA導入へ 8年ぶり大綱改定, 戦略的支援で関与深める

日本政府は6月9日、政府開発援助(ODA)の基本方針、開発協力大綱の改定案を閣議決定した。相手国の要請を待たずに提案する「オファー型」のODAを導入する。改定は2015年以来8年ぶり。
自由で開かれた国際秩序への挑戦の分断リスクが深刻化している現状を踏まえ、戦略的な支援で東南アジアや島嶼(しょ)国への関与を深めるのが狙い。民間投資を呼び込みつつ、日本が得意とする質の高い社会インフラ整備や医療、教育分野などに力を入れる。

成田国際空港 エアアジアが7/1より成田ーセブ線に定期便就航

成田国際空港(本社:千葉県成田市)は6月8日、エアアジア・フィリピンが7月1日より成田ーセブ線に定期旅客便を就航すると発表した。エアアジア・フィリピンは、マニラを拠点とするLCC(格安航空会社)で、日本ーセブ間に乗り入れするのは初めて。
機材はA320(座席数:180席)。毎日運航する。成田発18時30分ーセブ着22時25分、セブ発11時55分ー成田着17時30分。

エーザイ認知症薬レカネマブ 米FDA諮問委が正式承認勧告

米食品医薬品局(FDA)は6月9日、エーザイと米バイオジェンが共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関する諮問委員会を開き、正式承認を推奨すると勧告した。これを受け、FDAは7月6日までに可否を判断する予定。米国ではレカネマブは2023年1月にFDAが下した”仮承認”ともいえる迅速承認の状況にある。
米国で正式承認されれば日本や欧州など世界で一気に普及が進む可能性がある。レカネマブはFDAが迅速承認した際、提出された治験のデーターでは、早期アルツハイマー病患者に対し、認知機能の悪化スピードを27%遅らせる効果が示されている。

東亜建設 バングラデシュMRT5号線北路線等工事JV150億円で受注

東亜建設工業(本社:東京都新宿区)は6月8日、バングラデシュの建設会社スペクトラ社と組成した共同企業体(JV)が、ダッカ都市交通会社からMRT5号線北路線・車両基地造成工事を受注したと発表した。工事期間は1,461日(約48カ月)、契約金額はJV全体で約150億円。今回の受注工事は、国際協力機構(JICA)による日本政府開発援助(ODA)の有償資金協力(円借款)により実施される。

全仏テニス混合ダブルス 加藤未唯・プッツ組が優勝

テニスの全仏オープンで6月8日、パリのローランギャロスで混合ダブルス決勝戦が行われた。その結果、加藤未唯(ザイマックス)ティム・プッツ(ドイツ)組が、ビアンカ・アンドレースク(カナダ)マイケル・ビーナス(ニュージーランド)組を2−1で破り、優勝した。日本人選手の混合ダブルスでの優勝は、柴原瑛菜(橋本総業)がオランダ選手とのペアで制した前回に続き、2年連続となった。

東芝 非公開化へ 国内連合のTOB 株主に「応募推奨」

東芝は6月8日、投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)など国内連合による東芝へのTOB(株式公開買い付け)について、株主に対して応募を推奨すると発表した。非公開化によって複雑な株主構成を整理し、経営を安定させて成長シナリオを推進するのが狙い。
2015年に不正会計が発覚してからの8年、経営陣の”ドタバタ劇”を含めた経営の混乱や、株主との対立が続いていた。

年率2.7%増へ上方修正 GDP1〜3月改定値 設備投資など活発

内閣府が6月8日発表した1〜3月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.7%増、年率2.7%増だった。5月に公表した速報値(前期比0.4%増、年率1.6%増)から上方修正した。
設備投資が自動車関連を中心に活発で、速報段階の前期比0.9%増から1.4%増に上振れした。民間在庫変動はGDP全体への押し上げ効果を速報値のプラス0.1ポイントからプラス0.4ポイントに引き上げた。