フリーランス保護法成立 不当な取引是正 立場の弱い個人を守る

組織に属さずに働く人を保護するフリーランス・事業者間取引適正化等法が4月28日、参院本会議で可決、成立した。これにより、報酬が減額されたり、一方的に仕事が取り消されたりする不当な取引を是正する。組織に対して立場の弱い個人が安心して働ける環境を整える。
新法はフリーランス業務を委託する企業に、あらかじめ書面、メールで仕事の範囲や報酬を明示するよう義務付ける。また、発注した仕事の成果物を受け取ってから60日以内に報酬を支払うようにする。違反には50万円以下の罰金規定を設けている。公布から1年6カ月以内に施行する。
政府が2020年に実施した調査の推計では、国内に462万人のフリーランスがいる。

中国 万博パビリオンに竹をふんだんに使用 イメージ披露

中国が4月27日、2025年の大阪・関西万博に正式に参加することを決めた調印式で、建物の素材に竹を使った同国パビリオンのイメージの一端を披露した。中国パビリオンは「自然と共に生きるコミュニティの構築」などをテーマに建物の素材に竹をふんだんに使用する予定。建物の入口から内部に至る壁は、巻物の書物を広げた形を表現していて、自然との共存という理念が込められているという。

スズキ インドの年産能力を100万台増強 内外の需要増で

スズキ(本社:静岡県浜松市)のインド子会社、マルチ・スズキは4月26日、同国における乗用車の年産能力を最大100万台増強する方針を明らかにした。具体的な時期などの詳細は未定。設備増強はインド国内外の需要増に応えるためとしている。
スズキのインドにおける四輪車の年産能力は現在、北部ハリヤナ州と西武グジャラート州の工場を合わせて225万台となっている。

22年世界のEV・PHV販売は前年比1.5倍の1,000万台超 IEA

国際エネルギー機関(IEA)のまとめによると、2022年に世界で販売された電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド(PHV)の合計が2021年比1.5倍の1,000万台超となった。国策として拡大を掲げている中国の伸びが大きく、販売台数は全体のおよそ6割に相当する590万台に上った。
2023年1〜3月の世界販売台数も前年同期比25%増と好調なことから、IEAは2023年は通年で1,400万台に達すると予測している。

JR西日本 23年3月期3期ぶり黒字, 最終885億円, 旅行需要回復

JR西日本(本社:大阪市北区)が4月28日発表した2023年3月期の連結決算は、最終損益が885億円の黒字(前期は1,131億円の赤字)となった。黒字転換は3期ぶり。旅行需要が回復し、鉄道収入の増加やホテルの稼働率上昇が寄与した。年間配当は3年ぶりに25円増配する。売上高は35%増の1兆3,955億円、営業利益は839億円の黒字(前期は1,190億円の赤字)だった。鉄道需要で在来線の収入がコロナ禍前の2019年比で8割まで回復した。

3月有効求人倍率1.32倍 3カ月連続低下 建設・製造業で抑制

厚生労働省が4月28日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.32倍と前月より0.02ポイント低下した。建設業や製造業で求人を抑える動きがみられた。景気の先行指標とされる新規求人(原数値)は、3月に前年同月比0.7%増えた。業種別にみると、生活関連サービス業が8.3%増、宿泊業・飲食サービス業が5.9%増えた。製造業は8.0%減、建設業が6.3%減となった。
2022年度の有効求人数は10.8%増加した。産業別でみると、宿泊業・飲食サービス業や、生活関連サービス業が牽引した。有効求人数は2020年度には前年度比22.3%減少したが、2年かけて徐々に2019年度の水準を取り戻しつつある。

日本特殊陶業 在宅高齢者の会話サービスで新会社設立

Niterraグループ、日本特殊陶業(本社:名古屋市東区)は4月26日、在宅高齢者の日常生活支援の一環として、高齢者の会話量を増やしたり、健康に関する情報を提供したりするデジタル上のコミュニケーションサービスで新会社「YORICOM」(ヨリコム、本社:愛知県小牧市)を設立したと発表した。
新会社の資本金は500万円。2023年4月3日設立した。AIとキャラクターを組み合わせた、バーチャルアシスタントによる「寄り添いコミュニケーション」の事業活動を展開する。

丸紅 バングラデシュのITサービス, BJITグループと資本業務提携 

丸紅(本社:東京都千代田区)は4月27日、バングラデシュを拠点に日本、欧州、米国およびASEAN市場向けにITサービス事業を展開しているBJITグループと資本業務提携し、次世代社会インフラ「オフショアDXサービス」事業に参画すると発表した。
丸紅はBJITグループの戦略的パートナーとして、丸紅が持つグローバル・ネットワーク、マーケティング力、事業推進力を活用し、BJITブループのグローバル展開とサービス機能拡大を加速させ、グローバルIT企業への飛躍をともに目指す。
世界のオフショアソフトウェア開発の市場規模は2020年に約360億米ドルで、2028年まで年平均成長率15%で拡大し約1,120億米ドルまで伸びると予想されている。一方、DXを支えるITエンジニアは先進国を中心に労働人口の減少や、技術の多様化と複雑化により不足している。

25年NHK大河ドラマは横浜流星主演「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」

NHKは4月27日、2025年に放送する大河ドラマが、浮世絵師の喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎らを世に送り出した”江戸のメディア王”蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)の波乱万丈の生涯を描く「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」に決定したと発表した。主演の蔦屋重三郎を俳優、横浜流星(26)さんが務める。横浜はNHKドラマ初出演となる。脚本は森下佳子氏が担当する。

長野・上高地で”開山祭” 今シーズンの山の安全を祈願

北アルプスの穂高連峰や槍ヶ岳の登山口になる長野県松本市の上高地のシンボル、”河童橋”のたもとで4月27日、開山祭が行われた。地元の関係者や観光客など300人余が参加し、今シーズンの山の安全を祈願した。
松本市によると、2022年に上高地を訪れた人は87万人余と新型コロナの感染拡大前のおよそ70%まで回復しており、今年はさらなる増加を見込んでいる。