日本の教員給与690万円で23位 OECD平均を90万円下回る

経済協力開発機構(OECD)は9月12日、日本の教員給与が加盟国の平均を下回ったとする報告書を発表した。報告書は「図表で見る教育2023」。15年間の勤務実績のある公立学校教員の法定給与(税引き前。賞与や手当などは除く)を比較したもの。日本は4万7,349ドル(約690万円)で、加盟国平均の5万3,456ドル(約780万円)を6,107ドル(約90万円)下回った。比較できる36カ国・地域の中では高い順で23番目だった。
最高はルクセンブルクの11万2,008ドル(約1,640万円)で2番目に高かったのはドイツの9万6,742ドル(約1,415万円)、3番目はオランダの8万4,862ドル(約1,240万円)。

”特定技能”に運送業ドライバー追加へ 国交省が検討 23年度中実現へ

国土交通省は外国人労働者の在留資格「特定技能」の対象にトラック、タクシー、バスの運転手といった自動車運送業を追加する検討に入った。出入国在留管理庁など関係省庁と協議し、2023年度中の実現を目指す。国交省は不足する人員規模の調査や技能試験の環境整備などを進める。
運送業界の人手不足は深刻化している、2024年4月から運転手の時間外労働に年960時間の上限を設けることで、物流の停滞が懸念される「2024年問題」が指摘されている。

EU 中国製EV調査へ「国からの巨額の補助金で市場を歪めている」

EU(欧州連合)のフォンデアライエン委員長は9月13日、中国製EV(電気自動車)について、「国からの巨額の補助金で価格が人為的に低く抑えられており、我々の市場での競争を歪めている」との認識を示し、調査を行う考えを明らかにした。
EUのルールでは、調査の結果、外国からの補助金を受けた輸入品によってEUの産業が不公正な競争にさらされ損害を受けたと認定されれば、制裁として関税を上乗せするなどの措置を取ることができる。

金剛バス廃止で4市町村 地域の足確保へ近鉄・南海バスに協力要請

金剛自動車が、富田林市、河南町、太子町、千早赤阪村の4市町村を走る「金剛バス」を、12月20日で路線バス事業の廃止を発表したことを受けて、地域の足確保に向け、地元自治体が近くのエリアを走る近鉄バス、南海バスの2社に対し、路線の引き継ぎについて協力要請していたことが分かった。
両社は現時点では「対応を検討中」としている。路線の引き継ぎにあたっては、利用者数が限られているだけに、運行数の減便や使用車両の小型化など採算性をどう確保するのか?が論点となりそうだ。

プーチン氏と金正恩氏が会談 北朝鮮の人工衛星開発支援

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記は9月13日、ロシア極東アムール州ボストーチヌイ宇宙基地で会談した。両首脳の会談は2019年4月以来、およそ4年5カ月ぶり。ロシアメディアが報じた。プーチン大統領は、北朝鮮の人工衛星開発を支援する意向を示しているほか、ウクライナの反転攻勢を見据え、武器取引など軍事技術協力の拡大を協議した可能性がある。

高校生の求人倍率3.52倍と過去最高 9/16から採用試験開始

2024年春卒業予定の高校生の採用試験が9月16日から始まる。就職希望の高校生が減少している一方で、人手不足の企業からの求人は増えており、高校生の求人倍率は3.52倍と過去最高の高水準にある。
厚生労働省によると、2024年3月卒業予定の高校生のうち、就職希望の生徒は7月末時点で12万6,069人で前年同期比7,347人(5.5%)減少している。これに対し、企業からの求人は44万4,187人と前年同期比4万2,793人(10.7%)増加している。この結果、就職を希望する生徒1人当たり求人数を示す求人倍率は、全国平均で3.52倍と前年同期を0.51ポイント上回り、統計を取り始めた1985(昭和60)年以降、最も高くなっている。
都道府県別にみると、最も高いのが東京の10.99倍、次いで大阪の6.94倍、広島の4.31倍などとなっている。最も低いのは沖縄の1.56倍、鹿児島の1.94倍が続いている。

ホンダ BMW, フォードと北米でEV活用のエネルギーサービス新会社

ホンダは9月12日、米国現地法人、アメリカン・ホンダモーターとBMWグループ、フォード・モーターの3社がEV(電気自動車)を活用し、電力ネットワーク安定化に貢献するエネルギーサービスを提供する新会社「ChargeScape(以下、チャージスケープ)」の設立で合意したと発表した。3者均等での出資を予定しており、2024年初の稼働開始を予定。
新会社は、複数の自動車メーカーと米国およびカナダ内に数多く存在する電力会社とを結ぶ共通の情報プラットフォームを構築、提供する。これにより各自動車メーカーのEVが電力ネットワークと効率よくつながる、台数規模を生かした幅広い調達力で電力ネットワークの安定化を目指す。

川崎重工 大規模ステーション向け水素圧縮機技術 NEDOが採択

川崎重工は9月12日、同社が開発を進める大規模水素ステーション向け「大容量高圧ガスブースター式水素圧縮機の技術開発」がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業に採択されたと発表した。
大型燃料電池バスおよびトラックなど大型商用車ベースの燃料電池車(以下、FCHDV)では大流量での水素充填が可能な大規模ステーションが必要とされている。同事業では大容量高圧ガスブースター式水素圧縮機を開発することと、大規模水素ステーションを実現し、FCHDVの普及を後押しすることを目指す

ヤマト運輸 三菱ふそう開発の小型EVトラック900台導入

ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸は9月12日、三菱ふそうトラック・バスが開発した、小型の電気自動車(EV)トラック「eCanter(eキャンター)」の新型モデルを約900台導入すると発表した。
最大積載量2トンで、航続距離の短いラストワンマイル輸送に活用する。9月より2024年3月までに全国で順次投入し、温暖化ガスの排出削減につなげる。従来型に比べ小回りが利くように改良。約8時間の通常充電で116km走行できる。荷台に常温・冷蔵・冷凍の3室を備えている。

リビアで大洪水 行方不明1万人, 死者も5,300人

国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)当局者は9月12日、リビア東部で大規模な被害を出した暴風雨による洪水で行方不明者が約1万人、死者が5,300人に上る可能性があると発表した。リビアは現在、国家分裂状態にあり、ロイター通信などによると、大雨でダムが決壊し洪水が頭部を直撃した。東部を支配する勢力は、特に甚大な被害を受けたデルナで1,000人以上の遺体を収容し、都市の25%が壊滅的な被害を被ったとしている。また、東部地域を統括する「リビア国民軍(LNA)」は2,000人超が死亡したと伝えている。救助活動は難航しており、今後犠牲者数は拡大する恐れがある。