NASA アルテミス計画始動 月へ無人宇宙船打ち上げ

米航空宇宙局(NASA)は11月16日(米東部時間)、フロリダ州ケネディ宇宙センターから月面探査する「アルテミス計画」の1号機となる無人の宇宙船を打ち上げた。計画によると、宇宙船は6日目に月に最接近し、26日目に地球に帰還する予定。
今回のロケットには宇宙航空研究開発機構(JAXA)の2機の超小型探査機も搭載している。そのうち1機「OMOTENASHI(おもてなし)」は日本の探査機として初の月面着陸を計画している。米国が月に宇宙船を送り込むのは1972年の「アポロ計画」以来、約50年ぶり。2025年以降の実現を目指す友人月面探査の再開に向けた試験飛行となる。

カルビー 中国でキッズ向けスナックの販売強化

カルビー(本社:東京都千代田区)は11月16日、中国本土で11月より、伸長するキッズ向けスナックを販売強化すると発表した。今回キッズ向けスナックとして新たにつくったブランド「小さいおこさまシリーズ」で、油を一切使用せず、薄めの味付けの、かっぱえびせん、サッポロポテトつぶつぶベジタブル、おさつスナック、こめわプレーン味、こめわカボチャ味などを発売する。
カルビーグループは2030年に向けた長期ビジョンで、海外市場を成長の軸として確立することを掲げ、中華圏を重点4地域の一つと位置付けている。

G20首脳会議閉幕 核使用認めず 首脳宣言は合意優先

インドネシア・バリ島で11月15、16日の2日間にわたり開催されていたG20首脳会議は11月16日、首脳宣言を採択して閉幕した。今回の首脳宣言は議長国インドネシアのジョコ大統領が主導し、ウクライナ侵攻を非難、「核使用を認めない」などとしたが、調整がつかず宣言を出せない事態を回避するため、ウクライナ侵攻をめぐり激しく対立した欧米とロシアなどそれぞれの主張を盛り込み、合意を優先させた。その結果、各国の対立や世界の分断は今後も続く続くことになった。

10月の貿易赤字2.1兆円と最大に 円安・資源高響く

財務省が11月17日発表した10月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2兆1,622億円の赤字だった。10月として、比較可能な1979年以降で最大の赤字となった。主要因は円安と資源高で、輸入額は前年同月比53.5%増の11兆1,637億円。輸出額は同25.3%増の9兆15億円だった。貿易赤字は15カ月連続で、3カ月続けて2兆円を超える赤字となった。

京都・東福寺「五百羅漢図」14年間の修復作業終了

京都・東福寺(所在地:京都市東山区)で、14年間にわたり続けられてきた「五百羅漢図」の修復作業が終わったことを受けて11月15日、記念の法要が営まれた。
五百羅漢図は1幅が縦およそ1.7m、横およそ90cmで、羅漢と呼ばれる仏教の聖人たちが描かれた室町時代の絵画で、同寺では合わせて47幅を所蔵している。平成20(2008)年から修復作業が進められてきた。羅漢たちが修行に臨む様子や神通力を発揮する姿などが色鮮やかに描かれている。
この五百羅漢図は、2023年3月から東京国立博物館で、同年10月から京都国立博物館で一般公開される予定。

10月の訪日外客 前月比2.4倍の49万8,600人 回復途上

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、10月の訪日外客数は前月比2.4倍の49万8,600人だった。新型コロナウイルスの水際対策が本格緩和されてから1カ月経過したことが大きく寄与、国際線が活況、百貨店の免税店も好調だ。ただ、「ゼロコロナ」政策を堅持している中国が、本土で新型コロナの新規感染者が広東省広州市など増えつつある地域があり、中国からの訪日客は依然として戻っていない。2019年と比べるとまだ2割の水準にとどまっており、本格回復にはほど遠い。

ジェトロ 米ロサンゼルス港と協力深化の覚書に調印

米ロサンゼルス港湾局は11月14日、日本貿易振興機構(ジェトロ)ロサンゼルス事務所との間で、サステナビリティや環境対策、サプライチェーンの最適化などで協力促進に向けた覚書(MOU)に調印したと発表した。在ロサンゼルス日本総領事館やロサンゼルス市を含む4者が3年間にわたり協力することが盛り込まれている。ロサンゼルス港は全米有数の会場物流の拠点。

第一三共 追加接種コロナワクチン 23年1月承認申請

第一三共(本社:東京都中央区)は11月15日、開発中の追加接種向け新型コロナウイルスワクチンについて、最終段階の臨床試験(治験)で有効性や安全性を確認し、主要評価項目を達成したと発表した。2023年1月に厚生労働省へ承認申請する予定。
治験は米ファイザーや米モデルナ製の「メッセンジャーRNA(mRNA)」ワクチンを2回接種した成人や高齢者約5,000人を対象に、3回目に第一三共製と既存ワクチンを打った人の有効性や安全性を比べた。

理研と京大 マウス人工冬眠で手術時の臓器負担軽減

理化学研究所と京都大学のチームは11月14日、マウスの脳にある特定の神経を刺激して冬眠に近い状態にし、手術時の臓器への負担を軽減できる可能性を確認したと発表した。人で実用化できれば、体に優しい手術が可能になると期待される。
実験では、本来は冬眠しないマウスの「Q神経(休眠誘導神経)」を刺激して冬眠状態にし、実際の血管手術を想定して大動脈の血流を遮断。冬眠状態にしないマウスと比較すると、腎臓への負担を示す数値が低いことを確認した。