ジャカルタ特別州が中高の教室に監視カメラ設置を検討
地元紙によると、ジャカルタ特別州が中高の校内での「不道徳な行為」が次々と明らかになっていることに対応、州内すべての国立中学・高校の教室への監視カメラの設置を検討している。中央政府でも支持する声はあるが、教育現場への過度な監視として批判も予想される。
タウフィック・ユディ教育局長が11月2日、全校への監視カメラ導入を明らかにした。州教育局は教師による生徒へのわいせつ行為や生徒間の性行為など「校内での望ましくない事例」が多く明らかになっているためと説明した。アホック副知事もこれを支持しており、監視カメラ設置の予算は早ければ2014年にも盛り込まれるという。ムハンマド・ヌー教育文化相も州の方針に支持を表明し、教室に監視カメラを設置すればカンニングなど生徒の不正行為の監視や、防止にも役立つとしている。
ジャカルタ州の最低賃金244万ルピアに 労組の反発必至
ジャカルタ州の最低賃金244万ルピアに 労組の反発必至
ジャカルタ特別州のジョコウィ知事は11月1日、2014年の州最低賃金(UMP)を13年比10.4%高の244万1301ルピア(約2万1360円)に設定したと発表した。これは州・労組・経営者の3者で構成する最低賃金評議会で協議されたが、最終とりまとめの段階では、労組代表はこれを不服とし会議をボイコットした状態で合意に達したもので、見直しを迫る労組の反発は必至とみられる。
2014年の最低賃金の協議に際し、労組側は13年比68%高の370万ルピアを要求していたが、州政府と経営側は反発。経営側は230万ルピア、州政府は244万ルピアを提示していた。最低賃金評議会では労・使各7人、州政府16人の計30人の委員のうち、内容を不服とした労組代表7人が会議をボイコットした。したがって、労組側はこの内容に同意していない。
衛生設備の整備遅れによる経済的損失はGDPの2.3%
衛生設備の整備遅れによる経済的損失はGDPの2.3%
地元紙によると、世界銀行インドネシア事務所代表は10月30、東南アジア3カ国(インドネシア、フィリピン、ベトナム)を対象とした水衛生管理に関する世銀報告書を踏まえ、インドネシアでは衛生設備の整備遅れによる経済的損失が国内総生産(GDP)の2.3%に相当すると指摘した。同代表は経済成長率に比べ下水処理施設などの整備が遅れた場合、不衛生により国民の健康リスクが高まることが、経済成長率に悪影響を及ぼす要因になると警告した。
インドネシアでは全人口の約半数が都市部に住んでいるため、今後も増大すると予想される下水の管理など排水設備の普及が急務だと主張した。フィリピン、ベトナムと比べ、インドネシアが最も遅れているとも指摘した。報告書によると、インドネシアでは汚水浄化槽に堆積したごみで適切に処分されているのは全体のわずか5%に留まっている。また都市人口の14%は屋外で排便している。2015年までの国連ミレニアム開発目標は、全人口におけるトイレなど衛生設備の普及率62.4%達成を目標に掲げている。
賃上げ求めインドネシア各地でゼネスト 日系企業も影響
賃上げ求めインドネシア各地でゼネスト 日系企業も影響
インドネシア労働組合総連合(KSPI)を中心とする複数の労働組合連合は10月31日、2014年の最低賃金の引き上げを求めて、インドネシアの全国20州、150県・市でゼネストを実施した。ただ、主要労組間で要求水準に開きがみられ、労組側が”一枚岩”ではなかったことで、高速道路を閉鎖するなど過激な行動が目立った昨年に比べ、今年は比較的穏やかだった。
首都圏では日系企業が多く入居する西ジャワ州ブカシなどの工業団地でもストライキが行われ、多くの日系企業が休業を魚儀なくされた。ゼネストへの参加者は、KSPI発表で全国で150万人、警察発表で全国で推計15万人(うちジャカルタ首都圏で約6万人)。
一斉スト回避に向け最低賃金の引き上げ公表の自治体も
一斉スト回避に向け最低賃金の引き上げ公表の自治体も
10月31日、11月1日の全国20州、200県・市で約300万人を動員して実施が予定されている一斉ストライキ回避に向け2014年の最低賃金賃金引上げを公表する自治体が出てきた。南東スラウェシ州は26日、14年の最低賃金を前年比25%高の160万ルピアへ引き上げると発表。スマトラ島のジャンビ州も29日、同15.67%高の150万ルピアへの引き上げを決めている。いずれも、9月にユドヨノ大統領が署名した最低賃金の引き上げ幅を10%以内と定めた大統領通達を大幅に上回っている。
ジャカルタ特別州庁舎前で労働者約500人がデモ
ジャカルタ特別州庁舎前で労働者約500人がデモ
中央ジャカルタのジャカルタ特別州庁舎前で10月29日、インドネシア労働組合総連合(KSPI)の約500人が、最低賃金の引き上げを求めてデモを行った。ジャカルタ州議会が決定した2014年の最低賃金策定基準の適正生活経費(KHL)は1カ月229万9860ルピア。これに対し、KSPIは品目数の増加を求めており、最低賃金は370万ルピアが必要と主張している。
気象庁が首都圏に週末までに雨季間近の豪雨予測
気象庁が首都圏に週末までに雨季間近の豪雨予測
インドネシア気象地理物理庁(BKMG)は10月28日、ジャカルタ首都圏で週末までに局地的な豪雨の恐れがあるとの予測を明らかにした。乾季から雨季への移行期で気候が不安定なことが、その原因。BKMGの広報担当課長は例年、乾季から雨季への変わり目には短時間に集中的な豪雨があることを指摘。首都圏南部では11月初旬にも雨季に入ると予想されており、大雨と同時に発生する突風にも注意を呼び掛けている。ジャカルタ特別州では雨季を控え、州内を流れる4つの河川の浚渫(しゅんせつ)など洪水対策が急ピッチで進められている。
10/31・11/1の一斉ストは全国20州・150県で300万人動員
10/31・11/1の一斉ストは全国20州・150県で300万人動員
インドネシア労働組合連合(KSPI)を中心とする複数の労組が、10月31日と11月1日に大幅な賃金引き上げを求めて実施する一斉ストライキの全容がほぼ明らかになった。地元メディアによると、KSPIのサイド・イクバル会長のコメントでは全国20州・150県で総計300万人を動員する大規模なストライキになる見込みだ。28日から各地の工業団地内でデモを敢行、31日・1日の両日ストに突入する予定という。ストには港湾労働者も参加。港や空港をはじめ、インドネシア経済全体がマヒするだろうと同会長は語っている。
ジャカルタ特別州が動物虐待防止で猿回しを一斉摘発
ジャカルタ特別州が動物虐待防止で猿回しを一斉摘発
ジャカルタ特別州が今週から、動物虐待や伝染病の防止などを理由に、路上で行われている大道芸の猿回しの取り締まり、一斉摘発に乗り出した。同州のジョコウィ知事は2014年には州内の猿回しを一掃するとの目標を掲げている。一部の猿はすでに押収、保護されたが、今回の摘発を察した多くの猿使いは雲隠れした。
地元メディアによると、10月25日までに21匹の猿が保護された。保護された猿は検疫後、ジャカルタの動物園に収容される。州内には猿回しの猿は60匹はいるとみられ、州当局は11月に取り締まり、摘発を再開する予定だ。州政府はこれにより職を失う猿回し師に対し、100万ルピア(約9000円)を補償し、就職の世話も行うとしている。
10/31と11/1 インドネシア首都圏で180万人ゼネスト
10/31と11/1 インドネシア首都圏で180万人ゼネスト
インドネシア労組会議(KSPI)は10月24日、10月31日と11月1日の2日間、首都圏を中心に大規模なゼネスト実施すると明らかにした。ジャカルタと西ジャワ州ブカシ県などで180万人を動員する。政府がまもなく2014年の州最低賃金を発表するのを前に、大幅な賃上げを要求する構えだ。
ジャカルタとブカシ県の企業に勤務する80万人のほか、西ジャワ州デポックとボゴール、バンテン州タンゲランで計70万人、西ジャワ州カラワン、プルワカルタ、スバンで計30万人が参加する予定。それぞれ労働者が勤務する各工場前で座り込みストライキを断行する。
最低賃金を算出するための適正生活水準(KHL)の構成品目を60品目から84品目に増やすとの考えを改めて表明。2014年はジャカルタの州最低賃金を今年度から7割増の370万ルピア(約3万2000円)に引き上げるよう求める。
北スマトラ州メダンでも工業団地5カ所で、総勢10万人がこのゼネストに参加する計画だ。メダンでは2014年の州最低賃金を、今年度比8割増の250万ルピアに引き上げるよう要求する。