ジャワ島スメル山噴火で2,500人避難,集落に火砕流

インドネシア国家防災対策庁は12月5日、ジャワ島スメル山で4日に起きた大規模な噴火で、約2,500人が避難したと発表した。地元メディアによると、火砕流が19km超の地点に到達、集落の家屋や橋が降灰で覆われた。
スメル山は1年前の2021年も12月4日に噴火。火砕流が広範囲に広がり住民を襲い、50人超が死亡しており、被災者らには1年前の悪夢が繰り返される事態となった。火山地質災害対策局によると、今回の噴火で5日までに計18回の噴火や揺れを記録。当局は警戒レベルを最高の第4段階に引き上げた。

日本 サッカーW杯8強逃す PK戦でクロアチアに敗れる

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は12月5日、決勝トーナメント1回戦の日本ークロアチア戦が行われ、日本は1−1からのPK戦で敗れ、史上初の8強入りを逃した。戦前、劣勢が伝えられた今回はドイツ、スペインを破るというサプライズを起こし、4回目の決勝トーナメントにコマを進めた日本だが、8強入りという悲願の目標には届かなかった。

中国 広州市と深セン市が12/1から防疫措置を緩和

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国広東省の広州と深セン両市政府は11月30日、中国国務員共同防疫メカニズムに定めている新型コロナの予防抑制措置をより一層合理化した、防疫緩和措置を適用すると発表した。
この要点は①科学的かつ正確に高リスク地域を指定。当該地域の範囲は一般的に建物などの単位で指定し、むやみに適用範囲を拡大してはならない。封鎖管理解除の条件に合致する場合は速やかに解除する②疫学調査は科学的かつ正確な原則に従って行い、濃厚接触者の判断基準を恣意的に拡大してはならない③濃厚接触者は原則として集中隔離を受けるが、自宅隔離の条件を満たす場合は自宅隔離を行う④PCR検査はリスクが有る場所などの人員を対象に実施し、その対象範囲をやみくもに拡大してはならない。行政区域内の全人員を対象とした一斉PCR検査は一般的には実施しないーなど。

競馬チャンピオンズC ジュンライトボルトG1初制覇

競馬のダート王を決める第23回チャンピオンズカップ(G1、1800mダート、16頭出走)は12月4日、中京競馬場で行われ、3番人気のジュンライトボルト(石川裕紀人騎乗)が1分51秒9で優勝、G1を初制覇し、1着賞金1億2,000万円を獲得した。石川騎手はG1初勝利、友道康夫調教師はこのレース初勝利。
レースは中団後方に付けたジュンライトボルトが、最後の直線で外に出すと、道中ためていた鋭い末脚で豪快に馬群を割り、先行馬を交わし突き抜けた。クビ差の2着に4番人気のクラウンプライド、3着に6番人気のハピが入線。2連覇を狙っていた1番人気に支持されていたテーオーケインズは4着に終わった。

コロナ致死率 第7波は40歳以上で第6波の半分以下に

全国保健所所長会の研究グループのまとめによると、今年夏の新型コロナウイルス「第7波」で感染した40歳以上の人のうち、亡くなった人の割合は、今年初め以降の「第6波」のピーク時の半分以下に下がっていたことが分かった。高齢者の間で進んだワクチンの追加接種の効果が大きいとしている。
第6波の致死率は、1月初めからの4週間では0.62%、2月下旬まででは0.85%だったが、その後、感染者の減少とともに徐々に下がり、6月中旬までの4週間では0.23%だった。第7波では感染者数が最も多かった時期の致死率は、8月中旬までの4週間でも0.39%と、第6波のピーク時の半分以下だった。
また、重症化リスクの高い高齢者でも致死率は下がり、オミクロン株の「BA.5」が主流となった8月下旬までの1カ」月余りでは60代で0.05%、70代で0.39%、80代以上で1.81%と、「BA.1」の時期の半分以下になっていた。

ロシア向け中古車輸出急増 10月は前年の3倍超

財務省貿易統計によると、10月の中古車のロシア向け輸出額は、前年同月比3.4倍の345億円に上っている。トヨタ自動車、日産自動車、三菱自動車など自動車大手の現地での事業停止や撤退により新車不足が強まり、円安も加わって中古車の需要が急速に高まっている。
ウクライナ侵攻で、日本政府が対ロシア制裁として打ち出した輸出禁止の乗用車は、600万円超の高級車のみ。大半の中古車はその対象外だ。車輸出への制裁は”骨抜き”になっているのが実態といえそうだ。

高野連 23年センバツからタイブレークは延長十回から

日本高野連は12月2日、大阪市内で理事会を開き、試合の早期決着を図るタイブレーク制について、投手の投球数制限、選手の障害予防・健康管理などの観点から、開始イニングを従来の延長十三回から十回に変更すると発表した。2023年春の選抜大会から実施する。これは春夏の甲子園大会を含め、都道府県高野連が主催するすべての公式戦に適用する。

東北大 硫化スズで高効率太陽電池開発の可能性発見

東北大学の研究グループは12月2日、硫化スズの大きく曲がるバンド構造を初めて実測し、硫化スズが太陽電池材料として高いポテンシャルを持つことを証明したと発表した。同グループは硫化スズ単結晶に酸化モリブデンを堆積した界面の電子状態を光電子分光法によって解析。安価で安全なエネルギー源として期待される硫化スズ太陽電池の①バンドがほとんど曲がらない②開放電圧が低くなることで、変換効率が最高でも約5%程度と低いーなどの課題を克服した。

中国 ゼロコロナで婚姻数の減少に拍車 少子化加速か

中国民政省のまとめによると、政府の「ゼロコロナ」政策が同国の婚姻数の減少に拍車をかけていることが分かった。これにより、少子化が一段と加速するとの見方もある。
2022年1〜9月の婚姻件数は545万組で前年同期比7.5%減少している。2021年の同時期の0.1%減から2022年は減少率が大幅に拡大していることが分かる。
新型コロナウイルスの対策については、”ウイズコロナ”の時代を迎えて、そのほとんどの国・地域がワクチン接種の推奨ぐらいで、行動制限は大幅に緩和し経済・社会活動との両立に軸足を移している中、同国は引き続きゼロコロナ政策を堅持している。これにより、上海市をはじめ長期にわたりロックダウン(都市封鎖)が実施され、行動制限が行われたところも少なくない。
その結果、景気が減速、低迷し雇用不安が高まり、結婚を控えたり、ためらう若者が増えたとみられる。出産数も雇用や先行き不安となると同様、控えることになる。厳しいゼロコロナ政策断行の代償は大きい。

厚労省 コロナ・インフル同時流行 ピーク時も診療可能

厚生労働省は12月2日、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備え、平日であれば全国で1日に最大90万人程度を診療する体制を整えたと発表した。流行のピーク時に見込む75万人の受診希望者を受け入れられる水準としている。年末年始の感染拡大も想定され、休日の診療体制の強化が引き続き課題になる。都道府県が同時流行の発生時に備えた計画を作成し、厚労省が取りまとめた。