「人手不足」倒産1~11月374件,通年で最多更新か

東京商工リサーチのまとめによると、2019年の「人手不足」関連倒産は、1~11月累計で前年同期を12件上回る374件となった。これにより過去最多を記録した前年は通年で387件だったことから、2019年はこれを上回ることはほぼ確実となった。                        11月の人手不足関連倒産38件のうち、産業別では建設業(前年同月6件)とサービス業ほか(同10件)がともに9件で最多。次いで卸売業7件(同4件)、製造業6件(同6件)、小売業3件(同2件)、情報通信業2件(同1件)と続いた。

18年にはしかで14万人超が死亡 WHO・CDC推計 大半は5歳未満

世界保健機関(WHO)と米疾病対策センター(CDC)は12月5日、はしかにより世界で2018年に14万2,300人が死亡したとの推計を発表した。2017年の12万4,000人から増えており、今年も増加傾向にあるとして、WHOはワクチン接種を呼び掛けている。     死者は地域別でアフリカが最も多く5万2,600人、以下、中東が4万9,000人、東南アジアが3万9,100人と続いた。大半は5歳未満の乳幼児で、死まで至らない場合も脳の損傷や失明、聴力障害が残る例が多いという。2018年の世界のはしか患者数は約976万人。増加傾向にあり、WHOは警戒を強めている。

薬剤耐性菌で年間8,000人以上死亡 抗菌薬の適正使用の徹底を

国立国際医療研究センター病院(所在地:東京)などの研究チームは12月5日、抗生物質(抗菌薬)の効かない「薬剤耐性菌」によって、2017年に国内で8,000人以上が死亡したとの推計を発表した。極めてショッキングな研究結果で、抗菌薬の適正使用など対策の徹底が求められる。耐性菌の死者数を全国規模で調べた研究は初めて。                日本で検出の多いメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とフルオロキノロン耐性大腸菌の2種を調査した。全国の協力医療機関から集められたデータを基に、菌が血液に入り込んで起きる病気で、耐性菌による死亡の主要な原因と考えられている菌血症の患者数を算出し、死亡者数を推計した。この結果、2011~2018年の死亡者数は年間約7,400~8,100人に上った。MRSAの17年の推定死亡者数は4,224人で、11年から減少傾向にあるが、耐性大腸菌は3,915人で右肩上がりで推移している。

ADB LEAP分含め5000万ドル融資 アジア太平洋地域の通信環境整備へ

アジア開発銀行(ADB)は12月2日、アジア太平洋地域におけるインターネット通信環境整備事業に対し、JICA(国際協力機構)が出資する「アジアインフラパートナーシップ信託基金(LEAP)」分2500万ドルを合わせ総額5000万ドルの融資契約に調印した。同事業はアジア太平洋地域の国、とくに大洋州の小さな島国やインドネシア、フィリピンの遠隔地に低コスト・高速のインターネット利用環境を整備するもの。

極地研・金沢大・東北大などオーロラの高エネルギー電子の仕組み解明

国立極地研究所、金沢大学、東北大学、JAXA宇宙科学研究所、電気通信大学などの研究グループは12月2日、地上と科学衛星の同時観測により、地球周辺の宇宙空間で生まれる電磁波が原因となって南極、北極の上空の深く、すなわち成層圏近くまで高エネルギーの電子が降り注いできていることを、世界で初めて明らかにした。成層圏のオゾンの破壊を誘発すると考えられている高エネルギーの電子が、どのように極域大気に降り込んでくるのか、その仕組みの解明を一歩進めた成果という。                           オーロラは高度100~300kmにおける大気の発光現象で、地球周辺の宇宙空間から磁力線に沿って降り込んでくる数十キロ電子ボルト以下のエネルギーを持つ電子が極域大気の原子や分子に衝突することによって発生する。

今年の新語・流行語年間大賞は「ONE TEAM」トップ10に「闇営業」など

今年話題になった言葉に贈られる「新語・流行語大賞」が12月2日発表され、年間大賞にはラグビー日本代表のスローガン「ONE TEAM」が選ばれた。トップ10にはこのほか「計画運休」「軽減税率」「タピる」「スマイルシンデレラ/しぶこ」「○○ペイ」「闇営業」「令和」「免許返納」などが選ばれた。また、日本のプロ野球と米大リーグで活躍したイチローさんが今年3月の引退会見で発した「後悔などあろうはずがありません」が選考委員特別賞に選ばれた。

北里大学・明治 乳酸菌が作るEPSのマウスノロウイルスの増殖抑制効果を確認

北里大学 北里生命科学研究所の片山和彦教授と明治(本社:東京都中央区)は12月2日、マウスノロウイルスに感染した免疫細胞に、乳酸菌OLL1073R-1株がつくる物質、菌体外多糖体「EPS」を与えて培養することで、培養液中のウイルスの増殖を抑制することを確認したと発表した。この研究成果を12月5日、第42回日本分子生物学会年会で発表する。

首里城復元までCGプロジェクション・マッピング検討 政府

日本政府は、先の火災で主要な建物が焼失した沖縄県の首里城の復元に向けた基本方針案を固めた。それによると、前回の平成4年に首里城を復元した際に作成した図面に基づいて原状復帰させることを原則としたえで、柱の正確な形状など前回以降明らかになった新たな知見も生かして復元するとしている。また、建物の景観を維持しつつ、スプリンクラーなどの消火設備を設置するなど、防災対策を講じるとしている。このほか、首里城が復元されるまでの観光振興策として、コンピューターグラフィックス(CG)の映像を巨大な建物の壁などに映し出す「プロジェクション・マッピング」で跡地に首里城の映像を映し出すことを検討することにしている。

9月の訪日宿泊者数 台湾が約87万人で2位 観光庁

日本の観光庁がまとめた宿泊旅行統計(速報値)によると、訪日台湾人の9月の宿泊者数は前年同月比8.7%増の延べ86万9,880人泊だった。これは中国の202万2,180人泊に次いで国・地域別で2位。全国47都道府県でみた国・地域別の外国人延べ宿泊者数の構成比では、台湾は東北6県、沖縄、九州、四国、北陸などの20県でトップシェアを占め、同じく20の都道府県でトップシェアだった中国と首位を分けた。                          外国人の延べ宿泊者数は1.7%増の692万人泊。9月としては2007年の調査開始以来、最多だった。

今年の子どもの名前1位 男の子「蓮」、女の子「凛」

生命保険大手の明治安田生命の調べによると、今年生まれた子どもの名前で最も多かったのは、男の子が「蓮(れん)」、女の子は「凛(りん)」だった。次に多かったのは、男の子では太陽の「陽」に飛翔の「翔」を合わせて「はると」や「ひなと」などと読ませる名前と、「新」1字で「あらた」などと読ませる名前だった。女の子では太陽の「陽」と植物の「葵」を合わせて「ひまり」や「ひなた」などと読ませる名前と、植物の「杏」の1字で「あん」や「あんず」などと読ませる名前が続いた。