日本 パキスタンの2案件の無償資金協力で支援額追加

日本政府はパキスタンの2案件の無償資金協力で支援額を追加変更する。対象案件の「サッカル市における気象レーダー設置計画」は19億8,600万円の供与限度額を28億1,800万円へ、また「シンド州における母子健康医療施設拡充計画」は34億4,500万円の供与限度額を41億1,600万円へそれぞれ引き上げた。これらの供与限度額の変更は、近年の機材価格の高騰を受けたもの。

三井物産 ロート製薬とシンガポール漢方薬EYSを買収

三井物産(本社:東京都千代田区)とロート製薬(本社:大阪市生野区)は4月4日、共同でシンガポール漢方薬製造販売企業のユーヤンサン(Eu Yan Sang International Ltd.本社:シンガポール、以下、EYS)を買収すると発表した。
EYS買収に伴う株式取得総額は約8億シンガポールドル(約880億円)で、最終的な持株比率はロート製薬60%、三井物産30%。
ロート製薬と三井物産が共同保有予定の特別目的会社(SPC、シンガポールで設立)がEYS株式の約86%を保有するライタス・クレーン・ホールディングス(本社:シンガポール)から全株式を譲受することに合意。残りの14%については譲受完了後に公開買付を行う。EYSは1879年に創業された東南アジア最大の漢方薬製造販売企業。

スズキ インドでの累計四輪車生産3,000万台達成

スズキ(本社:静岡県浜松市)は4月3日、インドでの四輪車生産台数が3月末までに累計3,000万台に達したと発表した。累計3,000万台は日本に次ぎ2カ国目で、1983年12月の生産開始から40年4カ月での達成となり、日本での所要期間、55年2カ月より速かった。最多車種は「アルト」で506万台。今後は生産能力を2030年度までに現行の約1.8倍に高める。

JR東海 太陽光路面発電とEVの廃バッテリーによる給電実証

JR東海は4月3日、MIRAI-LABO(本社:東京都八王子市)と共同で、太陽光路面発電装置とEVの廃バッテリーを組み合わせた自立給電システムの実証試験を、小牧研究施設で開始したと発表した。2050年のカーボンニュートラルの実現に向けた、同社の再生エネルギー活用の施策の一環。同システムは鉄道関連施設での利用のほか、災害時等の非常用電源への適用を目指す。

レンゴー バイオベンチャーbitsの株式60%取得, 子会社化

段ボール大手のレンゴー(本社:大阪市北区)は4月3日、Biomaterial in Tokyo(所在地:福岡県大野城市、以下、bits)の発行株式の60%を取得し子会社化したと発表した。bitsは微生物や酵素を用いる技術を研究しているバイオベンチャー企業。
食糧と競合しないバイオマスを活用して糖類やバイオエタノール、持続可能な航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)などを生産する技術およびCORSIA(Offsetting and Reduction Scheme For International Aviation)認証取得などに強みを持っている。

米テスラ世界販売1〜3月9%減 15四半期ぶりマイナス

米国の電気自動車(EV)最大手テスラが4月2日発表した2024年1〜3月期の世界販売台数は、前年同期比9%減の38万6,810台だった。主要市場の米国や中国市場での販売で、EV市場の減速に加え中国メーカーの徹底した安値攻勢に苦戦した。テスラの世界販売が前年実績を下回るのは5%減となった2020年4〜6月期以来15四半期(4年弱)ぶりとなる。

東陽テクニカ 流体制御装置会社子会社化し水素事業拡大

東陽テクニカ(本社:東京都中央区)は4月1日、3月29日付で流体制御装置の製造・設置を手掛けるエル・テール(所在地:兵庫県川西市)の全株式を取得して100%子会社化したと発表した。これにより、燃料電池や水電解の評価システムを増産し、日本国内だけでなく海外からの需要に対応できる体制を構築、グローバルに事業拡大していく。

3月関西の9百貨店舗増収 訪日客向け高額品など伸びる

大阪、京都、神戸の主要百貨店9店舗の3月の売上高(速報値)は、全店舗で前年実績上回った。増収の要因は①インバウンド(訪日外国人)客らによる宝飾品やブランド品など高額品の売れ行きが好調だった②ホワイトデー商戦で菓子を中心とした食品の売り上げが堅調だったーなど。
阪急うめだ本店(メンズ館含む)は前年同期比29.9%増、阪神梅田本店は7.1%増、近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店も14.6%増となった。

東京理科大 全固体リチウムイオン電池の有望基部素材発見

東京理科大学は4月2日、全固体リチウムイオン電池の基部素材として有望な候補物質として、幅広い温度域で高いイオン伝導度と安全性を兼ね備えた酸化物系固体電解質Li2-xLa(1+x)/3M206F(M=Nb,Ta)を発見したと発表した。
この材料は大気中で安定していることに加え、酸化物系固体電解質よりも高いイオン伝導度を示す。これにより安全性が高く、広い作動温度範囲を持つ革新的な全固体電池の開発につながる成果としている。

東京ガス レノバと再生エネで協業拡大で資本業務提携

東京ガス(本社:東京都港区)は4月1日、再生可能エネルギーの開発・運営を主幹事業とするレノバ(本社:東京都中央区)と、国内の再生可能エネルギー電源開発や電力の調達・販売、バイオマス事業の運営などでの協業拡大を目的とした資本業務提携契約を締結したと発表した。レノバが実施する第三者割当増資による約178億円の新株式発行を引き受ける。これにより、東京ガスは約13%の議決権割合を有するレノバの第2位の株主となる。
業務提携により両社は①レノバが開発中の複数の国内陸上風力事業への新たな出資参画および共同開発②東京ガスが出資参画し共同開発する陸上風力事業における電力購入契約の締結③バイオマス発電事業における協業④国内系統用蓄電池事業における協業ーなどを推進する。