核融合発電実現へ 3月中に約50社参加の産業協議会発足

内閣府は3月22日、核融合発電の実現を目指し、3月中に約50社が参加する「一般社団法人フュージョンエネルギー産業協会」を発足すると発表した。核融合発電は2030年代の実現を目指すスタートアップが、海外で出てくるなど研究が活発になっており、日本の関連企業が集まって開発や販路開拓に弾みをつける。

ブタの腎臓を男性患者に移植成功 世界初 米国ボストン

米国・ボストンのマサチューセッツ総合病院は3月21日、遺伝子を改変したブタの腎臓を末期腎不全の男性患者に移植することに成功したと発表した。これまで脳死者に移植した例はあるが、生きた患者は世界初という。
移植したブタの腎臓は米バイオ企業、イージェネシスが提供した。拒絶反応を起こす遺伝子が取り除かれ、感染症を引き起こす恐れのある特定のウイルスを不活化させるなど、移植に際したリスクを抑制している。患者はリチャード・スレイマンさん(62)で、経過は良好で、近日中に退院予定という。

2月の貿易収支3,793億円の赤字 赤字幅は50.2%縮小

財務省が3月21日発表した2月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は3,794億円の赤字だった。赤字は2カ月連続。ただ、赤字幅は前年同月比59.2%縮小した。輸出額は同7.8%増の8兆2,492億円で、3カ月連続の増加。輸入額は同0.5%増の8兆6,285億円で、増加は11カ月ぶり。

国連安保理 北朝鮮の「外貨収入の半分」サイバー攻撃で

国連安全保障理事会は3月20日、対北朝鮮制裁の履行状況を調べる専門家パネルの最終報告書を公表した。これによると、北朝鮮は外貨収入の約50%をサーバー攻撃によって得ていると指摘している。北朝鮮は約30億ドル(約4,500億円)の被害額に相当する暗号資産(仮想通貨)関連企業へのサイバー攻撃に関与した疑いがあるとして調査を進めている。
専門家パネルは2023年7月から2024年1月にかけて対北朝鮮制裁への履行状況を調査し、制裁逃れの手口を明らかにしている。

SUBARUとパナソニックE 車載用円筒形電池の供給で協業

SUBARU(本社:東京都渋谷区)とパナソニックエナジー(本社:大阪府守口市)は3月19日、車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に関する協業基本契約を締結したと発表した。両社は2023年7月31日に結んだ、バッテリーEV(電気自動車)並びに車載用電池への需要に対応するため、中長期的パートナーシップの構築を通じて協議。その結果、今回の協業基本契約に至ったもの。
両社はカーボンニュートラル社会の実現に向けた社会的使命の遂行、自動車産業と電池産業の持続可能な発展や地域の雇用維持や人材育成など、様々な社会課題の解決に共同で貢献していく。

自動車総連 賃上げ平均1万3,896円 約50年ぶり高水準獲得

自動車業界の労働組合でつくる自動車総連(所在地:東京都港区)は3月20日、2024年の春季労使交渉について、経営側から回答を得た186組合の同日時点の回答集計結果を発表した。
基本給のベースアップ(ベア)相当の賃金改善分と、定期昇給(定昇)に相当する維持分を合わせた賃上げ獲得額の平均は1万3,896円だった。これは1975年以降で最高の水準。

ブラボウォ氏が当選 インドネシア大統領選 選管が発表

インドネシア中央選挙管理委員会は3月20日、2月14日に実施された大統領選でブラボウォ国防相(72)が当選したと発表した。同氏は有効投票の58.6%を獲得し、アニス前ジャカルタ特別州知事(54)、ガンジャル前中部ジャワ州知事(55)を破った。任期は5年で、10月に就任する。
同氏は過去2回の大統領選に出馬し、いずれもジョコ大統領に敗れていた。今回はジョコ大統領の息子を副大統領候補に据えるとともに、国民の人気が高いジョコ大統領の政策の継承を掲げて選挙に臨んでいた。

アイルランド パビリオンテーマ「創造性が人々をつなぐ」

アイルランドは3月19日、大阪市内で2025年の大阪・関西万博に出展するパビリオンの概要を発表した。テーマは「創造性が人々をつなぐ」。アイルランドの歴史や文化、それに日本とのつながりなどを紹介するほか、毎日のように音楽家やダンサーがパフォーマンスを披露して伝統音楽やダンスを楽しめるパビリオンをつくるとしている。
パビリオンの建設工事は2月から始まっていて、内装も含めて年内に完成する予定という。

25年万博 スイスパビリオンの起工式 25年2月完成予定

2025年大阪・関西万博に独自のパビリオンを出展するスイスが3月19日、会場となる大阪市・夢洲で、スイス政府や博覧会協会の関係者らおよそ40人の出席のもと起工式を行った。
パビリオンの外観は風船のような球体が連なった形。建設資材には軽くてリサイクル可能な素材が使われる。内部では地球環境や生命科学などをテーマに、スイスの自然や革新的な技術を紹介する展示が行われる。
パビリオンの建設工事はまもなく始まり、今年10月には主な建物の工事を終え、2025年2月中には内装も含めて完成させる予定。