政府 放置空き家に増税 活用促す 改正法を閣議決定

政府は3月3日、増え続ける空き家の発生を抑えて活用を促すための関連法改正案を閣議決定した。窓や壁の一部が壊れているような管理不全の空き家について、税優遇の対象から外して「増税」する。これとともに市街地など空き家が集中する区域を対象に建築規制を緩和し、建て替えを後押しする。空き家として放置されない仕組みを整える。今国会で空き家対策特別措置法改正案の成立を目指す。

日本の島の数 倍増の1万4,125島 国土地理院数え直し

国土地理院はこのほど、最新の地図のデータを使って36年ぶりに日本の島を数え直した結果、全国で1万4,125島に上ったと発表した。日本の島の数はこれまで、1987年に海上保安庁が公表した6,852島という数字が使われてきたが、この2倍以上に上った。今回対象としたのは、人工の島を除く自然の島で、外周100m以上。
都道府県別では多い順に、長崎県で1,479、北海道で1,473、鹿児島県で1,256、岩手県で861、沖縄県で691など。

JAXA H3ロケット初号機再打ち上げ3/7に延期

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月4日、前日、国の新型主力ロケット「H3」初号機の打ち上げを6日に再設定することを決めたと発表したのを、「気象条件が整わない」として1日延ばし7日とすると発表した。前日の発表では、時間は10時37分55秒〜44分15秒。予備機関は3月7〜10日としていた。2月17日発射寸前で補助ロケットの着火が自動停止した原因の究明と対策を進めてきた。

22年の子ども自殺 過去最悪の512人 男子高校生著増

文部科学省のまとめによると、2022年に自殺した小中高校の児童・生徒は512人で過去最多となったことが分かった。これまでは2020年の499人が最多だった。
内訳は小学生が17人(前年比6人増)、中学生が143人(同5人減)、高校生が352人(同38人増)。とくに高校生の男子は207人と前年より38人増えた。

22年の児童虐待の疑い11.5万人で過去最多 警察庁

警察庁のまとめによると、2022年に警察が虐待の疑いで児童相談所に通告した18歳未満の子どもは、前年に比べ7,703人増の11万5,762人、虐待事件の摘発は7件増の2,181件で、ともに過去最多を更新したことが分かった。
通告した虐待の状況をみると、「心理的虐待」が約7割と最も多く、その半数が子どもの前で配偶者や家族に暴力を振るう「面前EV」だった。摘発は「身体的虐待」が約8割を占めた。虐待事件の被害児童は2,214人。死亡したのは37人で、うち24人が無理心中や出産直後に事件で亡くなった。

ワークマン アパレル市場に進出 9月に東京に出店

作業服大手のワークマン(本社:群馬県伊勢崎市)は、新業態のファッション・アパレル市場に本格参入する方針を明らかにした。9月に東京中心部に、その業態の第一弾「ワークマンカラーズ」を出店する計画。
ワークマンは作業服・用品分野で、利用者のプロ・職人が求める機能性が認められ高い支持を得て、高成長を維持。2018年に一般・カジュアル向けに機能性の高い商品を扱う「ワークマンプラス」、2020年に女性向けの「ワークマン女子」などの業態を立ち上げてきた。ただ商品自体は、同社が強みとする優れた機能性を前面に打ち出し、作業服と共通の仕様とし既存商品と差別化。流行に左右されない商品づくりでコストダウンを図ってきた。
今回はこうした路線から転換し、ファッション性を全面に打ち出した、アパレル業態へ本格的に参入することになる。

1月有効求人倍率1.35倍 2年5カ月ぶり減,失業率改善

厚生労働省によると、1月の有効求人倍率は1.35倍となり、前月比0.01ポイント下回って2年5カ月ぶりに減少に転じた。これは求人数が前月から0.1%減少した一方で、より良い待遇を求めて求職活動する人の数が0.6%増えたことが要因。
一方、総務省によると1月の完全失業率は前月比0.1ポイント低下し2.4%となり、2020年2月以来の水準となった。失業率の改善は2カ月ぶり。

22年プロスポーツ大賞に井上尚弥 大谷らに殊勲賞

2022年プロスポーツ界で最も活躍した選手や団体を表彰する日本プロスポーツ大賞が3月2日発表され、ボクシングのバンタム級で国際舞台で圧倒的な強さを発揮し、世界王座4団体統一を果たした井上尚弥(大橋)が受賞した。
殊勲賞に、引退を発表した車いすテニスの国枝慎吾さん、大リーグの大谷翔平(エンゼルス)、プロ野球の村上宗隆(ヤクルト)の3人が選ばれた。

阪大とNEC 介護施設でデジタルツインの社会実装へ

大阪大学と日本電気(以下、NEC)が設立した「NEC Beyond 5G協働研究所」は3月2日、サービス付き高齢者向け住宅「柴原モカメゾン」(所在地:大阪府豊中市)で3月に、生活空間の場で研究開発を実施するリビングラボの手法を用いた実証を開始したと発表した。
この実証はNEC Beyond 5G研究所の研究開発成果をリビングラボによって実証し、社会実装や社会課題解決につなげる活動の第一弾。
被介護者が常に安心して過ごせて、介護者と被介護者が十分に関わりを持つことのできる理想的な介護の実現を目指し、デジタルツイン(現実空間と同じ状況をシミュレーション空間に再現する技術)を活用して心の状態の理解・予測や適切なコミュニケーションのきっかけづくりを行う実証を開始する。

世銀 トルコ地震被害4兆円超 再建・復興費用は2倍

世界銀行は2月27日、トルコ・シリア大地震によるトルコの被害額が約342億ドル(約4兆6,500億円)に上ると発表した。これは物理的被害額を推計したもので、同国の2021年国内総生産(GDP)の4%にあたる。また、世銀は再建や復興に必要な費用について、この2倍に上る可能性があるとしている。