TSMC 米に15兆円投資表明 AI半導体生産へ 関税対策

半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は3月3日、米国で新たに1,000億ドル(約15兆円)の投資を行うと表明した。AI(人工知能)向けの最先端品を現地生産し、トランプ政権の関税攻勢に対処するのが狙いとみられる。
TSMCは米国で新たに3つの半導体工場や研究開発拠点のほか、半導体製造の「後工程」と呼ばれる作業を手掛ける施設も2つ開設する。これによりAI向け半導体の、アップル、エヌビディア、クアルコムなどへの供給網が米国内で完結する。

万博「大屋根リング」”世界最大の木造建築物”ギネスに認定

4月13日に開幕する大阪・関西万博の会場のシンボルとして建設された「大屋根リング」が3月4日、”世界最大の木造建築物”としてギネス世界記録に認定された。ギネス認定員から同日、博覧会協会の石毛博行事務総長に認定証が手渡された。
大屋根リングの建築面積は6万1,035㎡。1周およそ2km、高さおよそ20mの木造建築物。

大阪公立大, 塩野義 感染症の研究で包括連携協定

大阪公立大と塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は3月3日、新型コロナウイルスの感染拡大を教訓に、感染症研究に関する包括連携協定を締結したと発表した。大阪市内で開かれた締結式には、辰巳砂昌弘学長と手代木功社長らが出席。感染症の世界的大流行(パンデミック)の初期段階から治療薬や検査薬の開発に、迅速に取り組める体制づくりを目指す。

オランダ・ハーグの国際司法裁判所長に岩沢氏を選出

国家間の紛争を国際法に基づいて解決する国連常設機関、国際司法裁判所(ICJ、所在地:オランダ・ハーグ)は3月3日、新所長に同裁判所裁判官の岩沢雄司氏(70)を選出した。発表によると、レバノン首相に就任するため今年1月退任した前任のナワフ・サラム氏の任期である2027年まで、岩沢氏が引き継ぐ。日本人がICJ所長を務めるのは、小和田恒氏(2009〜2012年)以来。

大阪 造幣局で万博記念硬貨の打ち初め式, 2種の金・銀貨

大阪市北区の造幣局で3月3日、4月13日開幕する大阪・関西万博に向けて発行される2種類の記念硬貨(1万円金貨と1,000円銀貨)の製造が始まり、打ち初め式が行われた。元大関、貴景勝の湊川親方が招かれ、スイッチを押し製造が始まった。記念硬貨はこれまでに2回発行され、今回が最後となる。
今回発行される銀貨の表面には、公式キャラクター、ミャクミャクと万博会場の夢洲に虹がかかっている様子がカラーで描かれており、光をあてると「EXPO」の文字があらわれるようになっている。
今回の記念硬貨は、材料費のほか特殊な技術が使われていることなどから、販売価格が額面を大きく上回るプレミアム型の記念硬貨で、送料・税込みで金貨は26万8,000円、銀貨は1万5,200円で販売される。申し込みは3月6日から。

東京 品川区「トイレトラック」導入, 23区初 災害時の備え

東京・品川区は3月3日、移動式の水洗トイレを備えた「トイレトラック」1台を導入し、同区役所で式典を開きお披露目した。首都直下地震など大規模災害に備え、断水時でも使用できる。チレトラックを導入するのは東京23区で初めて。
トイレトラックは多目的トイレを含む5つの洋式トイレがあり、1回の給水で最大でおよそ1,300回分の利用が可能、太陽光発電設備を備えており、停電の際も室内を明るくして利用できるようになっている。購入費用はおよそ2,600万円で、このうち1,400万円を地元企業や区民の寄付で賄った。

北欧5カ国共同出展のパビリオン完成セレモニー

大阪・関西万博に共同出展するアイスランド・スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・フィンランドの北欧5カ国のパビリオンの建物が完成し、3月3日に関係者らがセレモニーを行った。パビリオンは北欧の伝統的な納屋をイメージした高さ17mの3階建て。各国の担当者らが集まり、建設関係者にデンマーク発祥のブロック玩具でできた花束を贈り、労をねぎらった。
パビリオンでは廃棄する米からつくった紙のスクリーンに、北欧の暮らしや自然を映し出す展示を行うほか、持続可能なビジネスなどについて情報発信するとしている。

トランプ氏 ウクライナへの武器供与に一時停止を指示

トランプ米大統領は3月3日、ロシアの侵略に抗戦するウクライナへの武器供与の一時停止を指示した。2月28日のトランプ氏とウクライナのゼレンスキー大統領の両首脳会談決裂を受けた措置。現在進行中の米国・ロシア主導の停戦交渉に、前提条件をつけずに応じるよう圧力をかける狙いがあるとみられる。

27年大河『逆賊の幕臣』幕末体制派 小栗上野介が主人公

NHKは3月3日、2027年に放送予定の大河ドラマが『逆賊の幕臣』に決まったと発表した。開明派の幕臣、勝海舟のライバルと呼ばれた小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)が主人公。主演は俳優の松坂桃李が務める。脚本は安達奈緒子氏が担当する。
第66作となる今作は幕末、日本初の遣米使節団のメンバーとして新時代の文明を体感し、新しい国のかたちをデザインした天才・幕臣、小栗上野介がヒーロー。明治新政府に”逆賊”のレッテルを貼られ、これまで倒幕派の視点でつくられるドラマとは一線を画し、幕府体制派の動きにフォーカスする。幕末史の裏側に迫るスリリングなドラマになる。